題名 みどりの風吹くまちビジョンアクションプラン(素案) ●アクションプラン目次 はじめに 1ページ 練馬区の人口動向分析 3ページ アクションプランの見方 10ページ ■T子どもの成長と子育ての総合的な支援 戦略計画1 家庭での子育てを支援 12ページ 戦略計画2 「練馬こども園」の創設 15ページ 戦略計画3 すべての小学生を対象に放課後の居場所づくり 20ページ 戦略計画4 子どもたち一人ひとりに質の高い教育を 22ページ ■U安心して生活できる福祉・医療の充実 戦略計画5 高齢者地域包括ケアシステムの確立 36ページ 戦略計画6 障害者の地域生活を支援 46ページ 戦略計画7 病床の確保と在宅療養ネットワークの構築 52ページ 戦略計画8 つながり、見守る地域づくり 55ページ ■V安全・快適な都市の実現に向けた基盤整備 戦略計画9 鉄道、道路などインフラの整備 60ページ 戦略計画10 災害に強い安全なまちづくり 71ページ 戦略計画11 地域生活を支える駅周辺のまちづくり 80ページ 戦略計画12 住宅都市にふさわしい自立分散型エネルギー社会へ 85ページ ■W練馬区の魅力を楽しめるまちづくり 戦略計画13 地域特性を活かした企業支援と商店街の魅力づくり 88ページ 戦略計画14 農の活きるまち練馬 93ページ 戦略計画15 みどりあふれるまちづくり 97ページ 戦略計画16 風を感じながら巡るみどりのまち 102ページ 戦略計画17 練馬城址公園をにぎわいの拠点に 108ページ ■X新たな区政の創造 戦略計画18 新しい成熟都市に向けた区政の創造 110ページ ●はじめに 1アクションプラン策定の目的 平成27年3月、新しい区政運営の方向性を明らかにし、将来を見据えた戦略を提示するため、「みどりの風吹くまちビジョン」(以下「ビジョン」という。)を策定しました。ビジョンを実現する工程を示すため、戦略計画をはじめ、ビジョンに基づく主要な事業の年度別計画と事業費を明らかにするものとして、平成27〜29年度を計画期間とするアクションプラン(以下「前期アクションプラン」という。)を平成27年6月に策定し、取組を進めてきました。 戦略計画の取組期間の中間にあたり、これまでの進捗状況および社会経済情勢や区民ニーズの変化を踏まえ、新たなアクションプランを策定しました。 2みどりの風吹くまちビジョンと区政改革計画の関係 ビジョンに掲げた政策を実現するための具体的な仕組みや態勢を「区民の視点」から改めて見直すため、平成28年10月に『区政改革計画』を策定しました。改革に関連して必要な範囲で施策の充実も取り上げました。 『区政改革計画』において取り上げた施策の充実については、新たなアクションプランに反映しました。 3みどりの風吹くまちビジョンと地方版総合戦略の関係 平成26年12月に制定された「まち・ひと・しごと創生法」において、区市町村は地方版総合戦略を策定するよう求められました。区ではビジョンおよびアクションプランをあわせ、練馬区の地方版総合戦略と位置付けています。 ●練馬区の人口動向分析 1練馬区の人口の推移 (1)直近の人口動向(平成20年〜29年) @区の総人口の推移 平成20年以降の人口動向を見ると、平成22〜24年は停滞しましたが、平成26年以降、増加ペースが加速しています。前期アクションプランを策定した平成27年と平成29年の総人口を比較すると、わずか2年の間に約9,000人も増加しています。 A年齢構成比で見てみると・・・・・ 総人口を4つの年齢区分別の構成比で見てみると、高齢者人口比率、後期高齢者人口比率は上昇している一方、年少人口比率、生産年齢人口比率は一貫して低下しています。総人口に占める65歳以上人口の比率を「高齢化率」と呼びます。下記のグラフからも、少子高齢化が確実に進んでいることが分かります。 (2)人口増加の要因 人口が増減する要因には、「@自然動態(出生・死亡)によるもの」と「A社会動態(転入・転出)によるもの」の二つがあります。ここでは、区の人口がどちらの要因で増加しているのかを見ていきます。 @自然動態の状況 自然動態とは出生・死亡に伴う人口の動きのことをいい、「出生数―死亡数」で表します。この値が、プラスの場合を「自然増」と、マイナスの場合は「自然減」といいます。 出生数は概ね6,000人前後で推移している一方、死亡数は年々増加しています。これまでは出生数が死亡数を上回り、自然増が続いてきました。今後は、高齢化の進展により死亡数が増加し、近い将来、自然減に転じることが推定されます。 A社会動態の状況 社会動態とは転出・転入に伴う人口の動きのことをいい、「転入者数―転出者数」で表します。この値が、プラスの場合を「転入超過」もしくは「社会増」と、マイナスの場合は「転出超過」もしくは「社会減」といいます。 平成22年に一時的に転出超過となりましたが、それ以降は転入超過が続いており人口増加に寄与しています。 自然動態と社会動態の状況をみてみると、どちらも区の人口増加に寄与していますが、直近の人口増加は、区外からの転入者によってもたらされていることが分かります。 B直近の人口増加の特徴 平成26年以降の人口増加の特徴として挙げられるのが外国人人口の増加です。特に平成27年以降、人口増加数に占める外国人の割合が年々高くなっています。平成28年から平成29年にかけて、区の人口は4,602人増加しましたが、そのうち外国人が1,760人であり、人口増の約40%を占めています。 総務省の統計によると、昨年度は全ての都道府県で外国人人口が増加したとの結果が公表されました。国の動向を踏まえると、この傾向はしばらく続き、練馬区においても外国人人口の増加が続くものと予想されます。 2練馬区の人口の特徴 (1)周辺自治体との比較(年齢構成比) 練馬区と周辺自治体の人口を、年齢三区分別の構成比率で比較してみます。