
「東京産の5種の柿のパフェ」が
できるまでを逆再⽣で⾒てみよう

フルーツパーラー ゴトーの
後藤さんに聞く
練⾺の⾷材・まちの魅⼒

荘埜園さんの柿のおいしさには、
僕たちもお客さまもびっくりです。
うちは戦後すぐの1946年からずっと、浅草ひさご通り商店街のこの場所で営業しています。はじめは僕の祖父が果物店としてオープンし、その後両親がフルーツパーラーを始めました。当店のおすすめはパフェで、今のシーズン(11月)だと柿のパフェが一番人気。「東京産の5種の柿のパフェ」に使っているのは、全て練馬区の荘埜園さんでとれた柿です。
荘埜さんがつくる柿を使うようになって、もう7〜8年ほどになります。お付き合いを始めたきっかけは「浅草にフルーツパーラーがある」と聞いた荘埜さんがうちに立ち寄ってくれたこと。最初に「太秋」という柿を試食させていただいたのですが、有名な産地のものと比べても引けを取らないおいしさで、驚いたことをよく覚えています。今お客さまにお出ししていても、東京で柿がとれることにびっくりされる方は多いですね。そして、食べてみたら「おいしい」とまたびっくり(笑)。うちで召し上がったのをきっかけに、荘埜園さんへ柿の摘み取りに行かれる方もいるようです。

生産地が近いからこそ、
一番おいしい状態で提供できる。
全国各地からたくさんのフルーツを仕入れていますが、そのうち10品目ほどは生産者さんと直接やりとりをしています。食材のつくり手の顔が見えることは、うちにとってはもちろん大きなメリット。生産者さんにとっても「お客さまがどのように食べているか」を知ることは、良いことなのではないでしょうか。
荘埜園さんからは、柿だけでなくイチジクも仕入れています。熟したイチジクはとても柔らかくて、輸送する間に傷がついてしまうこともあります。
なので、生産地が近ければ近いほど輸送の時間が短縮できて良いんです。愛知や和歌山、福岡などのイチジクも有名ですが、遠くから運ばれてきて、さらに市場を通ったイチジクは、傷がつくのを防ぐために早もぎして、少し硬い状態で出荷されていることが多いです。
でも荘埜園さんの場合は、練馬区から浅草へ直接運ばれて、収穫した翌日にはお店で出すことができる。つまり、ギリギリまで熟したものを収穫して、一番おいしい状態で提供できるんです。それはお店に立つ僕らにとっても、お客さまにとっても嬉しいことだと思っています。

荘埜園の荘埜 晃一さん
約10種類の柿を育てています。直接やりとりしている飲食店は、都内に3~4箇所。農園で販売しているので、そこに買いに来る人が多いです。おすすめの品種は「次郎柿」。それ以外だと、「太秋」も食べやすくておいしいですよ。新しい品種の「東京紅(とうきょうべに)」や「東京御所」はまだ希少ですが、コアなファンが多いようです。
SHOP INFO
フルーツパーラー ゴトー
- 所在地
- 台東区浅草2-15-4
- 電話番号
- 03-3844-6988
※営業時間は店舗にご確認ください。