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平成30年 第三回定例会(緊急災害対策「攻めの防災」に取り組む)

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ページ番号:200-285-888

更新日:2018年9月18日

9月18日(火曜)、平成30年練馬区議会第三回定例会にあたり、前川燿男(まえかわあきお)練馬区長が記者会見を行いました。
会見では、全国で相次いだ災害を目の当たりにし、区の緊急災害対策として「応急、緊急的な対応への即時着手」に加えて、「天災に先手を打つ、地域ごとの災害リスクに応じた対策の実施」という観点から、全庁を挙げて区の災害対策を再検討する「攻めの防災」に取り組むことを表明しました。

日時

平成30年9月18日(火曜) 午後2時30分から午後3時10分

記者会見資料

区長発言

 それでは、よろしくお願いいたします。議会ごとに、本会議が終わった後に毎回やっている定例の会見であります。
 毎回、所信でお話ししたことからお話ししているのですが、今回は5点、予めお話をしたいと思います。お手元に資料が行っていますので、それをご覧いただきたいと思います。
 1番目は緊急災害対策でありますが、これはご覧頂くと「攻めの防災」をやりたい、と。
 なぜこういう事を申し上げるかといいますと、私はこれが、例えばほかの地域であれば難しいのかなという気もしているのですが、練馬区というのは幸い武蔵野台地の上にあって、地盤が極めて安定している。そういう意味では地震に強い区であります、もともとは。
 そしてまた、いわゆる木造賃貸住宅密集地域も法的な意味ではありません。そういう意味では、地震、火災に強い潜在的な力を持っておりますから、ここは徹底的な予防対策をやっていけば、かなり防災、防火という意味で有効ではないかと、かねてから思っておりました。
 このところ、ご存知のとおり、九州北部から始まっていろいろな形で、全国で災害が相次いでおります。これを見てつくづく改めてそう感じまして、配付資料にありますように、一方では緊急的な対応をやっていく。例えば学校のブロック塀等の問題など様々にあるわけですが、こうした問題へ即時に、現に始めておりますけれども、やっていく。
 もう一つは、「逃げ遅れのないまち」を目指して、地域の災害リスクに即した取組、これがいわゆる「攻めの防災」でありますが、それをやっていきたい。
 つまり、端的に言って、どこの地域が危険かというのは大体皆わかっているわけです。これは練馬区に限りませんが。それにもかかわらず、ただ、漫然と災害が起きるのを待つというのは、これは極めて不思議なことである。
 これは言うは易くて大変難しいのですよ。難しいのだけれども、本来、どこで火災が起きやすいか、どこの地盤が問題かということはわかっているわけですから、その地域ごとの災害リスクをきちんと細かく把握して、予め災害を防ぐ対策をふっていく。それが「逃げ遅れのないまち」であると思っておりますので、それをやっていきたい。
 そして、災害時の要援護者名簿、これは現にあり、活用していますが、それをもっと徹底的に見直しをして、全面更新をしていきたい。
 そして逃げ遅れないで済むまち、逃げ遅れのないまちを目指して、必要な方、要介護度の高い方や障害者手帳をお持ちの方については、予め十分掌握をしておいて、徹底した対策を予め講じると、そういう形にしていきたいと思っております。それが1番目です。

