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平成28年7月5日 第4回区長とともに練馬の未来を語る会(ココネリホール)

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更新日:2016年8月26日

区民の皆さまから、区政改革計画素案についてご意見をいただきました。

 7月1日(金)から16日(土)までの間に区内4会場において、区政改革計画素案について説明会を行いました。計286名の方が参加され、区政改革について意見交換を行いました。会では、区政改革に関連し、子育てや福祉・医療、まちづくりなど多岐にわたるご意見をいただきました。回答は、区長のほか、出席している区職員からも行いました。

1 開催日時
  平成28年7月5日(火)午後6時30分~午後8時25分
2 場所 
  ココネリホール(練馬区練馬1丁目17番1号)
3 当日出席者数
 (1)参加人数・・・83名*質問者数9(事前3、当日6)
 (2)区出席者・・・・・8名
   区長、副区長(黒田)、副区長(山内)、教育長、
   企画部長、区政改革担当部長、
   区政改革担当課長、広聴広報課長(司会)

区長挨拶

 皆様、こんばんは。本日は平日の夜、お忙しい中、こうやってお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。
 今、世の中では参議院選挙、それから都知事選挙で騒然としておりますが、私どもはまずは行政であると。今日は大変真面目な会でありますので、ぜひ真面目な議論をお熱くお願いできればと思っております。
 私は、区政改革計画素案の最初にも書いてありますが、区民の皆様の参加と協働ということを第一番のモットーとしております。
 政策の体系については、昨年3月に公表した「みどりの風吹くまちビジョン」で一通り示してあります。その後、また変わりつつありますけれども、それと並行して区政改革を昨年から始めておりました。
 この新しい政策の体系、ビジョンと、それから区政改革、これは一体をなすものであります。政策の中身と、それを実現するための具体的な手法や方法論を示すものと、ご理解いただければと思います。
 本日は、個々の政策の中身であり、あるいは改革の手法であり、いろんな論点があると思いますが、ぜひ積極的なご意見をいただければと思います。
 これは、批判はいけないという意味ではなくて、私はむしろ積極的な批判は大歓迎でありますが、ただ、それは抽象的ではなくて、ぜひ建設的で具体的なご意見を賜れればと思っております。私どもも前向きで積極的にお答えを申し上げていきたいと思っております。ぜひ時間の許す限り前向きな議論ができますよう心からお願い申し上げて、私の挨拶といたします。よろしくお願いいたします。

主なご意見・ご要望と回答

  • 参加者

 私は、練馬共生型都市農業改革特区というものについて、自分の意見を述べたいと思います。
 人は誰も、年齢や性別、障害の有無に関係なく、一人の人としてともに地域で育ち、学び、受け入れたり受け入れられたりしながら、ともに生きていきたいと願っています。しかし、この共生社会の道のりはまだ遠いと感じています。
 練馬区は、東京23区の中で最もみどりの多い地域です。昨年から、私は重度の知的障害を持つ息子と一緒に、近隣にある体験農園に参加しています。
 息子は言語を介さずに、視覚的、体験的に農作業の作業工程が理解できるようです。四季折々の自然の中の作業は、精神的にも癒しの効果があるようで、穏やかな顔つきになっていることも多いと感じます。
 しかし、残念ながら、近所にも生産者の高齢化や病気、農業生産の担い手不足などの理由により、使用されていない農地があります。
 そこで、共生社会の実現をもう半歩でも進めるための解決策は、今、眠っている畑を、誰しもが集える居場所にすることではないかと私は考えました。
 誰しもとは障害者に限らず、園庭がなく、土に触れる機会の少ない保育園児やひとり暮らしの高齢者、今、介護をしている人、されている人などの誰しもです。誰しもが一緒にともに働き、集う効果はたくさんあります。その最大のメリットは、おいしい練馬区産の野菜をたくさん食べられることです。
 そこで私は、この練馬共生型都市農業改革特区の実現のために、練馬区に三つのお願いがあります。
 一つは、区内の休耕地を借りられる制度をつくっていただきたいことです。
 二つ目は、縦割りではなく、都市農業課、障害者施策推進課、保育課、高齢社会対策課、区政改革担当課などからなるプロジェクトチームをつくっていただきたいことです。
 そして最後の三つ目に、補助金をお願いしたいことです。
 以上、3点のお願いをどうぞよろしくお願いいたします。

  • 副区長(山内)

 本当に貴重なご意見をありがとうございます。
 農業に触れる機会、あるいは農作物の収穫に触れたりするということは、障害者にとって有益であるということは、本当におっしゃるとおりだと思っております。
 練馬区は、先ほどもお話にありましたようにみどりに恵まれ、また農地も23区随一残っている区であります。そういう意味でも都市農業の役割というのはここのところ急に変わってきておりまして、実は、昨年4月から都市農業振興基本法というのが施行されています。生産緑地というのが今あるわけですけれども、そういった残っている農地がゆくゆくは宅地開発される前提でしか残っていなかったのですが、大都市にあっても農業、農地というのは非常に重要だという位置づけがなされました。そういう意味では、農業をこれからどういう形で振興していくか。それから、それに区民がどうかかわっていくかということは非常に大事だと思っております。そういう観点から、障害のある方もない方も農業に親しむ機会というのは、重要だと思っています。
 今、お話にありました休耕地の活用をどういう体制で支えるか。それから補助金の仕組みというお話があったわけですが、一つはそういうものを実現するために、農業を含めたさまざまな障害者の就労の場、あるいはそういった機会を提供するということは非常に大事だと思っております。
 現在、東京都の社会適応訓練事業というのがあるのですけれども、そういったものを活用するとか、また農家の方々にも障害のある方を受け入れていただいているということを今、現に区においてもやっております。
 しかし、一方、区内の農地の多くは生産緑地なのです。生産緑地というのは、現行制度の中では税の負担や相続手続きの問題から、農地を貸して、担い手を創出していくということが非常に難しい状況になっています。
 これは、生産緑地を貸し付けた場合には、例えば相続が発生した場合、相続税を納めるということになってしまうのです。農業を続けるということを前提に生産緑地の法律改正がありましたけれども、そこのところは全然変わっていないので、まだ同じ制限というのはあるのですね。ですから、そういう生産緑地の仕組みで貸し付けるということは、なかなか今難しい状況にあります。