生産年齢人口比率、高齢者人口比率は区部全体の比率とほぼ同じですが、年少人口の比率は、12.2%と周辺自治体の中でも高い点が特徴として挙げられます。 (2)周辺自治体との比較(子育て世帯について) 総世帯に占める「15歳未満世帯員のいる世帯」の比率でみると、16.5%と周辺自治体と比べても高い値となっています。練馬区は子育て世帯の多い自治体と言えます。 3練馬区の将来推計人口 今後の区の施策を考えるにあたって、人口の現状分析と合わせて重要となるのが、将来人口の推移です。区では、アクションプランの改定に先立って、平成29年1月の住民基本台帳人口を基準人口とし、過去5年の人口動向を踏まえ、人口推計を行いました。 (1)将来推計人口の推移 今後30年間の将来推計人口をみてみると、総人口は、今から10年後の平成39(2027)年頃に約73万9,000人に達し、その後減少に転じます。30年後の平成59(2047)年には72万7,000人まで減少します。人口では平成29(2017)年を上回っていますが、年齢構成が大きく変化する点には注意が必要です。 (2)将来推計人口の年齢構成比の推移 将来推計人口を、4つの年齢区分別構成比率で見てみると、年少人口比率(〇)、生産年齢人口比率(□)が低下し、高齢者人口比率(△)、後期高齢者人口比率(◇)の比率が上昇していることが分かります。 一般的に「高齢化率」と呼ばれている高齢者人口比率は、30年後には27.8%に達し、「4人に一人が高齢者」という状況になります。これは、団塊ジュニアの世代が約15年後の平成44(2032)年頃から65歳を迎えはじめ、生産年齢人口から高齢者人口に移行するためです。 平成29(2017)年時点では、一人の高齢者を現役世代(生産年齢人口)3人で支えていましたが、30年後の平成59(2047)年には現役世代2人で一人の高齢者を支えることになります。 ●アクションプランの見方 ※今回のアクションプランで新たに追加した取り組みにはホシマークを付けました。 そのうち、平成30年度以降に開始する取り組みには白いホシマークをつけました。 以下、戦略計画ごとの30年度、31年度の取組 T 子どもの成長と子育ての総合的な支援 ■戦略計画1 家庭での子育てを応援 ビジョンに掲げた平成31年度の目標 安心して子育てができる環境の整備  1 子ども家庭支援センターに「すくすくアドバイザー」を配置  2 保護者のニーズに対応した妊娠期からの切れ目のない子育て支援サービスを充実" これまでの取組  安心して子育てができるように、妊娠・出産から子育て期までの切れ目のない支援サービスの充実に取り組んでいます。  妊娠期も含めて子育てについて何でも相談できる「すくすくアドバイザー」を区内5か所に配置したほか、「産後ケア事業」を開始しました。すべての妊婦と面談を行う「妊娠・子育て相談員」を新たに配置し、専門的な支援を行っています。  「子育てのひろば」の増設に加え、乳幼児一時預かり事業の定員を1万人拡大しました。  育児の孤立・児童虐待の防止のために、都の児童相談センターとの連携を強化するとともに、見守り訪問支援や要支援家庭の児童のショートステイ事業を開始しました。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 相談支援体制の整備 1-1妊娠・出産から子育て期までの切れ目のない支援の充実  妊娠や子育ての不安感や孤立感を軽減するために妊娠期から子育て期までの総合的な支援を充実します。 @妊娠・子育て相談員による、全ての妊婦との面談・支援を実施します。 A区民にとってより利用しやすいよう、「産後ケア事業」の実施場所を拡大します。 1-2子ども家庭支援センターにおける児童相談体制の強化  虐待された子ども、家庭が崩壊し遺棄された子ども、こうした子ども達の福祉を守るためには、区子ども家庭支援センターによるきめ細かな支援と、都児童相談センターによる広域的・専門的な支援との連携が重要です。  また、支援を必要とする子ども達を処遇する児童養護施設は、都の内外に広く分散しており、処遇には高い専門性が必要です。区では平成29年6月に都と締結した連携強化についての協定に基づき、児童相談所の設置によらない、きめ細やかな児童相談体制を構築します。1-3多様な子育て支援サービスの充実 子育て家庭の孤立化と子育てスタイルの多様化により、子育て不安や子育て相談のニーズが増加しています。親子が気軽に交流できる子育てのひろばの拡充等に取り組み、安心して子育てができる環境を整備します。 ■戦略計画2 「練馬こども園」の創設 ビジョンに掲げた平成31年度の目標 「練馬こども園」の拡大により、多様なニーズに応じて教育・保育サービスを選択できる社会の実現 これまでの取組  子どもの教育や保育については、保護者がニーズに応じて選択できる多様なサービスの提供が必要です。  練馬区独自の幼保一元化施設「練馬こども園」を創設し、私立幼稚園を16園認定しました。  保育所待機児童の解消に向けて「待機児童ゼロ作戦」による定員拡大に取り組み、平成29年4月の待機児は48人まで減少しました。特に課題であった1歳児は前年の122人から6人とほぼ解消となりました。  また、延長保育実施箇所の拡大や病児病後児保育施設の整備など保育サービスの充実に努めています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1「練馬こども園」の拡大 2-1「練馬こども園」の拡大  区独自の幼保一元化の取組として、年間を通して11時間保育を行う私立幼稚園を「練馬こども園」として認定しています。3〜5歳児を対象に共働き家庭などからも選ばれ、待機児童対策としても効果をあげています。  将来的には、保育所についても「練馬こども園」として認定し、練馬区ならではの幼保一元化を目指します。 2保育サービス等の拡充 2-2保育所等の拡充  @待機児童解消を図るため私立認可保育所や小規模保育事業の誘致を進めます。  