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令和8年 第三回定例会 区長所信表明

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ページ番号:904-467-651

更新日:2026年9月3日

はじめに

 令和8年第三回練馬区議会定例会の開会にあたり、区政運営に対する所信の一端を申し述べ、区議会並びに区民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいと思います。

令和8年熊本地震・千葉豪雨

 はじめに、7月の熊本地震および8月に千葉県で発生した記録的な大雨により亡くなられた方々に、謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧・復興を心から願っております。
 練馬区では、熊本地震で被災された皆様を支援するため、義援金の受付を開始するとともに、国や都の要請を受けて、熊本市に罹災証明書発行の業務に当たる職員を、氷川町に災害廃棄物処理支援の業務に当たる職員を派遣しました。引き続き、対口支援等の枠組みに基づき、しっかりと被災地支援に取り組んでまいります。
 このたびの災害を受け、改めて、基礎的自治体の長として、首都直下地震への備えや水害対策を一層進めていく必要があると強く感じました。区はこれまで、建築物の耐震化・不燃化や緊急輸送道路の確保、マンション防災対策、備蓄物資の充実、地域での訓練実施など、首都直下地震を見据えた対策を、ハードとソフトの両面から進めてきました。治水対策については、東京都による河川や下水道の整備と、区が進める流域対策を組み合わせて総合的に推進しています。区民の生命と財産を守ることは、区の最も重要な責務です。これまで以上に、防災・減災対策や避難所環境の充実などに取り組んでまいります。
 災害から命と暮らしを守るには、こうした区の取組に加え、区民の皆様一人一人による日頃の備えや命を守る行動が不可欠です。引き続き、区民の皆様、区議会の皆様と力を合わせて、災害に強い安全安心なまちづくりを進めてまいります。

熱中症への注意喚起

 9月に入りましたが、熱中症への注意は引き続き必要です。区では暑さが本格化する前の5月から、高齢者世帯への訪問や電話による声かけに加え、区報やSNSで注意喚起を行ってきました。大変痛ましいことに、既に区内で13人の方が熱中症により亡くなっています。区民の皆様には、引き続き、こまめな水分・塩分の補給や適切なエアコンの使用など、熱中症から身を守る行動を心掛けていただくとともに、ご家族などへの積極的な声かけをお願いいたします。

重点政策

 次に、重点政策について申し上げます。

保育所待機児童対策

 この4月、6年ぶりに保育所の待機児童が生じました。必要な定員数を確保するため、待機児童が生じた地域を中心に、新たな認可保育所の設置を進めます。保育所を整備運営する事業者を今月から募集します。
 谷原保育園は今年度末に閉園予定でしたが、石神井地域に待機児童が生じたことを踏まえ、建物を一定期間有効活用します。近隣の私立保育園への影響も考慮しながら具体的な活用策の検討を進めます。

豊渓中学校の統合・再編

 豊渓中学校の統合・再編について、これまで地域の方々から多くのご意見を伺ってきました。いただいたご意見を真摯に受け止め、熟慮を重ねた結果、既に具体的な統合年度を公表し、それに基づく学校生活が始まっており、これを元に戻すことは、あまりにも子どもたちへの影響が大きいこと、また良好な教育環境の確保と持続可能な学校運営の観点から、これまでの方針に沿って、令和11年4月の統合に向けて取組を進めることとしました。今後、学校関係者、保護者、町会・自治会の代表など、皆様と協議を進めていきたいと考えています。
 統合までの間についても、学校や保護者の皆様の声を丁寧に伺いながら、豊渓中学校の生徒が安心して学校生活を送り、充実した学びを継続できるように、また、光が丘第一中学校についても、統合に伴う課題に適切に対応できるように取り組んでまいります。
 豊渓中学校に隣接する旭町小学校は老朽化が進んでいるため、改築を早期に進められるよう検討してまいります。また、豊渓中学校の統合後の施設のあり方については、子どもたちをはじめ地域の皆様と丁寧に対話を重ね、いただいたご意見を反映できるよう検討を進めてまいります。