 そこで区では、国に対する要望として、貸し付けについても相続税の問題がクリアできるような制度改正をしてくださいというお話をしております。また、そういったことができるような特区制度もどうなのかという提案もしております。
 しかし今、おっしゃったように、恒常的に土地を借りて、そういう障害がある方、ない方も含めて農に親しむ機会をつくり、それも、単に収穫とか生産の過程を見たり、一時的に接するというのではなくて、恒常的に種まきから生産するところまで携わるというのは、なかなか制約が厳しい状況がございます。
 ただし、お話をいただきましたので、今後、どういうやり方があるのか、どういう工夫ができるのか。それは、ぜひこれから検討させていただきたいと思います。
 農をめぐる状況も、先ほどの都市農業振興基本法というものができて変わりましたので、そういった状況を踏まえて、私ども区としてももう一度そういう問題に向き合って対応する必要があると思っていますので、今、いただいた意見は貴重なご意見でございますので、これから私どもとして検討させてください。今日はありがとうございました。

  • 区長

 私からも一言申し添えたいと思います。
 私は鹿児島で生まれて育ちました。おやじは農家の次男でありまして、警官だったのであちこち異動して回ったのですが、どこへ行っても畑をやっていて、野菜をつくっていて、あるいは鶏を育てていて、子どものときは土にまみれて遊んでおりました。いかに農業というか、そういう生活というのがいいというのは肌身にしみて感じております。
 練馬区に来てもう32年になりますけれども、大変うれしいのは、形だけではなくて生きた農業が存在していることです。都市農業といっても、私は日本全国で本当の意味でのこういう大都市の市街地に生きた農業がある、そういう現場というのは、練馬区しかないのではないかなと思っております。こういう農業というのは、もちろん子どもさんもそうですし、障害者の皆さんもそうですが、我々市民にとっても大変意味があると。身近に生きた農業があって、それと触れ合って生きていける。これは、人間の生活にとって、これから歴史が進めば進むほど、ますます重要になってくると考えています。

 そして、もう一つ。私の経験ばかり話して恐縮なのですが、私は東京都に入って30数年働きました。一番長くやったのは社会福祉行政でありまして、その中でも最初に携わったのは障害者福祉行政でありました。職員のときもそうですが、係長になっても現場の施設で働いておりました。重度の知的障害のお子さんを処遇する課にもいたことがあります。
 ですから、そういうお子さんたちが、今言った練馬区の特徴である農業を生かした生活を日々何らかの形で送ることができたら、これはすばらしいなと思っておりますので、かねてからそれをやりたいなと思っておりました。
 さきほど副区長が言いましたように、都市生活における農業の重要さを国も認めていることから、都市農業振興基本法ができました。ところが、それを実際にやるための制度ができていないのです。農地を貸し借りすることもできないと。それを変えるように、それができなければ、せめて例えば練馬区だったら特区をつくってくれという話も進めております。何らかの形で何とか実現していきたいと、そう考えております。
 なかなか一挙には難しいですけれども、ぜひ農の活きるまちの中で子どもたちが、障害児も含めて、また市民の皆さんも一緒に生活していけるような、そういう暮らしを必ず実現していきたいと思っております。どうぞお力添えをいただければと思います。

  • 参加者

 まず、本論に入る前に質問したいことがあります。
 といいますのは、昨年、大泉学園で区長と語る会の第1回が行われたときに、石神井公園が外されていましたので、次回から石神井公園も入れてくださいというお願いをいたしました。そうしましたら、今年の未来を語る会では、石神井公園も含めて6か所があったかと思います。
 その中で、区報でも出ていましたけれども、石神井公園区民交流センターが103名の参加者があって、一番多かったわけですね。しかしながら、今回の未来を語る会は、なぜ石神井公園区民交流センターで開かれなかったのか。何か意図があるのか。その辺をお尋ねしたいと思います。
 次に区政改革について質問させていただきます。
 三つの質問をまとめてお願いいたします。
 一つは、石神井公園に「くらしのみちゾーン」を新設し、循環するシャトルバスの設営ができないかということです。
 すなわち、国交省が全国各地で進めています「くらしのみちゾーン」をご存じかと思いますけれども、エリア内に生活拠点を集約しまして、例えば石神井公園の北口から石神井庁舎、石神井警察署、石神井中学校、都立石神井公園、ふるさと文化館、石神井図書館、石神井小学校、これに隣接する道場寺、三宝寺を含みます。それから禅定院、旧檀一雄宅、それから石神井公園を取り囲む、地図で描かないとわかりにくいかと思いますが、そこを新設して、シャトルバスの新設ができないかという提案です。それが一つ目。
 二つ目は、これはもう昔からかねがねお願いしているのですが、なかなか実現しません。石神井公園は西の拠点都市と位置づけられております。しかも、急行停車駅でもあります。それでありながら、文化ホールがないわけですね。練馬とゆめりあには文化ホールがありますけれども、我々の地元になくて大変困っております。

 三つ目。これは、非常に話題の課題のまちづくりで問題になっております。補助132号線の整備は早く進めてもらいたいということです。しかしながら、石神井公園南地域の石神井公園駅前から富士街道につながる補助第232号線については、平成24年度に条例化されました地区計画というのがあるわけですね。この地区計画を何となく無視しながら、新しいまちづくりを行政が行おうとしております。現時点で、この232、石神井公園駅前から富士街道まで大型道路をつくる必要性があるのかどうか。
 私は、現時点では必要ないと思います。なぜかと言いますと、地区計画であれだけの道路をつくるようになっています。今、7メートルちょっとぐらいのものを11メートルに拡幅されます。庁舎通り、あるいはパーク通りが大体11メートルです。それから駅前通りと銀座通りも拡幅が予定されております。そういうことで、商店街はそれぞれセットバックすることが、地区計画で練馬区議会でも平成24年に条例化されております。にもかかわらず、最近の動きとして、行政は道路ありきという考え方をしておられるように受け取れます。
 そういうことを現時点で、この人口減、あるいは道路が、さっきから言いますように幹線道路ができる見通しが計画されているにもかかわらず、こういうのをなぜ強行しようとされるのか、質問いたします。以上です。

