第61号 加熱しても食中毒!食中毒に気をつけよう
ページ番号:842-221-978
更新日:2017年7月24日
食中毒菌の多くは熱に弱いため、加熱は食中毒予防の有効な手段です。しかし、加熱したにもかかわらず、食中毒になってしまうことがあります。
ポイントを守り食中毒を防ぎましょう。
ウエルシュ菌
主な原因食品
肉類、魚介類、野菜を使用した煮物や大量調理食品
症状
潜伏期間は6~18時間で、腹痛、下痢
予防のポイント
- 前日調理は避け、加熱調理したものは、なるべく早く食べる。
- やむをえず保管する時は、小分けして急激に冷やす。(10℃~55℃に長く置かない)
- 再加熱する場合は十分に加熱する。
※カレー・シチューの作り置きに注意!
セレウス菌(おう吐型)
土やほこりなど環境中に広く分布している細菌で、熱に強い芽胞を作ります。おう吐をおこす、熱に強い毒素を作ります。
主な原因食品
チャーハン、焼きそば、スパゲッティ
症状
潜伏期間は30分~6時間で、吐き気、おう吐
予防のポイント
- 米飯や麺類の作り置きはせず、なるべく早く食べる。
- 食品は保温(55℃以上)か、速やかに低温(8℃以下)保存する。
※セレウス菌の食中毒は「下痢型」と「おう吐型」があり、日本ではおう吐型が多く見られます。
黄色ブドウ球菌
傷口やにきびなどの化膿したところや、のど、鼻の中、皮膚、ホコリの中など広く分布している細菌です。菌自体は熱に弱いですが、菌が増える時に熱に強い毒素を作ります。10%の塩分でも毒素を作ります。
主な原因食品
おにぎり、寿司、肉・卵・乳などの加工食品、生菓子
症状
潜伏期間は30分~6時間で、吐き気、おう吐、腹痛、下痢
予防のポイント
- 手指に傷や化膿巣のある人は直接食品にふれない。
- 手指の洗浄・消毒を十分に行う。
- 食品は10℃以下で保存する。
※毒素は熱に強いので、食品中で菌が増えないようにすることが重要です。
おにぎりはラップに包んで握りましょう!
乳児ボツリヌス症
ボツリヌス菌は土や河川など環境中に広く分布している細菌で、熱に強い芽胞を作ります。酸素のない状態で増え、毒性の強い毒素を作ります。
従来のボツリヌス食中毒は、食品中で作られた毒素を食べることにより発生します。
大人は芽胞を食べても、通常は発症することはありません。
しかし、1歳未満の赤ちゃんは腸内細菌のバランスが整っていないので、ボツリヌス菌芽胞を食べると、腸内で発芽・増殖して、作られた毒素により発症することがあります。
主な原因食品
はちみつ など
症状
便秘、筋力の低下、ほ乳力の低下、泣き声が小さくなるなど
予防のポイント
- はちみつには、ボツリヌス菌芽胞が含まれていることがあります。
- はちみつを与えるのは、1歳を過ぎてからにしましょう。
※ボツリヌス菌芽胞の耐熱性は120℃、4分です。通常の加熱では死滅しません。
1歳未満の赤ちゃんにはちみつを与えるのは避けてください~乳児ボツリヌス症について~
ねりま食品衛生だより第61号 加熱しても食中毒!食中毒に気をつけよう(PDF:145KB)
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健康部 生活衛生課 食品衛生担当係
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