教育の保護者負担軽減

 子育て世帯の経済的負担を軽減するため、教育に係る支援を更に充実します。
 これまで、区立小中学校の給食費の全面無償化を実施してきました。来月から、国や都の補助制度を活用し、不登校児童生徒および私立小中学校等に通う児童生徒への給食費補助を開始します。
 今年度から区立中学校の修学旅行費を無償化します。既に修学旅行を実施した学校や、修学旅行費を積み立てているご家庭についても対象とします。

学童クラブ従事職員宿舎借り上げ支援事業の開始

 学童クラブの需要が増加する中、子どもたちが安心して過ごせる環境を整えていくためには、職員の確保と定着が重要です。来月から、学童クラブ従事職員宿舎借り上げ支援事業を開始し、運営事業者を支援する考えです。

高齢者施策の充実

 高齢者の皆様が住み慣れた地域で、最期まで自分らしく暮らし続けられるまちにしていきたいと考えています。私自身、祖母が104歳で亡くなるまで地域で穏やかに暮らすことができ、その大切さを実感してまいりました。高齢者やそのご家族、介護や福祉に携わる皆様の声に耳を傾けながら、高齢者施策の充実に取り組んでまいります。
 地域包括支援センターにおいては、ケアマネジャーと介護サービス事業者がケアプランをオンラインで共有できるデータ連携システムを今月導入し、事務負担の軽減を図ります。また、8月にファストフード店での認知症カフェを試行的に開催しました。私も現場に伺い、参加された方々が和やかに会話を楽しんでいる様子を拝見してきました。今後、店舗を運営する事業者と協定を結んだうえで、定期的に開催し、参加者同士の交流と外出する機会を増やすとともに、認知症の方にやさしい地域づくりを進めます。

障害者施策の充実

 障害のある方が住み慣れた地域で、安心していきいきと暮らし続けられるまちを目指したいと考えています。7月に、大泉学園町福祉園と重度障害者グループホーム「石神井いとなみの起点」を視察し、その思いを一層強くしました。ご本人やご家族、そして支援に携わる皆様の声に耳を傾け、障害者施策の充実に取り組んでまいります。
 障害のあるお子さんが、夏休みなどの休暇期間でも身近な地域で支援を受けられるよう、本年7月から、放課後等デイサービス事業所で居場所を提供する事業を開始しました。現在4か所で実施しており、今後更なる拡大を進めます。今月から、障害のある方の社会参加やご家族の就労継続を支援するため、障害福祉サービス事業所等でも居場所を提供します。
 子どもの発達支援についても、更なる充実を図ります。発達等に心配のあるお子さんを早期に発見し、必要な支援につなげるため、来月から5歳児健診を開始します。
 アンケートを実施し、必要に応じて、医師会協力医療機関や保健相談所で医師による診察を行います。また、保健相談所の専門職による相談支援や、こども発達支援センターによる区独自の療育プログラムなどを通じて、継続的に支援します。教育委員会では、就学や学校生活での悩みや心配事に一元的に対応する「ねりま障害児学びの相談窓口」の設置を進めます。
 今後も保健、福祉、教育、子育ての各分野が連携して取り組んでまいります。

大江戸線延伸と沿線まちづくり

 6月に小池都知事と直接お会いし、大江戸線延伸の早期実現を要望してまいりました。今後も都との具体的な協議を精力的に進め、一日も早い延伸実現に向け、引き続き全力を尽くしてまいります。
 事業化に向けて、延伸後のまちの姿を示す「沿線まちづくりデザイン」を区民の皆様と共有することが重要だと考えています。オープンハウスやアンケート調査を通じて、区民や事業者の皆様、子どもたちなど、多くのご意見をいただきながら検討を進め、このたび案を取りまとめました。今月、改めて区民の皆様のご意見を伺い、来月成案化します。
 また、(仮称)大泉学園町駅予定地周辺では、新駅へアクセスする西側道路の整備に向け、今年度中に測量に着手します。