A区立保育園の改築に合わせ、定員の拡大を図ります。 2-3安心して保育サービスを利用できる仕組みづくり  保護者が安心して保育サービスを利用できるようにするため、(仮称)保育サービス検討会議を設置し、各保育園の運営状況の「見える化」、利用者の相談や意見・要望等に対応する仕組みをつくります。 2-4ICTを活用した子育て関連サービスの拡充  @マイナポータルを活用した子育て情報の提供とオンライン手続の拡充  マイナポータルの運用開始に伴い、子育て世帯の負担軽減と利便性向上を図るため、子育て情報の提供方法を拡充し、児童手当申請等のオンライン手続を拡大します。  AICTを活用した子育て関連情報の充実  保護者が保育施設を選択する際の判断をサポートするため、インターネットによる保育施設空き状況等の情報提供を充実します。また、民間子育て情報のポータルサイトのスマートフォン対応を支援します。 2-5多様な保育サービスの充実  私立認可保育所の新規開設や区立保育園の委託の拡大により、延長保育事業を充実するなど多様な保育ニーズに対応します。また、保護者からのニーズの増加を踏まえ、病児病後児保育施設を整備します。 関連する事業 1 区立幼稚園の在園児の預かり保育事業の実施 2-6区立幼稚園の在園児の預かり保育事業の実施  区立幼稚園3園において、在園児を対象に、教育時間終了から16時50分までの預かり保育事業を開始します。 ■戦略計画3 すべての小学生を対象に放課後の居場所づくり ビジョンに掲げた平成31年度の目標  学童クラブと学校応援団ひろば事業を一体的に運営し、すべての小学生が安全かつ充実した放課後を過ごすことができる環境を整備 これまでの取組  放課後に小学生が安心して過ごすためには、これまでの「学童クラブ」に加えて、全学年を対象とした居場所の確保が不可欠です。  小学校の施設を活用して「学童クラブ」と「学校応援団ひろば事業」を一体的に運営する「ねりっこクラブ」を開始し、平成29年度までに8校で実施しています。  児童館学童クラブでの高学年児童の受け入れや民間学童クラブの支援にも取り組んでいます。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1練馬型放課後児童対策事業「ねりっこクラブ」の拡充 3-1練馬型放課後児童対策事業「ねりっこクラブ」の拡充  小学校の施設を活用して、「学童クラブ」と「ひろば事業」のそれぞれの機能や特色を維持しながら事業運営を一体的に行う「ねりっこクラブ」を実施し、すべての小学生に安全かつ充実した放課後や長期休業中の居場所を提供します。将来的に全小学校での実施を目指します。 2民間学童保育の支援と育成 3-2民間学童保育の支援と育成  長時間保育の実施、駅前での開設など、多様な区民ニーズに応えるとともに、今後のねりっこクラブの担い手の育成のため、新規参入する民間事業者を支援します。 関連する事業 1 児童館の機能の見直し 3-3児童館の機能の見直し  小学生の居場所となる「ねりっこクラブ」の拡大に合わせ、児童館等の機能を見直します。 (1)中学生・高校生向け事業を充実します。 (2)乳幼児と保護者向けのサービスなどを充実します。 (3)区民や地域団体との連携を強化し、子ども・子育ての協働を進める地域の拠点としての機能強化を図ります。 ■戦略計画4 子どもたち一人ひとりに質の高い教育を ビジョンに掲げた平成31年度の目標  児童・生徒一人ひとりに応じた、きめ細かい指導や支援により、夢や目標をもち、困難を乗り越える力を備えた子どもを育成 これまでの取組  子どもたちの教育を充実するためには、家庭・学校・地域と行政が力をあわせることが必要です。平成27年度に総合教育会議を設置し、区長と教育委員会が協力しながら教育行政の充実を図っています。  小中一貫教育の全区実施や幼稚園・保育園・小学校の連携に取り組んでいます。校内LANの全校敷設を完了し、モデル校へICT機器を配備しました。児童・生徒の安全対策の一環である通学路への防犯カメラについても計画した各校5台ずつの設置を終えました。  特別支援教室の設置やスクールソーシャルワーカーの増員、中学校3年生を対象とした勉強会の拡大など、支援が必要な子どもたちへの取り組みも進めています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1学力の定着・向上 4-1幼保小連携の推進  幼稚園・保育所・小学校が連携して教育・保育の充実に向けて適切な援助・指導を行うため、練馬区幼保小連携推進協議会で協議を行い、関係機関の交流促進や保護者向けリーフレットの発行、接続期プログラムの作成および活用、研修会の実施等の様々な取組を実施します。 4-2小中一貫教育の推進 @ 小中一貫教育の推進  すべての区立小中学校において小中一貫教育を実施しています。義務教育9年間を見通した教育課程(課題改善カリキュラム)等のもとで、児童・生徒の発達段階に応じた計画的・継続的な教育活動を行います。小中一貫教育の研究・実践は、小中学校を中学校区を基本にグループ分けして行います。 A 2校目の小中一貫教育校  旭丘小学校・小竹小学校・旭丘中学校の3校を再編し、小中一貫教育校の設置に向けて、引き続き保護者や地域の意見を聞きながら取り組んでいきます。 4-3英語指導の充実 @ALT(外国語指導助手)による指導体制の充実  学習指導要領の改訂に伴い、平成32年度から小学校3・4年生で「外国語活動」が導入されることを受けて、現在5・6年生の授業で行っているALTの配置を3・4年生に拡大します。 A英検(実用英語技能検定)の検定料補助の実施  中学3年生を対象に英検の検定料を補助することで、英検受験を促し、英語学習に対する意欲の向上を図ります。 