【令和8年3月11日】5階の窓から(ねりま区報3月11日号掲載)
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ページ番号:843-589-327
更新日:2026年3月11日

練馬区長 前川 燿男
多くの区民の皆様から、この12年間で「区政が変わった」「区役所が変わった」という声を頂いています。区OBからも同じ言葉を聞きました。こんなに嬉しい事はありません。
私は55年間、公務員として、仕事だけに打ち込む日々を送ってきました。住民全体の為に働く公務員であることを誇りにして、常に現状改革を目指しました。政策の立案に骨身を削り、政治の渦中で苦闘し、実務の現場で脂汗をかきました。文字通り命懸けの永い歳月でした。
私だけではありません。日本の公務員たる者、程度の違いこそあれ、多くが同じ志を胸に働いていると思います。それを支えているのは何か。永い日本の歴史、特に鎌倉、室町、江戸、明治から昭和と培ってきた、「公」の精神、スピリットではないでしょうか。我々は、目先の報酬の為ではなく、もっと崇高なものの為に働いている。そう信じているのです。
私は青年の日、平家物語を愛読し暗唱していました。「木曽の最期」に曰く、「弓矢取りは、年頃日頃如何なる高名候へども、最期の時に不覚しぬれば、永き瑕にて候なり」。私も後進に道を譲るべき時が来たと自ら決断しました。
去年の11月、満八十歳になりました。信じられぬ思いでした。実感がないのです。仕事に支障はなく、元気に走ることも出来る!難と言えば、階段の下りが苦手になったくらいでしょうか。
ただここで思いがけなくも、若い日に読んだ、江戸の「葉隠」の一節が蘇ってきました。「六十に及ぶ人の老耄せぬはなし。せぬと思ふところがはや老耄なり」。至言です。人は皆、自分だけは「老耄」していないと思うのですね。成る程そうか、せぬと思うところが老耄なのか。身につまされました。
法人番号:3000020131202
練馬区 法人番号:3000020131202