  • 企画部長

 それでは、最初に未来を語る会についてでございます。区では、こういった形で会を持たせていただいております。
 これまでも、さまざま未来を語る会につきましては工夫を凝らしてやってまいりました。大人数の会場のもの。それから、膝詰めで語り合うようなもの。区長自身が自分の言葉で語りかけるということで、地域の中でも開催してきたものでございます。
 特に大きな会場での会につきましては、昨年ビジョンをつくるときに、4つの会場でやらせていただきました。それから、今年1月に開きました区政改革に関する資料についての説明会、語る会では6か所ということで、このときには石神井の会場も準備をさせていただいたところでございます。
 私どもは、こういったものを開催するときに区の中でもいろいろと考えるのですが、どういった形で話し合うのが一番親しく、それから本音の話し合いができるかなということで、今回は4か所の区長の未来を語る会、それとは別に4か所、職員が出席して説明会を開くということで、8か所の会場で準備をさせていただきました。
 さまざま工夫を凝らしながらやってきているということで他意はございませんので、またこういうやり方がいいのではないかということがございましたら、ご提案いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

  • 副区長(黒田)

 それでは、私からまちづくり関係をお話しいたします。
 まず、「くらしのみちゾーン」ですけれども、ちょっとご説明いたしますと、幹線道路で例えば四方を囲まれた中で、その中の道路を通過交通がないような形で交通規制するとか、あるいは無電柱化するとか、そういう一つのロットの中の一団の交通計画も含めてまちづくりをしていこうというのが、「くらしのみちゾーン」というものです。
 これは国や都、それと警察も含めて検討するという形になっておりまして、練馬区ではまだこれを対象としていないのです。というのは、いろいろと検討している経過はあるのですが、幹線道路で囲まれた区域というのは、なかなか練馬区に見当たらないのです。そういう意味で、道路計画のネットワークの方が先にやらなければいけない仕事かなというのが、今の私どもの思いでございます。
 シャトルバスについてですけれども、今のお話の箇所を頭の中で描いてみると、非常に文化的な施設ですとか、そういった意味で魅力的なルートになりそうだなと思います。
 一方、公共交通空白地域のみどりバスなのですけれども、これについては公共交通が不便なところについて、駅から800メートル、バス停から300メートル以上のところの空白地域を解消していこうというネットワークを、今、区で6ルートつくっております。
 そういった意味から、まずは公共交通の空白地域から埋めるということをしておりますけれども、今のお話のシャトルバスというのですか、公共交通の使い方として非常に魅力的な話でございますので、今後の検討の中で何らかの形で生かしていければありがたいなと思っております。
 それと、もう一つは道路の関係です。132号線、縦の道路です。
 これについては、現地をご案内の方はおわかりと思いますけれども、線路から北側の方についてはほぼ完成いたしました。線路から南について、今、事業をしております。地権者の方の協力を得ながら少しずつ土地を買わせていただいておりますけれども、もう少し残ったところがあります。交渉を続けているところであります。

 そうは言っても、先行的にもう既にご協力いただいて、空間になっている土地がございますので、そこでできる工事から着々と進めておりまして、全体の工期を短くするように進めているところでございます。
 一方、横の通りの232号線でございます。それは縦の通りから一部駅前広場に向かってもう空間をつくっておりまして、そこにもう地下埋設の工事を今進めております。駅前広場はもうでき上がりました。
 そこから先の富士街道までの区間のご指摘かと思います。平成15年にこの地区の全体構想を地域の皆さんと一緒につくらせていただきました。もう既にこの232号の整備については、その中でも位置づけがあって、駅周辺の交通ネットワークの基幹だという位置づけがございます。
 そういった意味で、先ほどのご質問の中にありました24年の地区計画のときにも、この都市計画道路は上位計画として位置づけておきながら、そのほかの公園、銀座通り商店街とか、そういった現在バスが通っている商店街の通りの拡幅について、前回の地区計画の中で、拡幅しながら買い物のしやすい道づくりをしようという地区計画を策定させていただいたわけです。
 今ご指摘の232号線と公園通りなどの商店街通りの拡幅については、目的というのでしょうか、趣旨がちょっと違って、駅前の買い物通りについては、歩行系の買い物しやすい道にするように。大きい交通については、都市計画道路で担うようにというような形で、機能分担をしながら整備をしていきたいというのが全体構想の考え方でございますので、そういったことについても地域の方々にご説明しながら、引き続き整備について努力してまいりたいと思います。以上でございます。

  • 副区長(山内)

 あと1点、文化ホールの件でございますが、石神井公園のそばに文化ホールがないので、それをつくってくれないかというお話だったと思うのですが。
 文化ホールについては、今、この北側に練馬文化センターがありますが、それと大泉学園のゆめりあホールですね。この二つが大きな施設としてあります。確かに石神井公園にはないのですが。全体の需要と配置というものを考えて、今現在の施設があるわけでございまして、新たにまた石神井公園につくると需要はどれだけあるのか。それから、土地の確保はどうするか。財政的な問題と、幾つか課題がありますので、そういったものを整理した上で検討しなくてはいけないと思っています。
 それは、先ほども説明させていただきましたけれども、この区政改革の中で公共施設等の総合管理計画というものをつくることになっているのですね。そういった新設の問題もあるのですけれども、今ある施設が非常に老朽化してきている。それから、少子高齢化というまた別の要請事案がございます。そういう中で老朽化施設の再編・統合、長寿命化といったものも一方でやらなければいけませんので、その中で文化ホール、文化施設のあり方も検討していかなければいけないと思っています。新設というのは、先行き、財政状況も考えますと、なかなか難しいなと思っております。既存の老朽化した文化施設を具体的な需要に合わせて、再編・統合、それから再配置といったものを検討していくのが第一かなと考えております。
 私からは以上です。