区民の暮らしを支える交通環境の充実

 バスの運転手不足による減便・廃止や技術革新の進展など、公共交通を取り巻く状況が大きく変化しています。買い物や通院、通勤・通学など、日々の移動を支える地域公共交通は、区民生活に欠かせないものです。誰もが移動しやすい持続可能な交通ネットワークの構築を進めてまいります。
 先月策定した「地域公共交通計画」では、2040年代を見据えた交通体系のあり方をお示ししました。地域と連携したデマンドタクシーや、自動運転の導入に向けた検討など、新たな取組を位置付けるとともに、優先的に取組を進める重点支援地域を定めています。
 大泉町・大泉学園町地域では、路線型デマンドタクシーの実証実験を11月から開始する予定です。引き続き、地域の皆様とともに検討を進め、実効性を検証してまいります。

環境施策の充実

 記録的な猛暑や集中豪雨の頻発など、気候変動による影響が深刻化しており、CO2排出量の削減は早期に対応が求められる重要な課題です。脱炭素社会の実現に向け、区民や事業者の皆様と協力しながら、ごみの減量・資源化の推進、住宅等の省エネ化・再エネ設備の導入促進などに取り組みます。
 来月から、新たに製品プラスチックの分別回収・資源化を開始します。これにより、年間約2,000トンのごみの減量を見込んでいます。区民の皆様におかれましては、適切な分別にご協力をお願いいたします。
 住宅都市である練馬区では、CO2排出量に占める家庭部門の割合が5割以上と高くなっています。住宅等における消費エネルギーの削減を重点的に進めるため、高断熱窓や太陽光発電などカーボンニュートラル化設備設置補助金を拡充します。

全国都市農業フェスティバル2027プレイベント

 11月21日と22日の2日間、JA東京あおば農業祭に合わせて、全国都市農業フェスティバル2027プレイベントを開催します。前回のプレイベントを上回る15自治体の参加が決定し、各自治体の農産物販売や都市農業のPRを行います。
 引き続き、JA東京あおばや農業者の皆様、参加自治体とともに、都市農業への理解促進と更なる発展を目指します。

美術館・貫井図書館の再整備と中村橋駅周辺のまちづくり

 美術館・貫井図書館の再整備は、現在の建物を有効に活用することを基本として、設備の老朽化や不十分なバリアフリーの解消等の対応を検討します。まずは、サンライフ練馬も含めた建物について、設備の劣化状況の確認や、コンクリートの圧縮強度、中性化の進行状況等の現況調査を実施します。
 中村橋駅周辺のまちづくりは、引き続き進めます。地域の町会・自治会、商店会の皆様をはじめ、これまで検討にご協力いただいた皆様に、直接、私自身の考えを説明し、今後の取組へのご協力をお願いしました。地域の皆様のご意見を丁寧に伺い、バス乗り場の改善や商店街の歩行環境の整備など課題解決に向け取り組むとともに、美術館のあるまちの魅力を活かしながら、まちづくりを進めてまいります。

地域団体が活動しやすい環境づくり

 私はこれまで、町会や商店会、消防団などの活動に携わり、まちの一員として当たり前のように地域の方々と汗を流し、絆を深めることの大切さを実感してきました。こうしたまちの皆様の積極的な活動が地域を支える原動力であり、これからの練馬の発展に欠かせないものであると考えています。
 区政最大のパートナーである町会・自治会や商店会、消防団をはじめ、これまで地域を支えてこられた方々を引き続き支援していきます。来月、区内2か所目となる地域活動倉庫「平和台倉庫」を開設します。地域団体が活動に必要な資機材を保管できる環境を整え、地域活動の一層の活性化につなげます。また、来月開催される東京都消防操法大会女性の部に、区内消防団を代表して光が丘消防団が出場します。区としても、消防団の要望に応えて、活動を後押ししていきます。
 加えて、NPOやボランティア団体など区内各地で多様な活動を展開する地域団体への支援も進め、区民の皆様と力を合わせて、安心で活力ある地域づくりに取り組んでまいります。

公契約条例制定に向けた検討着手

 公共サービスは、それを担う人材によって支えられています。公契約条例を制定し、区が発注する契約の労働報酬下限額を設けるなど、適正な労働条件の確保を通じて、公共サービスの質の向上と地域経済の持続的な発展を目指してまいります。
 制定に向け、外部有識者等による検討組織を設置し、具体的な検討に着手します。事業者や労働者の皆様をはじめ、幅広い関係者のご意見を丁寧に伺いながら、練馬区の実情に即した実効性のある条例となるよう検討を進めてまいります。