2子どもたちの伸びようとする力を引き出す教員の育成 4-4子どもたちの伸びようとする力を引き出す教員の育成  授業力や指導力だけでなく、子どもの良さを引き出す力など教員の資質・能力の向上をめざし、実践的な研修を行います。また、研修には、次期学習指導要領(小学校では平成32年度から、中学校では平成33年度から完全実施)の内容を盛り込んでいきます。 3学校の教育環境の整備 4-5ICT環境の整備の推進  「練馬区学校ICT環境整備計画」に基づき、教育ICT機器(大型提示装置(電子黒板)や教員用タブレットパソコン等)を全校に配備します。 4-6学校図書館の機能強化  区立小中学校と区立図書館とが連携して、全ての学校図書館の情報化、人的配置などを推進することで、学校図書館の機能を強化します。 4-7小中学校校舎等の改築の推進  現在、校舎等の耐震化を目的とした改築工事を実施している学校に加え、学校施設管理基本計画に基づき、年2校ずつ校舎等の改築工事を進めます。 4-8区立学校の適正配置  今後の児童・生徒数の動向や施設の改築時期、小中一貫教育の取組等を踏まえ、区立学校の適正配置を進めます。 4家庭・地域の力を活かした学校運営や教育活動の推進 4-9家庭教育支援事業の実施  家庭教育に関する悩みを軽減させるため、学校や地域、関係機関と連携し、子育てや教育に関する情報の集約や積極的な情報発信を行い、家庭の教育力向上につなげていきます。 4-10学校安全対策の拡充  子どもたちの安全・安心を守る取組の検証を踏まえ、「(仮称)練馬区教育委員会学校安全対策指針」を策定します。指針に基づき、関係機関と緊密かつ効果的に連携した学校安全対策を拡充していきます。 4-11地域人材の活用  地域の多様な人材を活用し、学校の教育活動の充実を図る「学校・地域連携事業」を実施します。実施校には、学校のニーズを把握し、人材の発掘・調整等を行うコーディネーターを配置します。  また、学習習慣が十分身に付いていない児童・生徒を対象として、放課後の空き教室等で学習支援を行う「地域未来塾」を、大学生や元教員等の協力により実施します。  さらに、地域からのより幅広い協力を得られるよう、教育活動への協力を希望する方を「学校サポーター」として登録する人材バンク制度を充実していきます。 5 支援が必要な子どもたちへの取組の充実 4-12特別支援教育の充実  特別支援学級に在籍する児童・生徒に限らず、通常の学級も視野に入れた、一人ひとりの教育的ニーズに応じた「多様な学びの場」として、教育的な支援を充実させていきます。 @平成30年度までに小学校全校で、平成31年度中に中学校全校で特別支援教室を開設します。 A関町小学校に言語障害学級を暫定的に開設します。 4-13不登校対策の充実 @ 子どもの支援者の充実と連携の強化  平成29年4月策定の練馬区教育委員会不登校対策方針に基づき、不登校やいじめ等様々な課題を抱える子どもへのサポート体制の充実を図ります。スクールソーシャルワーカーを増員し、地区担当チームに加え、早期登校支援チームを新設して、不登校の未然防止、早期発見に力を入れます。 A 適応指導教室事業の充実  民間教育事業者のノウハウや地域人材を活用し、特別な支援を要する不登校児童・生徒への療育的トレーニングや適応指導教室における個別学習支援を充実します。また、ICTを活用した学習支援を拡大します。 B 居場所支援事業の充実  不登校の子どもたちの生活習慣、学習習慣の形成や社会性の育成をねらいとして居場所支援事業を行い、将来への自立につなげます。 4-14学習支援事業(中3勉強会)の実施  経済的な支援を必要とする家庭の中学校3年生を対象に、基礎学力の定着を目的とした学習支援を行います。 4-15こども発達支援センターの相談体制の充実  こども発達支援センターの支援体制を充実し、申込から相談を受けるまでの期間を短縮することで、早期に適切な支援へつなげる仕組みづくりを進めます。 4-16医療的ケアが必要な子どもに対応した児童発達支援事業所の開設  心身障害者福祉センターの一部スペースを活用し、重症心身障害児など医療的ケアが必要な障害児の発達支援と親の就労支援のための児童発達支援事業所を開設します。 4-17保育園、学校・学童クラブでの医療的ケアを必要とする児童の受入れ体制の充実  「練馬区立小中学校・保育園・幼稚園などにおける障害児等支援方針」に基づき、喀痰吸引・経管栄養・導尿の医療的ケアを必要とし、かつ保育園または学校・学童クラブにおいて当該ケアを安全に実施できる児童を対象に、医療的ケアを実施します。 関連する事業 1 ひとり親家庭自立応援プロジェクト 4-18ひとり親家庭自立応援プロジェクト  ひとり親家庭の総合相談窓口に専門相談員を配置し、自立に向けた支援を行うほか、必要に応じて関係機関との適切な連携を行います。また、就労・生活・子育ての3つの支援策を組み合わせて提供し、ひとり親家庭の自立を支援します。さらに、ひとり親家庭自立応援プロジェクトの効果の検証を行い、プロジェクトの充実を図ります。 U 安心して生活できる福祉・医療の充実 ■戦略計画5 高齢者地域包括ケアシステムの確立 ビジョンに掲げた平成31年度の目標  高齢者が地域で安心して暮らし続けられるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援がその人に合わせて一体的に提供される地域包括ケアシステムを確立 これまでの取組  団塊の世代がすべて75歳以上になる平成37年に向けて、施設や在宅サービスをバランス良く整備することが必要です。また、区民一人ひとりが、介護予防や健康づくりに取り組むための支援が求められています。  介護保険施設等は29年度末時点で、特別養護老人ホーム29施設、介護老人保健施設14施設、都市型軽費老人ホーム10施設が整備されています。いずれも施設数都内第一位となっています。  「街かどケアカフェ」を交流・相談・介護予防の拠点として新たに開設しました。