 2番目、児童相談行政であります。
 これは、2ページをご覧頂くと、要するに、児童相談行政というのは、基本的には、これは表現の間違いですね。「児童相談所行政は、基本的に広域行政である」ということ。そこは言葉が誤っていました。
 「児童相談所行政は、基本的に広域行政である」。児童相談行政そのものは、区市町村行政と児童相談行政の組み合わせでやるということであります。繰り返しますが、「児童相談所行政は、基本的に広域行政である」。なぜか。深刻な児童相談の状況というのは、児童虐待を初めとして、様々にあります。これは全国を見ましても一番に問題が深刻なのは東京都区部、大都市なんですね。それは、ある意味で当たり前ですが、住民同士が孤立していて、地域の中で十分なケアが行われない。親もまた孤立していますから、核家族ですので。そういう意味で、東京都区部などの大都市で多く発生してしまう。
 そうは言っても、新聞・報道等を見ていると、ものすごい、何十万件と起きているような印象を受けますけれども、数を見ていただくと、虐待は確かに多くて増えているけれども、1年で都内で1万2,000件強である。
 それに対して、障害者あるいは非行相談等もたくさんあるわけでありまして、こういった子供の問題というのは、資料を見ていただくと、保育園の入所児童数というのは都内で26万人ぐらいいますので、それに比べて児童養護施設に入っている子どもは2,967人、里親委託児童数は368人です。これは相談数を加えても、数は絶対数から言えば、少ないのです。それを、各児童相談所が地域別に所管している。
 こうした深刻な児童相談への対応というのは、2の括弧の中を見ていただきますと、社会的資源、施設や里親などはそもそも少数で、しかも、広く都内外に分散している。
 上の小さな表を見ていただきますと、児童養護施設は全部で63か所ありますが、この中の38か所は区部にないのです。ご覧いただくと、養護施設の定員のうち、市町村部と他県だけで1,800人を超えますので、約6割は区部にないということ、都内外に分散している。しかも、虐待された子どもの処遇というのは、一つの区だけで完結できないのです。必ず広域行政とならざるを得ない面があります。
 次ページを見ていただきます。

 特別区における児童相談所の設置というものは、今、現実にやっているところ、やろうというところがあるわけですけど、なぜ都より区がやると良くなるのか。不思議なことに、この説明は、私は区長会でも何度も意見を申し上げていますけれども、なぜ区でやった方が都でやるより良くなるのか。説明は全くないのであります。
 返ってくる答えというのは、「23区の悲願である」とか、あるいは「身近な行政が一貫して対応すべきだ」という、非常に抽象的な話である。
 身近な行政だったら、たくさんありますよね。上水道だって下水道だって交通だって、みんな身近な行政。しかしそれは、区だけではできないから、都全体で、広域行政として所管していることがたくさんあるわけです。
 だったら、なぜ児童相談所行政は区でやった方が良いのか、説明しなくてはいけない。ところがその説明は一切ないのです。しかも、先ほどお話ししたように、施設や里親の措置とか一時保護というものは、これは必ず、他の区あるいは都の児童相談所と調整することが必要なのです。
 これを仮に一部事務組合をつくって行うとしたら、一体何のためにそんなことをする必要があるのか。今の児童相談所で行っている体制をますます煩雑に、複雑にするだけであります。東京都が児童相談所を持っていて、特別区に移管するわけではありません。特別区は自分で、いわば勝手につくるわけであります。そうすると、都の児童相談所との調整はどうなるのか。
 そうした根本的な議論が、残念なことに、信じられないことに、全くされていない。されないままに、雰囲気だけで何となく、区がやった方が身近な行政だから良いかのような、そういう議論がなされている。恐るべきことです。私は長い間、行政をやってきましたが、こんなラフなといいますか、いい加減な議論というのは見たことがありません。
 これは徹底的に、私はその意見を言わせていただこうと、記者会見でも何でもしようと思っていますけれども、なぜかマスコミの皆さんも、区がやる方がいいに決まっていると、そういう思い込みでやっている。不思議なことだと思っています。
 それから、4ページを見ていただくと、練馬区は既に区独自の取組を盛んにやっております。
 区の子ども家庭支援センターと都の児童相談センターと協定を結んで連携を強化する、あるいは、区内の3警察とも情報共有の協定を結んでやっていく。
 こういう形で、地域単位のきめ細やかな支援を担う子ども家庭支援センターと、都の広域的・専門的な支援を担う児童相談センターとが力を合わせて対応していくのが、私は最善の取組である。
 私は、東京都に入って一番長くやったのは、児童相談行政であります。都に入って2年目には児童部に配属されて、児童相談所の仕事の処理の仕方、あるいは指導の仕方、私自身が養護施設に泊まりに行き、一時保護所に泊まり、子どもたちと遊んで仕事をしてきました。絶対的な実感を持っています。
 私を説得してもらわなければ困る、ほかの区の区長さんたちは。全く説得できない。ただ雰囲気だけでそういうことを仰る。しかも、マスコミも、残念ながらきちんと積み上げた突っ込んだ議論がないことは、真に残念であると思っています。それが2点目です。