  • 参加者

 私は42歳のときから視覚障害になって、現在、障害になってから30年、会社が終わってから16、7年になります。
 その間で、一番お世話になっているのは図書館なのです。私は耳で聞いて、情報をとっております。もちろん視覚障害者としての情報の取り方には、点字とかいろいろあるのですけれども、点字では非常に読む速度が遅くなる。あるいは、日本語の場合にはどうしても漢字が入ってくる。そういう中では、点字というのはカナ表記なので。
 それともう一つは、点字をわかっている人同士でなくてはコミュニケーションがとれない。一般の人と点字をやる人との間には物すごい格差ができています。ということで、私は今、朗読者が朗読してくれた資料をもとに、あるいは対面朗読といってフェイス・トゥ・フェイスで読んでもらったり、私の意見をパソコンに打ち込んでもらったり、そういう非常にきめ細かいサービスの中で社会生活を送っています。
 もちろん家庭がありますので、普通の日常の生活そのものはそんなに大きな不便はないのですけれども、この文字情報をいかにして皆さんと同じように意思疎通ができるかということを考えると、どうしても文字情報を確実に私が手元で使えるパソコンの中でやれるような、そういう形に変えることができるようなサービスが欲しい。お願いしているのですけれども、なかなかそれがうまくいきません。
 もう一つは、お世話になっている図書館を一番大事に思いながら、一番目立つというのか、課題を抱えていることを思いつくわけです。
 というのは、アメリカにしろイギリス、カナダ、ドイツと海外に出ていって、向こうで話を聞いたり自分で確かめたりした図書館のあり方と日本の図書館のあり方があまりにも違う。これは日本の文化というものを相対的に、国内の独特の日本文化の話とは違って、西洋、欧米の文化との比較においてそうだと思うのです。

 日本全体の経済とか、安全という面。これは世界トップレベルであるというのは、この間の伊勢志摩サミットで7か国が集まってという中でやれるぐらいの力を日本は持ってきている。だけれども、文化、あるいは教養といいますか、こういう面では非常に格差ができてしまって、それは役割としてはやっぱり図書館のあり方が違っているのです。それは、もう私はその話に取り組んで10年以上になります。それをかなりしつこく言ってきているのですけれども、なかなかそれが実現しない。もう少し具体的な細かい話で、昨年からのビジョンとか、今回の区政改革、これらのパブリックコメントで、私は相当、慣れないというか、見えない中で苦労しながら表現させてもらっています。
 もう少し、まだまだ時間をもらいながら、そして今回の区長のお話のように、しっかりと官・民の協働ができるような、こういう区政を目指している皆さんに、非常に心強く思います。
 ですから、私も必死になって、心の広い視野で、それに向かえるように勉強し、それに対応しようと思っていますので、よろしくお願いします。

  • 教育長

 視覚障害の方が今受けているサービス、大変お褒めをいただいていることについては、ありがたく思っていますけれども、さらに今おっしゃったように、文字情報をパソコンに転換できるというサービスを、そういう意味では、新しいデジタルサービスといいますかね。そういうようなものも、我々としては考えていかなければならない時期に来ているのだということを、これもいつもご指摘いただきながら感じているところです。
 また、文化・教養の日本のいわゆる図書館のあり方、いつも海外のさまざまな国の図書館のありようといいますか、状況を教えていただいて、やはり、そういう意味では、日本の図書館のいいところも当然あるのですけれども、まだまだ、これからまだ研究していかなければならない部分というものも多くあると。特にそこの部分に日本の文化・教養が、これからの行く末が、ある意味、象徴的にあらわれているというのが、おっしゃっておられることだと思います。
 今、民間と我々行政との協働という方向、これは我々としてもしっかりと踏まえていますので、その方向性に立って、さまざまご提案いただいている点、ご指摘いただいている点を、私ども、練馬区の新しい図書館づくりというものに、ぜひ生かして検討の素材とさせていただきたい。
 これからも、さまざまな分野で、場面で、ご指摘、ご意見、ご提案いただければありがたいと、そんなふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

  • 参加者

 貴重なお時間いただきまして、ありがとうございました。東大泉に在住60年でございます。質問は二つございます。
 第一点は、障害者に関する問題でございますが、特に精神障害者に関連しましては、この4月1日から施行されております障害者差別解消法という法律がございます。これにつきましては、もうご存じかと思いますが、練馬区で過去、現在からの遺産といいますか、障害者間の差に、大きな差別がございます。
 特に、この障害者のしおりにございます、心身障害者福祉手当というのが正式な名称でございます。この福祉のしおり53ページに麗々しく書いてございますが、対象者は身体障害者並びに知的障害者の方々だけでございまして、精神障害の者は、ずっと外されております。
 この問題を含めまして、さっき申し上げました障害者差別解消法が施行されるに当たりまして、会議が組成されることになっておりますが、その場で、この種の差別を検討いただけるのかどうか、解消に向かって進めていただけるのかというのが第一点でございます。
 第二点、心の病につきまして、教育長も、ちょうどおられますのでお聞きしたいと思いますが、心の病につきましては、早期発見、早期治療が重要なポイントでございます。
 先ごろ、東京都精神障害者家族会連合会東京つくし会が、東京都福祉保健局の予算で、中学2年生向けの小さなリーフレットを作成しました。こんなときどうしたらいいのかという内容で、色刷りのリーフレットでございますが、これを教育長はお読みになったかどうか。
 このいわゆる中学2年というのは、WHOにおきましても、いわゆるバイタルフォーティーンということで、非常に重視している年齢でございます。
 そういう意味で、今後とも、この心の病に関する早期発見について、区としてどのようにお考えになっているかどうかということが、質問でございます。
 以上でございます。ありがとうございました。

  • 副区長(山内)

 それでは、私の方から、心身障害者福祉手当の対象者に、精神障害者も含められるかどうか、それを検討してもらえるかどうかということだと思うのですが、心身障害者福祉手当については、確かにご指摘のように、精神障害者は今現在対象となっていないということがあるわけです。
 これは、一つは歴史的な経過もあると思います。それはどういうことかと言いますと、症状の問題をどうやって捉えるか、どの時点で捉えるかということと、それから、その認定の手法です。そういう技術的な部分と、それから精神障害者について、具体的にどういう治療、生活状況になっているのかという調査や把握がまだきちんとされていないという状況がございまして、そこについては、東京都全域としても必要でございますので、私ども区として、東京都の方にもきちんと話をして、働きかけて、調査などをしていきたいと思っています。
 ただ、いろいろな課題がございますので、そういった点を一つひとつクリアして、どういうやり方があるのか、ちょっと検討させていただきたいと思います。よろしくお願いします。

