令和7年12月1日号(WEB版)「心のバリアフリーを育む(障害者週間特集)」インタビュー全文
ページ番号:454-888-921
更新日:2025年12月1日
体験教室の講師を務めた3名の方にインタビューしました!
12月3日~9日の障害者週間にちなんで、ねりま区報令和7年12月1日号では、光が丘春の風小で開催された障害理解・ユニバーサルデザイン体験教室に伺い、「心のバリアフリー」を推進する障害当事者の方と教室に参加した児童のインタビュー記事を掲載しました。本ページでは、紙面に載せきれなかった講師のインタビュー内容を掲載しています。ぜひ、紙面と併せてご覧ください。
(注釈)令和7年12月1日号はこちら。

ユニラボねりま代表 大江崚太 さん
1歳のときに脳性まひと診断。四肢にまひがあり、車いすを使用している


普段はどんな活動をしていますか?
ユニラボねりまの代表として、「心のバリアフリー」をテーマに共生社会の実現に向けた活動を行っています。心が育つ幼児期のうちに啓発に取り組むことで、深く届くと信じ、小学校や幼稚園を訪問しています。
体験教室を通して子どもたちから感じたことは?
子どもたちは車いすの操作の難しさや段差の怖さなどに気づき、「困っている人の気持ちに気づいて助け合いたい」「街中で声をかけたい」といった感想を話してくれました。2日間の教室では、2日目になると顔つきが真剣になり、伝えたいことがしっかり伝わったと感じています。
心のバリアフリーに必要なことは?
心のバリアフリーに必要なのは、「知ること」と「思いやりの心」です。「ちょっと気にかける」「声を掛ける」など、誰にでもできる小さな一歩が、やさしい社会をつくります。
今後、どんなことに取り組んでいきたいですか?
福祉に関心のない方にもユニラボねりまや福祉に興味を持ってもらえるよう、区内のさまざまな団体とコラボして活動の幅を広げていきたいです。
最後に区民の皆さんにメッセージをお願いします
福祉という言葉に敷居の高さを感じる方もいるかもしれませんが、私は「普通の暮らしの幸せ」という言葉を中学生向けの講演会でよく使っています。練馬区民の方それぞれの福祉が実現できる練馬区であり続けてほしいと願っています。お互いを認め合い、支え合える、あたたかい地域を一緒につくっていきましょう。
かるがもの会代表 塚田 まゆみさん
生まれつき弱視で、中学生のころに視力を失う。白杖を使用している


普段はどんな活動をしていますか?
視覚障害をもつ親とその家族の会「かるがもの会」の代表として、孤立しがちな子育て世帯がつながれるよう活動しています。交流イベントの企画やYouTube・ホームページでの情報発信を通じて、マイノリティーの強みや工夫を広く伝えています。また、地域では音楽療法や防災イベントへの参加、親子での出展なども行っています。
体験教室を通して子どもたちから感じたことは?
「一人で出かけることはありますか?」「歯磨きはどうしていますか?」など、率直な質問をくれたり、誘導歩行体験では「ちょっと怖かった」「サポートがあって安心できた」などと素直な感想を話してくれたりしました。相手を知ろうとする姿勢が伝わってきて、とてもうれしく感じました。
「心のバリアフリー」に必要なことは?
一番大切なのは「相手を知ろうとする力」です。「どうしたらやりやすいですか?」「何かできることはありますか?」といった声かけや、「助かりました」と伝えることも、心のバリアフリーにつながります。特別な知識は不要で、子どもも大人も誰でも実践できます。まずは興味を持ち、気になったことを調べたり、聞いてみることから始めてみてください。
今後、どんなことに取り組んでいきたいですか?
どの地域にも、さまざまな特徴を持った人が共に暮らしています。視覚障害者の立場から、違いに悩む人が前向きに生活を楽しめるようなきっかけづくりを続けていきたいです。これからも、見えない立場だからこそできる発信を続けていきます。
最後に区民の皆さんにメッセージをお願いします
区民の皆さん、いつも温かく見守ってくださりありがとうございます。娘が小さい頃から、通りすがりの方が声をかけてくださったり、お店の入口を案内してくださったり、日々助けられています。これからも、私たちの立場を活かして、地域の皆さんのお役に立てるよう努めていきます。
手輪 るサロン代表 樽谷香 さん
1歳のときに高熱が原因で聴力を失う。手話やスマホの音声認識でコミュニケーションを取っている