 それから3点目、大江戸線の延伸です。
 5ページを見ていただきたいと思います。既に皆さんはよくご存知だと思うのですが、大江戸線の延伸については導入空間の確保も、それからまちづくりも、練馬区では大きく進展しております。都が進めている補助230号線導入空間ですが、それについても8割近くの用地取得が都の方で終わっております。
 そういう意味で、しかも、区はまちづくりも進めておりますし、沿線のまちづくりも進めているし、そしてまた、ページの下段を見ていただきますと、都の交通局との実務的な協議も積み重ね、さらには大江戸線延伸推進基金もご存知のとおり積み立てを行っております。既に36億を積み立てておりますので、今年と来年度を合わせて50億円まで達成する予定にしております。
 こういう中で、次のページを見ていただきますと、国の交通政策審議会の答申と、それから、都の広域交通ネットワーク計画で大江戸線の延伸を含めて6路線が進めるべきと、新たにつくるべきだという路線にされておりますけれども、それについて、簡単にその下に路線名、区間、整備主体、運営主体、導入空間の確保、自治体による基金等を全て網羅してありますが、ご覧いただくと、細かくは私が言うべきことではないので申しませんけれども、整備主体とか運営主体とか空間の確保とか資金の手当てとか、いろんな意味で最も熟度が高い事業であると私は思っております。それが3番目であります。

 4番目。世界都市農業サミットであります。7ページからであります。
 来年、いよいよ11月に世界都市農業サミットを開催いたします。都市農業というのは、私も区長になってからいろんな話を聞き、情報も聞き、国へも行ったりして話を聞いて思っておりますが、こういった大都市東京、しかも、これだけ人口が多くて、しかも密集した市街地の中に農地があって農業があるというのは、世界でも稀であると確信しております。
 たまたま練馬区はいろいろな事情があってその農業が残った。そして、これから大きな意味で人口がそれほど増えないなかで、都市生活を豊かに、質を上げることが一番の課題となっている中で、農業というのは都市生活、市民生活を豊かにするものとして普遍的な意義があると私は思っております。
 そこで、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて機運が高まっていく。その前年に、来年11月に世界都市農業サミットを練馬で開催する予定としております。
 下の表にありますように、11月29日から12月1日まで、シンポジウム、分科会等を行いますが、参加都市は、ニューヨーク・ロンドン・ジャカルタ・ソウル・トロント、初めから5、6都市と考えておりましたので、予定どおりの都市が揃っております。
 次のページをご覧いただくと、そのサミットの開催に向けて、2018年、今年11月23日から25日に、プレイベントを開催いたします。
 サミットのロゴは、その下にありますとおりで、決まったばかりであります。
 プレイベントの詳細はお手元に別紙をお配りしてありますが、この大きな紙です。そこにありますように、真ん中に丸がありますが、来年のサミット本番に向けて、今回は5都市全部ではなくて、ニューヨークとロンドンから行政担当者、学識経験者、それぞれ1名ずつ合計4名になるんでしょうか、来日する予定にしております。
 こうした方々も、こういうコンテストに参加し、あるいは見学をしていただきながら、記載してあるような、23日から歌姫ジャズサミット、スインギー奥田さんと、国際的なメンバーによるコンサートを開催する。それから、国際交流のつどいも開催する。そしてまた、みんなde農アートというものを行います。子どもたちが描いた練馬区の姿を見せていく。そして、みんなde農イベントの一つとしてトークショーを行い、そしてまたコンテスト、いろんなアイデアや企画を募集しましたので、その表彰式もやっていきます。
 そして、あわせてワールドマーケットや、練馬区でやっているねりマルシェを、もっと国際的にしたものもやっていきたい。そう考えております。当然ながら、練馬の大根引っこ抜き大会等もやっていますので、そういう収穫体験もやっていただくということにしております。
 参考までに9ページをご覧頂くと、これは今さら申し上げるまでもなくて、皆さんよくご存知だと思いますが、練馬区の農業の特色、23区農地の約4割を占めており、キャベツを初めとして、さまざまな生産が行われている。それを簡単にまとめてあります。ご覧頂きたいと思います。