  • 教育長

 心の病の早期発見のリーフレット、これは知っております。中身をつまびらかに見たかと言われれば、まだでありますので、ぜひこれは読んでみたいなと思っております。
 実は学校の現場では、さまざまな障害のある子どもたちがおります。そういう意味では、いろいろな障害に対応しなければならない学校としても、先生たちも、どういうふうに対応していいのかというのが、なかなか分からない。そういう意味では、こういうリーフレットがありますと、よりどころになるわけで、非常に重要だと思っていますので、心の病に限らずですけれども、例えば発達障害の問題もそうですけれども、いろいろなそういうリーフレットとか、参考になるものについては、教職員の研修の際にぜひ使ってもらいたいと思っていますし、内容によっては、直接子どもたちにも読んでもらって、そういう意識をしっかり中学生の段階で身につけるということは、大切なことだと思いますので、それもやっていきたいと思っています。ありがとうございました。

  • 区長

 私は先ほど触れましたとおり、障害者行政というのは、児童福祉行政に並んで、私のライフワークの一つだと考えて、これからも努力していこうと思っております。
 練馬区に来て驚きましたのは、練馬区というのは、23区の中でも、いろいろな意味で障害者行政については、先駆的というか、先進的というか、頑張ってきたところは、これは確かにあると思っています。
 ただ、私は自分が実際に、いろいろな担当の職員、課長の意見を聞いてみて、もうちょっと視点を変えて、こうした方がいいのではないかということが幾つかありまして、それは、今度の区政改革でも取り上げたつもりであります。
 我々行政が一番弱いのは、いろいろな方といろいろな形で接触して、広く需要はわかっているのですけれども、具体的なアイデアですよね。障害者の方々の、精神障害者の方も含めて、実際の毎日の生活の中で、こういうところが一番困っている、こういうふうにしてほしいというアイデアを、ぜひお寄せいただければと。それを一緒に検討しながらやっていきたいなと。そのために、こういう区民参加の会もやっていると思っておりますので、これを契機に、またぜひ、よろしくお願いしたいと思います。

  • 参加者

 私は商店会で、現在、理事も務めさせていただいております。
 今回、今練馬区では、まちゼミというものを非常に熱心に掲げ、前川区長さんもはじめ、練馬区商連の方たちの協力で、とても活発に皆様が、活気あふれるまちゼミが行われています。
 そんな中で、今回、区政の中の方策1というところの区民参加と協働の区政に取り組みますという、5という取り組みに私は着眼させていただきました。区民参加で独立70周年を祝い、未来へつなぎますと書いてあります。来年は、練馬区が独立して70周年を迎えるという中で、今、江古田の街では、いろいろな協力がされています。商店街は、11の商店会がありますけれども、その中でいろいろなイベントが開催されています。その中で、今度は、その商店会が一つになって何かイベントをすることはできないのかという案も出ております。そういった案も、もっともっと煮詰めていかなければならないと思っておりますが、やはりそういった商店会同士が連携をするということで、非常に練馬区の商店街も、もっともっと活性化していくのではないかと思っています。
 こういった70周年事業に、今回私たち江古田商店街も、いろいろなことを考えておりまして、ぜひ前川区長にも、お話を聞いていただきたいですし、また練馬区の方々にも協力をしていただきたいのだという思いを持っていまして、今日は、そういった考えを持っているということを聞いていただきたいと思いまして、発表させていただきました。ありがとうございます。

  • 副区長(山内)

 貴重なご意見どうもありがとうございました。江古田の商店街で、まちゼミ、本当に積極的に取り組んでいただいて、商店街の活性化に努力していただいていると感謝申し上げたいと思います。
 今のお話の70周年の関係なのですが、来年、区独立70周年。板橋区から練馬区は分かれて独立して、区として出発してから70年目ということなので、今いろいろな催し物を考えております。
 それは来年の3月のハーフマラソンから、秋までにかけて連続的に70周年記念事業といったものに取り組もうと考えていまして、今年の10月10日には、プレイベントとして、薪能ですか、石神井の松の風文化公園で開催予定で、今準備を進めております。それも、今おっしゃった区民参加型ということで、薪能にも、いろいろな区民参加をしていただいて、イベントを盛り上げていただこうという企画を今立てております。
 そういう意味でいうと、商店街としても来年70周年で、こういった事業をやりたい、あるいは70周年をきっかけに、これからこういう形で商店街を盛り上げる事業をやっていきたいのだというお話だと思いますので、ぜひ、それを、今70周年の公募事業というのもやっておりますし、具体的な案を固めていただいて、それに応募していただくと同時に、また私どもの窓口がございますので、こういった工夫ができないかとか、あるいはこういったことが、やっぱり取り組めないかというご相談も、ぜひしていただけるといいものになるかと思っています。
 この8月に、区民協働型ということで70周年の実行委員会を立ち上げます。具体的に、またそこで、いろいろな分科会をつくって、具体的な企画といったものを検討するし、また区民の方の具体的な参加を求めて意見を言っていただくということも考えております。
 8月19日まで、今、そういう70周年のための企画案を募集しております。これは、様式とかホームページにありますので、よろしくお願いいたします。

  • 区長

 今のお話でありますが、内容は山内がお答えしたことに尽きるのですけれども、私は役所が仕切ったり、統制して整然とやるというのは、性分としてあまり好きではないのです。ですから、祭りをやるのだったら、ぜひ自由闊達な祭りをしたいと。せっかく70周年をやるのだったら、若い方たちが中心になって、我も我もと手を挙げて、そういうお祭りを、そういう場ができないかな。別に若くなくてもいいのですけれども、若い人が一番エネルギーがあるでしょうから、どんどん手を挙げていろいろなものを、特に皆さんお住まいの江古田あたりは大学もあれば、いろいろな若い人がたくさんいるし、あそこはとにかく江古田でしたか、そういうプロジェクトがありますよね。そういうメンバーの方々ともお会いして、いいなと思っているのですけれども、そういうところをぜひ、具体的なイベントや祭りにつなげていただければありがたいなと思っておりますので、ぜひぜひ、よろしくお願いします。

