第76号 食中毒を引き起こすウイルス
ページ番号:142-832-922
更新日:2022年3月25日
食中毒を起こす原因物質には、細菌、ウイルスや寄生虫などがあります。
今回のねりま食品衛生だよりでは、食中毒を引き起こす「ウイルス」を特集します。
細菌とウイルスは何が違う?
大きさ
いずれも小さく、肉眼で確認することはできません。ウイルスは細菌と比較すると極めて小さいことがわかります。
構造
細菌
自身で1つの細胞を持っています。(単細胞生物)
ウイルス
細胞を持たず、たん白質の外殻と中に遺伝子を持っています。
増え方
細菌
適切な環境があれば、分裂で増えることができます。
ウイルス
単独では増殖できないので、ヒトの細胞の中に侵入し増殖します。
ウイルス性食中毒予防のポイント
ウイルスは食中毒細菌と違い、食品中で増えないことが特徴です。
食中毒予防のポイントは、「もちこまない」・「ひろげない」・「つけない」・「やっつける」の4原則となります。
もちこまない
- 普段からの健康管理
- 家に帰ったら適切な手洗い
感染しても無症状の人もいます(不顕性感染)。「実は感染しているかも」と意識して、適切な手洗いをしましょう!
ひろげない
- キッチンやトイレ等の定期的な清掃・消毒
- トイレや汚物を触った後の適切な手洗い
- おう吐物やふん便等の適切な処理
つけない
- 調理をする前、生ものを触った後、食事前の適切な手洗い
- 清潔な調理器具等を使い、食品に素手等で直接触らない
やっつける
- 食品の中心まで火を通す
- 加熱条件は中心温度が85から90度で90秒間以上
食中毒を引き起こすウイルスの例
ノロウイルス
主な原因食品
手洗い不足からの食品汚染、二枚貝の生食
主な症状
潜伏時間は24から48時間
吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱など
予防のポイント
- カキなどの二枚貝は中心部まで十分に加熱(中心温度が85から90度で90秒間以上)してから食べましょう。
- トイレの後、調理をする際、食事の前にはしっかり手を洗いましょう。
- 手洗いの後、使用するタオル等は清潔なものを使用しましょう。
E型肝炎ウイルス
主な原因食品
ブタ、イノシシおよびシカなどの食肉および内臓の生食、または加熱不十分での喫食
主な症状
潜伏期間は3から8 週間(平均6週間)で、発熱、吐き気、腹痛、黄疸、肝腫大など
特に妊婦では劇症化しやすいため、注意が必要です。
予防のポイント
- ブタ、イノシシおよびシカなどの食肉および内臓は、生で食べず、中心部まで火が通るよう十分に加熱しましょう。
ブタ肉の生食はダメ
ブタ肉(レバーなどの内臓も含む。)の生食用としての販売・提供は禁止されています。
ジビエの生食に気を付けて
ジビエ(野生鳥獣の肉)は飼養方法が管理された家畜より食品衛生のリスクが高い食品といえます。中心部までしっかり加熱して食べましょう。
野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(東京都福祉保健局)(外部サイト)
その他のウイルス性食中毒
などを原因とした食中毒があります。
適切な手洗いのススメ
食中毒予防の基本は正しい手洗いです。2度洗いをするとより効果的です。
お問い合わせ
健康部 生活衛生課 食品衛生担当係
組織詳細へ
電話:03-5984-4675(直通)
ファクス:03-5984-1211
この担当課にメールを送る
このページを見ている人はこんなページも見ています
法人番号:3000020131202
練馬区 法人番号:3000020131202