 最後に、10ページ、11ページですが、新しいビジョンの策定をいたします。
 もう早いもので3年半前になりますけれども、みどりの風吹くまちビジョンを策定いたしました。以来、これと連動して区政改革計画をつくり、公共施設等総合管理計画をつくって、右にあるような政策とあわせて、さまざまな取組をやってきました。
 今度の新しいビジョンは、政策と行政改革の両面を盛り込んだものにしていきたい。そう考えております。「改革ねりま第2章」ということで、区民の皆様に私の選挙のときから申し上げてきました。
 次ページをご覧いただきますと、この6月にグランドデザイン構想を策定しておりますので、ここで示した生活のイメージ、政策のイメージを実現していく。それを中身にしていきます。今お話をしたように、政策と、そして改革と両面にわたって方向を示します。基本姿勢は、これまでは参加と協働と言ってまいりましたが、これをさらに進めて、「参加から協働へ」にしていきたい。そう考えております。
 政策の方向性を示して、そしてまた、シンボル事業を打ち出していきたいと、こう考えています。今、鋭意検討しているところであります。
 私から予め申し上げるのは、以上の5点であります。ご質問がありましたらお受けしたいと思います。よろしくお願いします。

質疑応答

【記者】毎日新聞の福沢です。2点伺います。
 児童相談所行政に対する区長の考え方、非常に興味深いというか、私もその通りだなと思うのですが、確か杉並の田中区長も、杉並区にはそもそも都の児童相談所があるのに何で杉並をつくらなきゃならないんだと、また別の観点で批判していたのですが、区長は都庁のご専門からいって、何のために区がつくろうとしているのか、あるいは区につくらせようとしているのか。
 傍目から見ていると、新たな権限を拡大したいのかな、みたいなことをどうしても思ってしまうのですが、その辺りで区長のお考えを1点聞きたいのと、もう一点、練馬の農業を発展させるというのは、非常に練馬ならではというか、区長のお考えがよくわかるのですが、一方で、間もなく2020年に生産緑地法が30年満期になって、農業をあまりしていないところは手放していくという、そういう約束が30年前にあったのですが、ここへ来てまた国が特例を認めようとか、様々な動きが出ています。
 しかし、都内に土地を持っていない人から見ると、私たちの親、祖父、祖母の時代ですけれども、その当時に土地を持っている人は、非常に優位に戦後70年やれてきているんですが、新たに地方から都内に家を求めようという人から見れば、こういう網がかかっている中で、その土地が下がらない。物件も余り出てこない。今、見ていると平気で5,000万、6,000万、7,000万と、普通のサラリーマンでは買えないようなマンションがどんどん建っている。
 こういうところで、練馬区の区長として、農地を守るのはよくわかるんですが、他から東京へ住みたいという人に対して、区長は例えばどういうお考えを持って農地を守っていきたいというふうに思っているのか。その2点を伺いたいと思います。
【区長】まず児童相談所の件ですが、杉並区の田中区長は私も親しいのですけれど、彼は都議会の議長もされたりして都の行政を知っておられますからよくわかっているのだと思う。彼の言うとおりですよね。なぜやるのか。
 極めて単純な背景がありまして、要するに、一方というか、それだけなのですけど、区の自治権拡充の流れがずっとあります。例えば福祉事務所を移管し、それから清掃行政を移管する。ずっと一連の流れがありました。その流れの延長で考えている区長さんたちがいらっしゃるわけです。
 だから、私は先ほど申し上げました。なぜ、実務的に考えて区がやった方が良いのか、それを教えてほしいと言っても、何の答えも返ってこないのです。ただ、返ってくるのは23区の悲願だという話。それから、身近な行政だから区がやった方がいいんだ。本当に信じられないほどシンプルな話しか出てこない。
 実際は大変なんですよ、やったら。まず、自分たちの目の前に子どもがいたとして、自分の児童相談所の責任で虐待された子どもを全部引き受けなくてはいけない。警察とも連携をして。それをやるとしても、今の児童相談所とどういう関係とするのか。ほかの地域へ逃がすとしたらどうやって逃がすのか。