  • 参加者

 一つだけです。私は今、ボランティアをしているのですけれども、区のボランティアもし、消防のボランティアもしておりまして、今災害時の救援支援を一番メインに頑張っています。
 ところが、区の方のボランティアは、食のボランティアとかいろいろとあったのですけれども、認知症の方のボランティアとか、講習は受けたのですけれども、その後、使い道がない。
 これは、ボランティアをしたいと思う方が届け出をして、講習を受けて、常日ごろ、今日は暇だなと思ったら、たまり場に行って、電話を受けて、「ちょっと明日病院に行ってほしいのだけれども」といって声をかけられたら出かける。あるいは、ここの幼稚園で職員が一人お休みするのだけれども、助けてほしい。老人ホームでも、職員がちょっと病気をしてしまった、助けてほしいというのに出向いていくというのを、区の方が、一人担当者を置いていただいて、あとの下はボランティアで対応できるような組織をつくってほしいと思うのです。
 これはどこにでも出向いていけるのです。ところが、私出向いていきたいなと思って、さあどうやって出向いていいのか丸っきりわからない。ですから、それがわかるような組織をつくることを検討していただけないかなと思うのです。
 ゼロ歳児の二、三時間、お昼寝のときに見ていてもらうだけでも事故は防げる。ちょっとお願いできないか。一、二時間なら行ってあげてもいいなというのは、近所の年配の方、私ぐらいの歳の人は、幾らでもひょこひょこと行けるというのが、とても頭の中にあって、無理なのでしょうかしらというところです。
 以上です。

  • 副区長(山内)

 本当に今、貴重なご意見いただきまして、私も触発される思いでございます。
 実は、4月に前川区長肝いりで、協働推進課というのをつくりまして、従来の役所主導の区民参加というのではなくて、区民自身が自発的に動ける、そういう参加型の区民協働に取り組んでいます。
 練馬区から、そういう新しい形の区民との協働の動きというものをつくりたいなということでございます。そういう意味でいうと確かに、そういう情報が、誰が、どこで、どういうものを求めているのか、どういう活動を求めているのか。お互いの需要と供給というのか、ボランティアの仕事とボランティアを求めている方のマッチングが、うまくいっていないということは全くおっしゃるとおりです。4月に協働推進課をつくったのですが、従来型でない形というのを今検討していて、現場を回ったり、それからまた区民の直接のご意見を伺ったりしておりますので、今日、こういう貴重なお話をいただきましたので、早速担当の方にも今のお話を伝えて、具体的な形で、それをどう需要と供給の関係をマッチングするか。いつもふらっと行って、こういうところはボランティアの助けを求めていますよというところに、すぐに出かけるたまり場みたいな感じですよね。情報はそこへ行けば、誰が何を求めているか、あるいは求める方もそこに行けば、何か1時間でも2時間でも手伝ってもらえることができるという、そういうマッチングというか、ドッキングする場について、具体的な形でやればできるのか、検討させていただきたいと思います。ありがとうございました。

  • 参加者

 今日、ねりサポだったか、起業の支援のイベントが隣でありまして、それにちょっと出て、こちらに来たのですけれども。最近、練馬区もそういった起業家に対するというか、創業に対する支援とかということをいろいろ力を入れていらっしゃって、いいと思うのですが、致命的に日本の場合、債権法がいまひとつ悪くて、創業者が全部失敗したときなんか、負わなくてはいけないということで、海外と比べると2回、3回、4回、5回、7回、8回とかという失敗がなかなかできないようなので、ある程度、区か何かでそれを補助というわけではないですけれども、サポートするような、そういった仕組みが、例えば金融機関とか、そういうのがあるといいと思うのです。
 つまり一人の人、結構有能な人は結構いろいろなこと考えて、いろいろなことをチャレンジするのですが、多分失敗が多いのですよ。その中から、やっぱり中にはいいのも出すのではないかということで、アメリカなんかは、そういった点を何回も挑戦できて、それが実績としてカウントされるような社会になっているので、ある程度そういったサポートをもうちょっとするような仕組みをちょっと考えた方がいいのではないかと思ったのです。
 あと少子高齢化、東京地区、人口の割に出産率が低いのですが、これはやっぱり若い人が途中で中絶してしまうとかで、産まなくなってしまうわけです。もしくは高齢化ということになってきてしまうわけですが、それをやっぱり支えるということだと、やっぱり年配者の方に支えてもらうしかないと思うのです。
 一つは、養子縁組とか、そういったような形で、ある程度若い世代だと、そんなに所得はないでしょうから、そういった世帯をある程度支える、もしくは支えられなかったときに、高齢者にそういった形で引き取ってもらう。高齢者や、もしくは高所得者が、そういったような形でするしかないのではないかと思うのです。そうすれば、ちょっと経済的なゆとりがあったらまた返してもらうとか、そういうふうな形で。
 あと、町並みなのですが、海外でいろいろな町を見るのですが、あまり車の通りが多い商店街というのは、人の動きが悪くなってしまうので、やっぱりいい商店街というのは、片側というよりも両側に店があって、その中に人が通るというような形がベストだと思うのです。

 確かトルコだかどこかの商店街なんかはすごく狭いのです。それから比べると日本の商店街は、京都の清水寺の近くなんかも細いですよね。そういう面からいって、商店街は、人通りを考えたような形になっていて、多分、両側もしくは荷物の搬入とかというのは、ちょっと問題になりますが、車は別の道路を使ってという形になるのではないかと思うのですが。ベストな商店街というか、世紀を超えて残るということで行くと、そういったようなこともちょっと、ほかの残った町というか、そういうのも検討して、それで何が残っているのか、それでこれから何を残そうとしているのかということをいろいろとちょっと、国内では実を言うとあまり大した商店街はないと思うのですが、海外の事例とか、そういうのも調べてやられたらいいのではないかと思うのです。

  • 副区長(山内)

 すみません、私の方から。
 まず1点は、創業支援で一回チャレンジして、また失敗した場合に、再チャレンジできるような仕組みを考えたらどうかというお話だと思うのですが。確かに、非常にいいアイデア、いい事業を企画しておられる方、若い人にも結構おられるわけです。一度失敗したら、再チャレンジはなかなか難しいという風土があるわけです。
 それは、一つは事業そのものの精度を上げるような支援をする。アドバイスして事業そのものの採算性というのですか、あるいは商品サービスが売れるかどうか、あるいは売れるための行為、手当というのは割と整っているのです。