「はつらつシニアクラブ」の実施やロコモ体操の普及を通じて、介護予防の機会の充実を図っています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1一人ひとりに合った医療・介護等の連携を支援 5-1医療と介護の相談窓口の増設(地域包括支援センター再編)  高齢者相談センター本所4か所、支所25か所体制から、本所25か所体制に再編し、名称を「地域包括支援センター」に変更します。これに合わせ、医療と介護の相談窓口を4か所から25か所に増設し、医療と介護に関する相談を充実させます。 5-2在宅療養ネットワークの構築  急性期から在宅まで切れ目のない医療・介護を提供するため、病院、診療所、介護施設などの地域資源を活かすとともに、医師会等と連携し、地域包括支援センターを中心とした在宅療養のネットワークを構築します。また、医療介護の情報共有を図り、連携を円滑にするため、ICTの導入を検討します。 2介護予防の推進 5-3「街かどケアカフェ」の拡大  交流・相談・介護予防の拠点となる街かどケアカフェを、出張所跡施設や地域サロンを活用し、増設します。また、地域包括支援センターによる出張型の街かどケアカフェ事業を実施します。 5-4はつらつシニアクラブの充実  高齢者が元気なうちから自主的に介護予防に取り組むきっかけづくりを進めるために、「はつらつシニアクラブ」事業を実施します。高齢者が身体状況を知るための測定会を実施し、専門的見地から健康面のアドバイスを行うとともに、体操などの健康づくりに取り組む地域団体と、高齢者のマッチングを行います。 5-5主体的に取り組む介護予防  介護予防と日常生活の支援を一体的に行う「介護予防・日常生活支援総合事業」を実施し、多様な介護予防事業を充実していきます。 @ 練馬区オリジナルロコモ体操「ねりま ゆる×らく体操」を、個人だけでなく施設・団体に幅広く普及するよう働きかけます。個人向け講習会に加え、施設・団体向けの研修や普及に協力するボランティア育成を充実し、区民主体の介護予防活動を推進します。 A 介護予防に取り組むサークルに対してリハビリ専門職のアドバイザーを派遣することにより、地域における介護予防活動を支援します。 B 区独自の多様な訪問型や通所型の介護予防・生活支援サービスを提供します。 5-6ひとり暮らし高齢者等訪問支援事業の実施  ひとり暮らし高齢者および高齢者のみ世帯の高齢者が地域で孤立することのないよう、地域包括支援センターの職員と区民ボランティアが自宅を訪問し、介護予防など、個々の状況に応じた支援につなげます。 3地域での生活を支援するサービス等を拡充 5-7地域生活を支援する拠点等の整備  要介護状態になっても、住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、地域生活を支援するサービスを提供する拠点の整備を進めます。 5-8介護保険施設等の整備  高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、特別養護老人ホームや都市型軽費老人ホームなどの整備を促進します。整備にあたっては、公有地を活用するほか、土地所有者を対象とする土地活用セミナーを開催します。 5-9介護人材の確保・育成支援  区内で必要とされる介護人材の安定した確保・育成に向け、事業者の採用支援、介護従事者の資格取得助成、従事者育成などの取組を、練馬介護人材育成・研修センターと連携しながら進めていきます。  入国管理法および外国人技能実習法の改正に伴い、今後は外国人介護職員の増加が見込まれるため、円滑な受け入れに向けた支援を開始します。5-10高齢者在宅生活あんしん事業の実施 ひとり暮らし高齢者や高齢者のみ世帯の在宅生活を支援するために「在宅生活支援事業」を拡充し、見守り事業や配食サービスと緊急時の自宅への駆けつけサービスを一体的に提供する「高齢者在宅生活あんしん事業」を開始します。緊急通報システムによる通報のほか、配食サービスなどのサービス利用時に異変が察知された場合でも駆けつけサービスを利用できるようにします。 5-10高齢者在宅生活あんしん事業の実施  ひとり暮らし高齢者や高齢者のみ世帯の在宅生活を支援するために「在宅生活支援事業」を拡充し、見守り事業や配食サービスと緊急時の自宅への駆けつけサービスを一体的に提供する「高齢者在宅生活あんしん事業」を開始します。緊急通報システムによる通報のほか、配食サービスなどのサービス利用時に異変が察知された場合でも駆けつけサービスを利用できるようにします。 ■戦略計画6 障害者の地域生活を支援 ビジョンに掲げた平成31年度の目標  障害者が住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、相談・就労・住まいなど地域生活支援を充実 これまでの取組  障害者一人ひとりにライフステージに応じたサービスが提供され、誰もが地域で住み続けられることが重要です。  障害者地域生活支援センターの機能充実や計画相談支援事業所の増設、地域精神保健相談員の新規配置により、相談支援体制を強化しました。家族の介護負担を軽減するため、重度心身障害児(者)への家族支援事業(レスパイト)を開始しました。  グループホームの整備を進め、住まいの確保に努めるとともに、関係機関と連携して就労支援の強化に取り組んでいます。 平成30年度 - 平成31年度の取組 6 障害者の生活状況に応じたケアマネジメント体制を強化 6-1障害者の生活状況に応じたケアマネジメント体制を強化 (1) 相談支援機能の強化  @ 区内4か所の障害者地域生活支援センターの機能を強化し、民間「計画相談支援」事業所のスキルアップに向けて、指導・助言を行うとともに、専門性を必要とする困難事例への相談体制を充実します。  