 今、僕が聞いている話では、例えば養護施設について、施設ごとに区の持ち分と都の持ち分と決めて、そして区の持ち分の中でも順位を決めて、と信じられないことを考えているみたいなのです。子どもは生き物ですよ。男の子もいれば女の子もいれば年齢もあれば、生育歴の違いもあれば、抱えている問題も全然違うんです。
 今までどうやってきたかというと、戦後70年積み上げてきて、子どもの問題については、ある問題が得意な施設もあれば、不得意な施設もある。そういう施設と、児童相談所の職員同士が交流しながら情報を交換し合って、この施設がいいと、このようにして決めてきたのです。ごみじゃないんだ、子どもは。それを機械的に配分しようとする。許せないと私は思っています。それが第一の問題に対する答え。私は憤っています。長い間、一番児童相談所をやりましたので。
 2点目。農業については、仰る気持ちはよくわかりますね。私は鹿児島の出身ですから、都に出てきて一番何に苦労したか。東京都に住んでいた人は、親の遺産なり、お金をもらって土地が、あるいは住宅が手に入る。我々は裸一貫。我々は遺産なんかゼロなんですから、そういうなかで、自分で土地なり、あるいはマンションなりを取得しなくてはいけない。それは大変な苦労を、正直言って誰もが、私だけじゃなくて苦労したわけであります。
 そういうことは、もちろん十分踏まえなくてはいけない。しかし、時代は変わったと私は思っています。つまり、人口自体がもう頭打ちになりそう。残念な、これは大問題ですけど、日本全体が頭打ちになってきて、しかも東京都も先が見えています。これからどんなに頑張っても人口は増えません。人口が減るということは実は大問題で、軽々に、例えば技術発展でカバーするなんてことは私はできないと思っている。総需要が確実に減るわけですから。
 そういう中で、これからは生活の質、QOLがますます大事になってくると私は思っております。練馬区も同じです。練馬区も今、人口が増えていますけれども、これから無限に増えるわけでも何でもありません。もう限界に来ていると思っています。
 そういう中で、私は区長になって以来、都内の自治体の先頭に立って国交省や農水省に行って働きかけてきました。私だけじゃないですけど、もちろん。農業者の方に頑張っていただいて、生産緑地法の改正とか様々な法の改正がありました。この6月には生産緑地の貸借を可能にする法律もできたわけであります。
 そういう意味で、これからの行政の、特に練馬区政の一番の問題は、区民生活、都市住民の質を豊かにしていくことだと。それには農業というのは極めて意味が大きいなと思っておりますので、これはお答えになっているかどうかわかりませんけれども、私はそう思っております。

【記者】農業の方も、児童相談所のように広域行政というか、練馬区民には、それはあった方がいいんでしょうけれど、近くで農業体験ができるし。これから大江戸線が伸びて練馬に来たいという人から見ると、もうちょっと土地を開放してもらった方がいいんじゃないかなと思ったりしませんか。
【区長】なるほど。ただ、それは量にもよりますよね。練馬区に何千haもあったら別ですよ。200ヘクタールぐらいしかないんですよ、減り続けてきて。つまり、宅地の中でほんの一部なんです、実は。これは残念なんですけれどね、ある意味で言えば。
 だから、そういう中で、練馬区に住みたいという方がいらっしゃる。今でもどんどんまだ住宅は増えていますけれども、それは対応できるんじゃないのかな。嫌でも農地は減りますから、ある程度は。残念だけれど。
 ただ、それを漫然と減らしていいのかというと、私は長い目で見て、行政需要、行政の質から考えて、今は頑張るべき時だろうなと思っております。そして、それはまたご理解もいただけるんじゃないかと思っているんですが、違うでしょうかね。
【記者】わかりました。ありがとうございました。
【区長】それから広域行政という意味では、例えば米を作るとか、いろんな野菜を業としてたくさん作る。もちろん広域行政ですよね、これは。質が違うのかなと。都市農業といった場合には、と思っておりますけども。すみません。意見が違った。