 一番の問題は資金なのです。資金の提供といったことで、例えば金融機関では、必ず一人、二人で始めますから、個人保証を求められるケースが多いのです。個人保証がない仕組みということで、国の制度をつくっているのですが、結局貸す方とすれば、もし倒産した場合には、あるいはうまくいかなかった場合、借金、負債が残る。それについて、金融機関の方が負担したくないと。ですから、なかなか融資してくれない。すぐに、再チャレンジしても一度失敗した人については、さらに非常に慎重になると。そういう仕組みがあるわけです。
 それから、信用保証制度があるわけですけれども、東京都信用保証協会というのがあって、金融機関の融資に対して保証を行います。それについては大体、もし失敗した場合には、その保証額というのが、前は100%だったのですが、今、新保証制度の中でも、大体8割という状況になっていますので、そこの部分については、金融機関も慎重になってしまうという仕組みがあるので、非常に難しい問題なのです。
 事業そのものをどうやってやるか、あるいは販路をどうやったら開拓できるかということの支援の仕組みは、区も東京都も国も、みんなあります。ただ、基本的なところは、お金、つなぎの資金なり、あるいは資本、元手です。お金が一番苦しいので、我々も事業の中身によって、ぜひこれをやってくれということで、金融機関にも融資してくださいというお話はしているのですが、最終的に貸すところが、判断するということになりますので、なかなか難しい状況があります。若い人のやる気といったものをどうやってくじけないように維持するかという仕組みは、本当に今のご指摘を受けて、もうちょっと違った観点から、さらに検討する必要があるかなと思っております。

 それから、商店街の関係、活気がある商店街ということなのですが、本当に板橋区の大山とか、それから江東区の砂町など、非常に活気のある商店街が幾つもあります。多摩の方にもあります。そういうところというのは、やっぱり個店、一つひとつのお店を経営している商店主の工夫、あるいは創意といったものが、きちんと他にない形で生かされている、他のところで供給しないような工夫、サービスというものをやることによって、その個店が元気であるということと、それが幾つか重なると、商店街全体が活気をつくれるということで、そういういい方向へ展開していくのです。そういった商店街はいっぱいあります。
 ですから、何よりも一番のキーは、やはり自分の商店をどうやって、お客さんをつかむか。先ほどの話にありましたまちゼミ、そういったものでお客さんをきちんと取り込む。単に商品を売るというのではなくて、商品にきちんと付加価値をつけて、それで売り込むという、そういう工夫、その積み重ねが商店街全体を活性化するということになってくるのだろうと思っております。
 ですから、確かに少子高齢化により、消費もそんなにも満たないという状況もありますけれども、きちんと努力して、いろいろな工夫をしているところは、活気を帯びていますので、そういったところは一つでも、二つでも、つくっていきたいなと、あるいは支援していきたいなと思っています。
 私からは以上です。

  • 副区長(黒田)

 商店街と交通の問題がちょっとお話があったので、私の方からも補足させていただきます。
 お話のように、やはり買い物しやすい商店街というのは、車が入っていないのです。だから、いかにして車交通を、この商店街と分けるかということが非常に課題になります。
 一つは、時間帯規制というのがありますけれども、要するにシェアするわけです。一つの道路を時間でシェアしていくという話があります。それともう一つは、裏通りというのですか。それが本当の商店街の通りなのだけれども、その一歩裏に、ちゃんとした車交通を受けられる通りがあるということも、また大事なのかもしれません。集約した荷さばきの場所を設けている商店街もありますので、さまざまな、先ほど山内の方からもお話ありました、個店が輝くというのが一つと。それと商店街として連携をして、ずっと同じ方向に向かって進んでいくというのは、もう二つ目のキーワードになるかと思います。今、先ほどの事例に出ていた砂町だとか、そういったところは、商店街の方々が、やっぱり連携されていますよね。非常にそういうところも参考になりますので、海外ばかりではなくて国内でも、さまざまな事例を地域の方々に紹介しながら、いい商店街づくりに取り組んでいきたいと思います。ありがとうございました。

  • 区長

 少子化に伴う子どもの問題。先ほど養子というお話がありました。里親というお話。これは私の方が一番、区の職員より詳しいので、私がお話をしますが、今、東京都で、養育家庭制度というのがありまして、これは養子縁組を目的としない里親制度なのです。これは日本で初めて東京都がつくりました。40数年前で、私も当時職員だったのですが、上司と一緒につくった制度なのです。

 ところが、それ以来、何十年頑張っても里親が増えないのです。本当に増えない。なぜか、それは当たり前です。私はなぜそういう制度をつくったかというと、人間の子どもというのは、養護施設とか、そういった施設で育てるべきものではないと確信をしています。絶対の愛情というのが必要ですから、両親の家庭で育つのが一番いいのです。ただ不幸にして、そういう機会を奪われた子どもというのは、それはやっぱり施設ではなくて、できるだけそれに近い環境で育てるべきだ。そういう信念を持っていますので、そういう制度もつくりました。
 しかしながら、そうは言っても実際には増えない、なぜか。それは里親をやりたがる人はいないのであります。それは子どもを育てるというのは容易なことではありません。人の子どもをたまにかわいがるとか、恐らく皆さんも同じだと思いますが、自分の孫を無責任にかわいがるのは、それはいつでもできますけれども、その子の一生に責任を持って育てるのは、これは大変なことであります。ヨーロッパやアメリカと違って、特に日本ではそういう傾向が特に強いので、なかなか難しいです。
 ですが、おっしゃったようないろいろなアイデアは、それは大変貴重なもので、私もできることならそうしたいと思いますけれども、なかなかですね。
 例えば、全く違う発想で、保育園と高齢者施設を一緒にしたらいいとか、それは何十年も前から同じことを言う人はいるのですが、実際、高齢者の方には子どもの相手を毎日毎日するような、そんな体力はないですよ。
 だから、ぱっと見ていいアイデアと、それから実際にそれが、子どもを育てるのに本当にいい環境かどうかという問題もあって、残念ながら別の問題であるということがありますので、ぜひ、私もいろいろまた頑張ろうと思っていますけれども、本当にいいアイデアだったら、お教えいただければと思います。

  • 参加者

 どうも、こんばんは。区長さんには、まことにご苦労さまでございました。
 冒頭に区長さんはすばらしいことを言いましたね。この会は、真面目な会。もちろん真面目な会です。ここに来ている方々は、真面目な方々が来ているのです。真面目でない方は来ないのです。23区内で最も積極的に区民と対話をできる練馬区では、我々は本当に幸せだと思っております。まことに幸せだと思っているのです。
 前の人もおっしゃいましたように、当初これを開催したときには、6か所で連続で開催されましたよね。私は区長さんのファンでございまして、6か所全部追っかけをやりました。今回は4回でございまして、まことにこれはいろいろな都合がございましょうけれども、ぜひとも、練馬区は広いので、できれば6か所開催してもらいたい。
 それをお願いするのと同時に、やっぱり議会を傍聴して私、十何年になるのです。居眠りチェックをやっているのです。そうすると、この間なんか、もうふんぞり返って椅子から転げ落ちるような居眠りをしている議員さんがいるのです。だからこれは、隣の傍聴者が、本当に孫に、子どもに見せたいものだと。いや、見せたくないと激情しているのですよ。このような議員さんの行い、見る態度は甚だしいと。区長さんには議員さんに対して「居眠りやめろ」とか言う権利はないのでしょうか。