普段はどんな活動をしていますか?
手輪るサロンの代表として、「聞こえる・聞こえない」に関わらず、地域の交流やふれあいを通じて「共生」「共育」の輪を広げることを目的に活動しています。
体験教室を通して子どもたちから感じたことは?
みなさん、とても真剣に話を聞いていて、メモをとったり、手を挙げて答えたりする姿から、一生懸命学ぼうとしている気持ちが伝わってきました。体験交流タイムでは、笑顔で楽しんでいる様子が印象的で、学びとふれあいの両方がしっかり届いていると感じました。
「心のバリアフリー」に必要なことは?
困っている人を見かけたら声をかけたり、相手の立場になって考えたりすることは、特別なことではなく、とても大切なことです。「お手伝いしましょうか?」「大丈夫?」といった一言があるだけでも、その人の助けになります。障害のある人や高齢者、外国の方など、さまざまな人が暮らす社会で、「この人は何に困っているのだろう」と考え、理解しようとする気持ちがあるとうれしいです。いろいろなコミュニケーション方法を使って話しかけるだけでも、安心感につながります。そうした小さな思いやりの積み重ねが、社会全体を温かくし、誰もが暮らしやすくなると思います。
今後どんなことに取り組んでいきたいですか?
車いすユーザーや視覚・聴覚障害など、異なる特性を持つ仲間と協力しながら活動することで、お互いを理解し、支え合いながら成長できる「共生の学び」の大切さを実感しています。体験教室や訪問活動を通して、子どもたちが障害のある人と自然にふれあい、「助ける・助けられる」だけでなく、「思いやり」「協力」「多様性の理解」を学べる場にしていきたいです。未来の共生社会につながるきっかけづくりとして、これからも活動を続けていきます。
最後に区民の皆さんへメッセージをお願いします
聞こえなくても、皆さんの笑顔ややさしさは、ちゃんと心に届いています。手話や表情、気持ちでつながれるまちを一緒につくれたらうれしいです。
リーフレットもご覧ください~障害のある方とのコミュニケーション方法や必要な配慮について紹介
(注釈)画像をクリックするとリーフレットのページに移動します。
合理的配慮について、講師の方の声も紹介!

- うれしかったこと
ラーメン店に介助者と一緒に行った際、「(お連れの方が食事介助をされるなら)少し時間をずらしてお出ししましょうか?」と聞いてくれたことがありました。思いやりを感じてうれしかったです。
- 残念だったこと
私に対することであっても、ヘルパーに話しかける方がいます。できれば、まずは私に話しかけてほしいです。

- うれしかったこと
EXPO2025大阪・関西万博で、障害者向けのアテンドサービスを利用し、五感で楽しめる展示や試飲イベントを体感できました。家族で満足感を得られました。
- 残念だったこと
鑑賞施設などでの音声ガイド利用料が自己負担だったことに違和感を覚えました。配慮があることは大変ありがたいですが、自己負担が前提の現状には改善の余地があると感じています。

- うれしかったこと
最近は手話通訳者がいなくてもスマホの音声変換機能を使って、以前よりスムーズにやり取りできるようになりました。手話ができない人でもスマホがあるだけでコミュニケーションができることのありがたさを感じています。
- 残念だったこと
耳が聞こえる娘と一緒にいると、私ではなく娘に「お母さんに通訳してね」と言う方がいます。聞こえない私にも、まっすぐ話しかけてほしいです。
お問い合わせ
区長室 広聴広報課 広報係
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電話:03-5984-2690(直通)
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