【記者】東京新聞の渡辺と申します。よろしくお願いします。
 今の都市農業のところですけれども、元からいらっしゃる、農業をやっていらっしゃる農業者さんの継続をメインにされていかれるのか、それとも、区民農園のような誰でもちょっと体験ができるみたいな、農業に関わる区民を増やしていこうという、そういうのを、どちらかというと押し出していかれるのか。その辺りを、もう少し具体的にお聞きしたいのと、もう一つ、全くこれは別なんですが、資料の一番最後の「改革ねりま第2章」のところで、来年3月のグランドデザイン構想の「3 シンボル事業」で、区民窓口の抜本的な改革と書かれているのですけれども、これをもう少し具体的に、何かイメージされているものがおありでしたら、今のところでお聞かせください。
【区長】農業は、先ほども申し上げましたが、今度は6月に法律ができて、生産緑地の貸借が可能になったんですよね。つまり、農業の大きな問題の一つは、後継者がいないことですよね。それは、もちろん練馬区に限らないのですが、練馬区でも同じ問題があります。
 そういう中で、これまで何十年もある種の信念を持って頑張ってこられた方々がいらっしゃるわけです。そういう方々がやっていらっしゃる農業はもちろん大事にしていきたい。それは大事だと思っております。
 しかし、都市農業を練馬区で長く永続させるためには、新しい農業をやりたい方々が、一般の市民の方々が入っていただくのがベストだろうと思っていますので、それが可能になったのは嬉しいことだなと思っています。ですから、将来の夢としては、これまでは、むしろ今まで農地だったところを用途変換するのが、逆線引きができるようになったら嬉しいなと思っています。そういったことであります。
 それから窓口の話ですが、これは私はずっと問題意識を持っているのですけれども、今の窓口が全部だめという意味じゃなくて、大変懇切丁寧だという感謝の手紙を頂くこともあるのですけれども、どうしても縦割り行政の弊害というのが出ますから、あちこちを回らなくてはいけないとか、なかなかワンポイントでというのは難しいのですけれども、区役所は、特に都や国と違って窓口行政が基本ですから、もうちょっと区民に便利でわかりやすくて親切な窓口行政ができないかなとずっと思っておりまして、千葉市で、新しい市長がやったじゃないですか。意気込んで頑張って、大変評判も高いんだけれども、なかなかそこの実情を調べてみても、そうプラスばかりでもないらしいんですよね、どうも。ワンポイントといっても、そう簡単にいかないんですよ。だから、そういったところも見ながら、私も、「じゃあこうしたらいい」という答えがあるわけではありませんけど、中で議論をしているんですが、何か改革で、「何か」という言葉は変ですね。抜本的に変えたいんだけれども、今ここで、こうすると申し上げるのは時期尚早なので言えないのですけれども、そういう、常に問題意識を持っているということだけをぜひ、区の内部でもチームを作って検討していますので、具体化していきたいと思っています。これは必ず。
【記者】何か所か回らなきゃいけない不便さを、ここに来れば一気に手続が済みますよみたいな、そういうイメージを。
【区長】そういうイメージもあるし、ただ、本当にそれで済むのかどうか。千葉市の先行例を見ても、なかなかそうはいかない面もあるみたいなんです。
 だから、この辺は実務的に具体性があって、しかも現実妥当性がある改革はどうしたらいいのかなと。私は、区民の皆さんからの投書も見ていますけど、一番多いのは、受付だったり事務処理だったりの問題の苦情が多いですから、これを何とか解決まで行くかどうかわかりませんが、何とかチャレンジしたいと思っています。抽象的で申し訳ないけれど。済みません。