  • 副区長(黒田)

 いつもありがとうございます。
 ただ、議会のことは議会の中で、発言を受けたり、審議したりする機関ですので、区長が議員さんにというのは、なかなか言いにくいと私は思います。ご意見としては賜りますし、また議会の方にも、今日こんな形でのご意見があったということは、私の方から伝えますので、ご容赦ください。
 それと、もう一つ。この会議ですけれども、区長はやはり多くの方々と意見交換をしたいという、その気持ちのあらわれで、このような会を設けております。確かに今回は4回ではありますけれども、これ以外にも、もうちょっと小さな会を設けたいという気持ちがあります。実は、今日、限られた時間で何人かの方々にご発言いただいておりますけれども、多分、こういうところではちょっと発言しにくいなという方がいらっしゃるのではないかと、私ども思っております。
 ですから、もうちょっと小さい集会で、区長は何遍も会議をしたいという気持ちを持っておりますので、そういう意味で、回数を増やしていきたいというのが、今回の思いでございますので、ご理解ください。
 以上です。

  • 参加者

 障害者福祉で、ずっと区とかかわりを持ってきましたけれども、今は、自分が高齢者の仲間に入りまして、高齢者の福祉のお手伝いをさせていただいています。そのことでお願いいたします。
 区報によりますと、いきいき健康券を見直すというようなお話がございました。そして、いきいき健康券というのは、元気高齢者が、ますます元気でいられるように、練馬しかない、とてもよい制度で、皆さんうきうきしながら、「今度は映画行くのだ」、「この1枚を大事にしてマッサージをお願いするのだ」、「この1枚で温泉に行くのだ」とか言って、ちょっと、うきうきして、元気でいてくださっていると思います。その中で、この区報にいきいき健康券を見直すということが書いてございました。区の方で、大変な出費で重荷になっているということも、僕は聞いております。
 しかし、やはり、この練馬にしかない、この制度の存続ですね。全部切り捨てではない、見直しかもしれません。とにかく、このいい制度を練馬から失くしてしまうということに反対する高齢者は、ここにかなりいると思います。私は、高齢者福祉を実際に区のお手伝いをさせていただく中で、そういう高齢者のお話を既に聞いています。
 そこで、その見直しに当たってのスケジュールとか、高齢者にどのような説明をしていくか、どのような見直しを検討しているのか。介護予防の中でくくってしまうと、元気高齢者とはちょっと縁が遠いものになってしまう。そういうところで、高齢者が見捨てられる、ちょっと区から置いていかれる。そういう感じを持たないようにするために、区がどんな努力をしようとしているのかということをお聞きいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

  • 副区長(山内)

 私の方から、それではお答えさせていただきます。
 いきいき健康券の見直しについては、この区政改革の素案に、19ページに書いてあるのですが、先ほど説明したまとめでは16ページですかね。そこに掲げてあるわけですけれども、今回、この区政改革の中に掲げた理由は、介護予防の観点から、いきいき健康券を有効な使い方とするために見直そうということでございます。
 元気高齢者に、これが非常に役に立っていますということだと思うのですが、介護保険というのは、介護保険制度でございますので、実際に介護サービスを受けるという形で介護保険を使う方、あるいは具体的なサービスを受けないままの方もおられるというのが、保険の仕組みなのです。お互いに助け合うという仕組みでございますので、そういう意味でいうと、非常に財源的にもなかなかきつい。それから高齢者も増えていく。介護保険の仕組みそのものをきちんとした介護予防を主体にする仕組みに変えていこうということと、このいきいき健康券というのが、言ってみればセットで考えているわけでございます。実は27年の4月から介護予防の仕組みが変わりまして、地域包括ケアシステム、要するに地域で、最後まで高齢者を支えるという仕組みをつくっていこうというのが、今、練馬区が積極的に取り組んでいる大きな課題です。それは、もちろん健康で、長寿で、長く地域で暮らせるということを目指すものでございますので、そういったところから、いきいき健康券についても、もう一回見直していこうということで、これを即廃止するということではございません。介護予防、あるいは地域で長く、元気でおられるという仕組みにつなげていく。そのための見直しというものをやっていこうということで、これから具体的にどういうものをどういう形で、どういうスケジュールでというのは、これからの検討課題でございます。
 今、いただいた意見といったものを参考にさせていただきながら、具体的な検討をこれから進めていきたいと思っております。よろしくお願いします。

区長挨拶

 皆さん、どうもありがとうございました。2時間近くの間、先ほど真面目にと申しましたが、選挙が真面目ではないという意味ではなくて、選挙はもちろん極めて重要な真面目なイベントでありますが、また、それと同時に、こういう行政の、いわば実務について、いろいろなご意見をいただいて議論ができる。これは本当の意味で、まことに真面目な、いいイベントだなと思っております。
 ただ、まことに残念なのが、多分こうやって議論しても、時間が限られておりますから、どうしても質疑応答が十分ではない。恐らくご質問された方も、まだまだお聞きになりたいことがおありになるでしょうし、こちらもしゃべりたいことがあっても、なかなか思うに任せないというのが、実態であると思っております。
 そこで、私は、こういう大きな集会もいいのですが、これからもっと力を入れたいのは、いろいろな意味での小集会です。せいぜい20人とか、多くても30人とか、それぐらいの集会をたくさんやりたいなと。それは地域別であったり、あるいは職能別であったり、あるいは年代別であったり、いろいろなことが考えられますけれども、そうしたものを、今までよりも、もっとずっと多く設定をして、いろいろな意見を伺って、そして議論を深めて、いい成果を生み出していきたいなと、そう念願しております。
 ですから、今日に懲りないで、これからもっといろいろな機会をつくりますので、ぜひ、また皆様にご参加をいただいて、ご意見をいただければと、心からお願い申し上げます。
 本日は、どうもありがとうございました。

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