独立80周年記念事業の実施・新たな基本構想等の策定着手

 令和9年8月1日に、練馬区は板橋区から分離独立して80周年を迎えます。この節目を区民の皆様とともに祝い、これまでの歩みに感謝するとともに、地域の力を結集し、未来へつなぐ契機とするため、独立80周年記念事業を実施します。区民実行委員会を設立し、区民の皆様、区議会の皆様、区が三位一体となって、盛り上げていきたいと考えています。ご理解、ご協力をお願いいたします。
 この80周年を次の時代への出発点とするため、新たな練馬区基本構想の策定に着手します。区民の皆様とともに、新しい時代の練馬の姿、未来像を描くため、区民アンケートやイベント等での意見募集に加え、私自身が地域に出向き、幅広く意見を伺ってまいります。
 あわせて、目指すまちの将来像やまちづくりの方向性を分かりやすく示す、新たな都市計画マスタープランの策定に着手します。策定に当たっては、関係団体や学識経験者の専門的な視点でのご意見をいただくとともに、ワークショップやオープンハウスなどを通じて、区民の皆様にも積極的に参画いただきながら検討を進めてまいります。

補正予算案の編成

 次に、補正予算案の編成についてです。
 中東情勢等の影響を受ける事業者への緊急対策として、区独自の特別貸付を開始します。物価上昇が続いている状況を考慮し、教育・子育て施設や介護・障害者児サービス事業所を対象とする給付金の支給期間を、来年3月まで延長します。その他、工事・物品購入など区内中小企業への支援、工事等の着実な実施に向けた対応など、これまでに述べたものを含め、新規・充実事業に要する経費等について、補正予算案の編成作業を進めています。近くご提案する予定です。

おわりに

花火利用の試行実施

 この夏、かねてからご要望の多かった区立公園での花火利用を試行的に実施しました。私も現地に伺いましたが、公園では親子連れをはじめ、多くの方々が思い思いに花火を楽しむ姿、たくさんの笑顔を目の当たりにしました。煙や音など近隣への影響を懸念するご意見やルールの遵守など課題もありますが、「家族との夏の思い出をつくることができた」といった喜びの声も多く寄せられています。区民の皆様の声を受け止め、形にしていくことの大切さを改めて感じました。今後、実施結果を検証するとともに、利用者や近隣の方々からいただいた声を踏まえながら、より良いルールづくりや公園運営のあり方について検討を進めていきたいと考えています。

区長就任4か月余りを振り返って

 区長に就任して4か月余りが経過しました。これまで時間の許す限り、区内の様々な施設やまちづくりの現場を見て回りました。職員の皆さんから様々な課題や取組について説明を受け、今後の施策の方向性について議論を重ねています。連日、区内各地に足を運び、地域活動に取り組まれる方々、事業者や関係団体をはじめ多くの区民の皆様から、様々なお話を伺っています。
 先月26日には、「みどりの区民活動会議」を初めて開催し、練馬のみどりを守り育てる活動に取り組む区民の皆様と車座になって、直接お話を伺いました。未来に向けて、豊かなみどりを次の世代へ引き継いでいきたいという、参加された方々の思いを肌で感じることができました。
 この間、私の原点である「区民の声を聴くこと」の大切さを再認識しました。一方で、様々なご意見やご要望がある中で、それぞれの思いや立場を受け止めながら「区民の声を形にすること」の難しさも実感しています。
 だからこそ、対話を重ねる区政を何より大切にしたいと考えています。これからも、区民の皆様の声にしっかりと耳を傾け、区議会の皆様、職員の皆さんと意見を交わしながら、将来を見据えた責任ある判断を積み重ね、着実に区政を前に進めてまいります。
 区議会の皆様、区民の皆様のご理解、ご協力をお願いいたします。
 
 なお、本定例会には、「令和7年度練馬区一般会計歳入歳出決算」など、29件の議案を提出しています。ご審議のほど、よろしくお願いいたします。以上をもちまして、所信表明を終わります。

お問い合わせ

区長室 秘書課 秘書担当係  組織詳細へ
電話:03-3993-1111(代表)
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