【記者】都政新報、米原と申します。一つが大江戸線の延伸についてですが、区長も先ほどのお話の中でありましたとおり、6路線ある中で、一つ、都が、江東区との豊洲の移転の絡みで、事業スキームなるものを言い出していて、その辺、区長が第三者からご覧になって、都と豊洲の8号線の延伸の動きについて、どういうふうにご覧になっているのかというところと、あと、大江戸線の延伸に向けて、何か実現に向けて、導入空間の確保であったり、実務者協議、基金、それを一歩進める何か新たな取組というのを、区長の頭の中でお考えになっていることは何かありますかというところが一つです。
 もう一個、都市農業の件なんですけども、世界都市農業サミットというのは、事務的な確認になってしまうかもしれませんが、区で提唱されて、今回、新たに他の都市を呼んで行われる初めてのイベントになるということなのかしらと、都内で初めてとか、その辺を確認させていただければ。
【区長】まず大江戸線ですが、8号線について、オリンピックとの関係も、もちろん間に合わないのだけれども、それでも江東区と都との関係もありますから、私がどういう言うとつらいところがあるので、余り言いたくないですね、正直言ってね。そういうことで決めるのはどうかなと私は思っていますけど。今のはひとりごとです。
 だから、そこはただ、知事の立場からとか、あるいは東京都の立場からすれば、政治的な配慮とか全体のバランスも必要だから、そこは当然、視野にあるだろうと思います。ただ、私の言いたいことは、できればバランスをとっていただきたい。それに尽きます。
 それから、サミットは、これはもちろん全国でも初めてです。世界でも初めてです。こういった形でやろうというのは。それは都政新報さんがよく知っているんじゃないの。ぜひ、大PRしてください。お願いします。
 大江戸線は今言ったことに尽きるのですが、私は区長になったときから、まず、何しろ事業主体の交通局に納得してもらって、採算性でも、あるいは長い目で見た将来の交通体系としても納得してもらってやってもらうのが一番大事だと考えてやってきました。それに従ってやって、今でもかなり進んだと思っていますから、その取組は続けたいと思っています。それに尽きます。

【記者】地元の練馬新聞、斎藤です。前川区政第2期目の大きな目玉は、この世界都市農業サミットの成功にかかっていると思うんですけども、イベントもプレと本番をやるわけでございますけども、僕らもいろいろと特集を組んで検討しているんですけども、最終的な成果というのは何なのかということについて、どうも皆さんの意見を聞くとはっきりしていないんですね。
 ですけども、ブランディングにしようとしている前川区長でございますので、もし、形に表れる成果というのが何か考えられているのか、それをお聞きしたいということが1点でございます。
【区長】質問の意味がよくわかりませんが、何を仰っているのかよくわからないけれど、要は、私は、私の2期目の区政がこれの成功にかかっているなんて全く思っていません。都市農業の分野を、これを練馬区をPRするためにやっているだけであって、具体的な成果も何も、それに尽きます。それだけです。
【記者】わかりました。それから、関連して、都市農地を新しく加速させる法律ができて、9月から施行されているわけでございますけども、(都市農地保全推進)自治体協議会の座長でもある前川さんとしては、この追い風になってきている自治体協議会の推進としては、これを契機に何かをやろうという機運というか、何か準備なさっているのかどうかでございますけど、どうでしょうか。
【区長】全く仰っている意味がわからない。この法律を成立させることができたのは、我々練馬区が頑張り、練馬区の農業者が頑張り、また都内農業者が頑張ったからであって、何も私がこれを契機にするということではなくて、これ自体を目的にしてやってきました。この流れの中に沿って今までどおり努力を続けていく。それに尽きる。

【区長】それでは、またありましたら、個別に私でもいいですし、担当の課長でも、いつでも結構ですので。よろしくお願いいたします。

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