A障害福祉サービスを利用する障害者に、生活状況に応じた適切なサービス等利用計画を作成できるよう、民間「計画相談支援」事業所を4か所増やし、30か所とします。 (2) 地域精神保健相談員の増員  地域精神保健相談員を2名増員し、未治療・治療中断の精神障害者への訪問支援(アウトリーチ事業)や長期入院者の退院後の支援を強化します。 6-2地域で暮らし続けられる住まいの確保(障害者グループホームの整備促進) (1)公有地等を活用し、重度障害者に対応した障害者グループホームを整備します。 (2)民間事業者に対し、改修工事や消防設備の設置、開設準備に関する経費を補助し、中軽度障害者に対応したグループホームを2か年で60室整備します。 6-3地域生活支援拠点の整備  障害者の重度化・高齢化や「親亡き後」を見据え、地域生活支援拠点を整備します。 (1)相談、緊急時の受入れなどの居住支援機能を、障害者地域生活支援センターと障害者グループホームが連携して担う、「面的整備型」の地域生活支援拠点の充実を図ります。 (2)相談、緊急時の受入れなどの居住支援機能を、重度障害者グループホームと一体で担う、「多機能拠点整備型」の地域生活支援拠点を整備します。 6-4障害者の就労を推進 (1)障害者就労の関係機関等と連携し、職場体験や実習を通して就労へ結びつけます。 (2)平成30年度に練馬区社会福祉協議会と練馬区障害者就労促進協会(レインボーワーク)が統合されます。就労と生活の相談窓口が一本化される利点を活かして、障害者就労支援を強化していきます。 (3)就労の継続が難しい障害者の生活面の課題(生活リズムや体調の管理等)に対応できるよう、事業所・家族との連絡調整等の支援を行う就労定着支援事業(障害者総合支援法の改正に伴い平成30年4月に創設)を実施します。 (4)共同受注窓口(区内の作業所等が請負業務を共同で受注する体制)を引き続き実施し、受注を増やすことで、作業所等の工賃を向上させ、就労意欲を喚起します。 6-5医療的ケアを必要とする子どもへの支援 (1) 医療的ケアが必要な子どもに対応した児童発達支援事業所の開設  心身障害者福祉センターの一部スペースを活用し、重症心身障害児など医療的ケアが必要な障害児の発達支援と親の就労支援のための児童発達支援事業所を開設します。 (2) 保育園、学校・学童クラブでの医療的ケアを必要とする児童の受入れ体制の充実  「練馬区立小中学校・保育園・幼稚園などにおける障害児等支援方針」に基づき、喀痰吸引・経管栄養・導尿の医療的ケアを必要とし、かつ保育園または学校・学童クラブにおいて当該ケアを安全に実施できる児童を対象に、医療的ケアを実施します。 (3) 練馬区重症心身障害児(者)等在宅レスパイト事業の実施     訪問看護事業所の看護師等が、医療的ケアを要する重症心身障害児(者)等の自宅に出向き、家族が行っている医療的ケア等を一定時間代替し、家族の介護負担を軽減する事業を引き続き実施します。 関連する事業 1 高野台運動場用地における福祉園の誘致 6-6高野台運動場用地における福祉園の誘致  高野台運動場用地を活用し、民設・民営の方式により福祉園を整備します。整備する施設は、現在の石神井町福祉園(定員30人)以上の定員を目指します。  なお、現在の石神井町福祉園は、利用者の通所先を確保した上で廃止します。跡地には重度障害者グループホームを誘致し、緊急一時保護、ショートステイや相談支援などを総合的に支援できる地域生活支援拠点として整備します。 ■戦略計画7 病床の確保と在宅療養ネットワークの構築 ビジョンに掲げた平成31年度の目標 1 一般・療養病床の190床程度増床(人口10万人あたり307床に) 2 順天堂練馬病院の増床と医療機能の拡充  3 練馬光が丘病院の改築による医療機能と療養環境の充実 4 大泉学園町に新病院を整備し、在宅療養ネットワークを構築 これまでの取組  区における人口10万人あたりの一般・療養病床数は、23区中最も少なく、23区平均の約3分の1にすぎません。既存病院の増床や新たな病院の誘致が必要です。  順天堂練馬病院の増床や練馬光が丘病院の改築に取り組んでいます。また、回復期リハビリテーション病院を大泉学園町に開設したほか、高野台運動場用地への病院誘致にも着手しました。医療法人への支援制度を新設し、新たな病院の開設や高齢社会に対応した病床への転換を促進しています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 順天堂練馬病院の増床と医療機能の拡充 7-1順天堂練馬病院の増床と医療機能の拡充  平成32年度末に、順天堂練馬病院の病床を90床増床します。あわせて、区民から要望が高い救急医療や周産期医療等の拡充を進めます。また、重篤な患者に対する三次救急相当の医療機能の拡充および災害時医療の充実に向けて関係機関との調整を図ります。 2 練馬光が丘病院の移転 7-2 練馬光が丘病院の移転  練馬光が丘病院の移転を進めるため、病院改築懇談会の提言や区民意見等を踏まえ、平成29年度中に基本構想を策定します。基本構想に基づき、病院の運営主体による設計、工事を順次進め、平成34年度中の開院を目指します。 3支援制度による病床整備の促進 7-3支援制度による病床整備の促進  新規に病床を整備する医療法人等に対する支援制度を活用し、同一医療圏からの病床移転を含めた新規病院の誘致や、既存病院の増改築および病床転換の支援を行います。 4 高野台運動場用地における病院の誘致 7-4高野台運動場用地における病院の誘致  高野台運動場用地を活用して、急性期を脱した方を受け入れる回復期・慢性期の機能を有する病院(200床程度)を誘致し、平成33年度中の開院を目指します。 5 病床確保策の検討 7-5病床確保策の検討  「超」超高齢社会に対応した医療環境を整備するため、練馬区医療施策検討委員会の提言を踏まえ、今後の病床確保に向けて国や都への働きかけ等を行います。 戦略 ■計画8 つながり、見守る地域づくり ビジョンに掲げた平成31年度の目標  だれもが住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、地域における平常時の見守りと災害時の要援護者支援の体制を強化 これまでの取組  高齢者、障害者、子どもなどが地域で安心して暮らすためには、日ごろの見守りが大切です。また、災害時に自力での避難が困難な方をあらかじめ地域で把握し支援する仕組みを整えておく必要があります。  地域での見守りネットワークを構築するため、社会福祉協議会等と連携して取り組んでいます。災害時の要支援者については、安否確認を行う仕組みを作るとともに、介護・障害福祉サービス事業者との協力関係づくりに努めています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 平常時にゆるやかに見守りあえる地域づくり 8-1地域における見守りネットワーク構築を推進  練馬区社会福祉協議会の地域福祉コーディネーターが、地域福祉協働推進員(ネリーズ)と連携して、地域の中でゆるやかに見守りあえるネットワークを構築するための活動(小地域福祉活動)を支援します。 2 災害時の要援護者支援の充実 8-2要援護者の安否確認体制等の強化 @災害時の安否確認に使用する「災害時要援護者名簿」の情報を更新するため現況調査を実施します。 A協定を締結した介護・障害福祉サービス事業者等との連携による要援護者に対する災害時の生活支援体制を強化するため、具体的な訓練を実施します。 8-3福祉避難所の拡充 @災害時に一般の避難拠点での避難生活が困難な要援護者を受け入れる福祉避難所を、新たに1か所指定し計41か所とします。 A円滑な運営体制を確保するためマニュアルに基づく訓練を実施します。 V 安全・快適な都市の実現に向けた基盤整備 ■戦略計画9 鉄道、道路などインフラの整備 ビジョンに掲げた平成31年度の目標 1 都営地下鉄大江戸線の延伸   ・ 交通政策審議会からの答申を踏まえ、事業化の諸手続を促進 2 都市計画道路の整備   ・ 外環の2の整備を契機に、快適な都市環境を創出するものとして積極的に捉え、 道路整備に対する発想の転換を推進   ・ 整備率を23区平均である概ね6割に 3 西武新宿線の立体化   ・ 沿線のまちづくりを進め、都、鉄道事業者とともに、都市計画などの手続が進展 これまでの取組  都市インフラは、快適で安全な生活を支える重要な施設です。東京都や鉄道事業者と緊密に連携して、整備を進めています。また、道路や河川の整備にあわせて、みどりの創出に取り組んでいます。  都営地下鉄大江戸線の延伸は、都との実務的な協議を積極的に進め、国・都における整備に向けた明確な位置づけを得ました。  都市計画道路は、平成27年度に策定した第四次事業化計画に基づき、地域のまちづくりとあわせた整備に取り組んでいます。  西武新宿線の連続立体交差化については、地元の皆様とともに事業主体となる都に早期実現を求めて働きかけています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 都営地下鉄大江戸線の延伸 9-1大江戸線延伸の促進  交通政策審議会答申で課題とされた費用負担のあり方等について都と協議を進め、事業化の諸手続の促進を図ります。あわせて、区民や各種団体と一体となった促進活動を引き続き展開します。また、大江戸線延伸推進基金を積み増しするとともに、基金の効果的な活用について検討を進めます。 9-2大江戸線延伸地域のまちづくりの推進  大江戸線延伸の導入空間となる補助230号線等の整備にあわせ、延伸地域のまちづくりを引き続き進めます。また、新駅予定地周辺では、都市生活を支えるサービス施設等の立地を促進し、良質な都市環境に資するまちづくりを進めます。 2 都市計画道路の整備 9-3外環道および外環の2沿道地区のまちづくりと外環の2の整備促進 @ 外環道および外環の2の整備の進捗を見据え、大泉JCT、外環の2沿道および青梅街道ICにふさわしい土地利用を促し、周辺環境と調和したまちづくりを進めます。 A 南北交通の円滑化や快適な都市環境の創出に資する外環の2の、早期整備を都に働きかけていきます。 9-4放射35号線沿道地区および放射36号線沿道地区のまちづくり  放射35号線および放射36号線の整備にあわせ、幹線道路沿道にふさわしい土地利用を誘導し、周辺環境と調和したまちづくりを進めるため地区計画を定めます。  平和台駅付近において環状8号線を地下で横断する通路を整備し、歩行者の利便性の向上を図ります。 9-5都市計画道路の整備(区施行) 区が施行する都市計画道路の整備を着実に進めます。3西武新宿線の立体化9-6西武新宿線の立体化 西武新宿線(井荻駅〜東伏見駅付近)の連続立体交差化促進について、事業主体である東京都や鉄道事業者、隣接区市と連携し、側道や交差道路、駅周辺のまちづくりの検討などを進め、連続立体交差化の早期実現に取り組みます。 関連する事業 9-7生活幹線道路の整備  都市計画道路を補完し、地区の主要な道路となる生活幹線道路を整備します。 9-8みどりバスの再編等による公共交通空白地域改善の推進  「公共交通空白地域改善計画」に基づき、みどりバス・路線バスの再編等に取り組みます。9-9自転車駐車場の整備 区内各駅へ、練馬区自転車利用総合計画に基づく目標台数の自転車駐車場を整備します。また、道路の整備等で廃止・縮小が見込まれる自転車駐車場の代替整備や、買物客等や駅周辺の実態に応じた施設の改修を進めます。 ■戦略計画10 災害に強い安全なまちづくり ビジョンに掲げた平成31年度の目標 1 特定緊急輸送道路等の沿道建築物の耐震改修や不燃化の誘導を推進 2 災害危険性の高い木造住宅密集地域(4地区)等の改善 3 雨水貯留浸透施設の増設等による都市型水害対策の強化 4 区民の防災活動への支援による地域防災力の向上 これまでの取組  区民の皆さんの生命と財産を守るため、首都直下型地震やゲリラ豪雨などによる水害への備えを、都など関係機関と連携しながら進めています。  震災時、救助救援に必要な幹線道路(特定緊急輸送道路)を確保するため、沿道建物の耐進化を促進しています。該当する101棟については、すべて耐震診断が完了しました。  木造住宅密集地域の改善や備蓄物資の充実や区民防災組織の育成も進めています。  水害対策については、都が実施する河川改修工事に協力するとともに、雨水貯留浸透施設の整備や水位監視体制の強化を図っています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 特定緊急輸送道路沿道建築物等の耐震化・不燃化 10-1建築物の耐震化  建築物の耐震化を促進することにより、災害に強い安全なまちづくりを推進し、震災から区民の生命および財産を守ります。 @ 特定緊急輸送道路沿道の建築物のうち、対象となる101件について実施設計を速やかに完了し、所有者に対して耐震改修工事を個別に働きかけ、耐震化を着実に進めていきます。 A、B 住宅である戸建やアパート、その他のマンションや事務所などの建築物に積極的に啓発を行うことにより、建物の耐震化を促進していきます。 10-2都市計画道路事業に合わせた延焼遮断滞の形成  都市計画道路事業にあわせた沿道まちづくりにおいて、防火地域等の都市計画決定を行うことで沿道建築物の不燃化を誘導し、延焼遮断帯の形成を図ります。 10-3無電柱化の推進  都市防災機能の強化、安全で快適な歩行空間の確保、良好な都市景観の創出を目的として、都市計画道路・生活幹線道路の整備およびまちづくりにあわせて無電柱化を推進します。 2 木造住宅密集地域における道路・公園の整備と不燃化の推進 10-4木造住宅密集地域における道路・公園の整備と不燃化の推進  木造住宅が密集する地域の改善を、密集住宅市街地整備促進事業等により進めます。 @A 江古田北部地区、北町地区は密集事業を終了し、地区計画を定めます。 B 貫井・富士見台地区は、地区計画を定め、新たな防火規制の指定などを進めます。 C 密集事業に新たに取り組む地区を選定し、事業化の検討を行います。 D 狭あいな道路を拡幅する新たな制度を設け、事業を実施します。 3雨水貯留浸透施設の増設等水害対策の強化 10-5雨水貯留浸透施設の増設等水害対策の強化  浸水被害が想定される河川沿いなどの地区に雨水貯留浸透施設を設置します。また、土のうステーション・水位監視カメラ増設による流域対策を進めるとともに、水位情報を区民に提供し注意喚起を行うことで浸水被害の軽減を図ります。  また、石神井川、白子川は東京都が河川改修を順次実施しており、平成28年度末時点での改修率はそれぞれ78%、25%となっています。未改修区間の早期の事業化や下水道幹線施設の整備について東京都に働きかけます。 4 区民による防災活動の推進 10-6区民による防災活動の推進 (1)備蓄物資の充実および倉庫整備  被害想定や熊本地震等の教訓を踏まえ、発災時に必要な食料・飲料水や組立トイレの備蓄物資を充実します。併せて、充実した物資を備蓄するための備蓄倉庫を整備します。 (2)発災時のエネルギー確保  災害拠点病院と医療救護所とのエネルギー融通(地域コジェネレーションシステム)の創設に向けて取り組みます。また、医療救護所にV2Lを配備し、避難拠点における電気自動車等外部給電活用の推進を図ります。 (3)区民防災組織等の取組支援  区民防災組織に対し、訓練計画段階から積極的な支援を行い、訓練参加者数の増加を図ります。 (4)ねりま防災カレッジ事業の充実  地震をはじめとする自然災害に対する区民の防災意識の向上と地域の防災リーダーとなる人材を育成するため、自助・共助などのクラス別のほか、事業所や女性などを対象とするカリキュラムも実施していきます。 関連する事業 1 都市インフラの計画的更新 10-7都市インフラの計画的更新 @ 練馬区橋梁長寿命化修繕計画に基づき、計画的に予防修繕を行います。また、2径間以上の橋梁については、長寿命化の調査とあわせて耐震性も調査し、必要な耐震補強を実施します。 A 練馬区公園施設長寿命化計画に基づき、公園施設のうち遊具について予防保全型管理を行います。 B 水俣条約への対応と省エネルギー化を図るため、公園灯約2,140基のうち約1,970基、街路灯約45,000基のうち約18,000基を占める水銀ランプのLED化などを進めます。 C 道路陥没を抑制するため、桝(汚水・雨水)の取付管を、道路工事にあわせて陶製管から硬質塩化ビニル管に取り替えます。また、防災上重要な路線について路面下空洞調査を行い、必要な補修を行います。 2 空き家等対策の推進 10-8空き家等対策の推進 @適正な管理がなされていない空き家の発生予防に努めます。 A空き家の有効活用と適正管理を促進します。 B管理不全状態にある空き家および不良居住建築物(いわゆる「ごみ屋敷」)に対して必要な措置等を実施します。 3 地域の安全対策の推進 10-9地域の安全対策の推進 (1)地域防犯防火連携組織の充実  「地域の安全は地域で協力して守る」という考え方に基づき、町会やPTAなどの地域の各団体が防犯・防火に係る取組や事件発生時の対応等について、連携して自主的な活動を行うことができる組織づくりを支援します。 (2)防犯カメラ設置促進  自主的に防犯・防火活動を行う町会・自治会、商店会などの地域団体に対し、防犯カメラの設置・更新費用の一部を助成し、区内の設置台数の増加を図ります。維持管理についても助成を行い、防犯カメラの適正管理を支援します。 ■戦略計画11 地域生活を支える駅周辺のまちづくり ビジョンに掲げた平成31年度の目標  地域の中心的な役割を果たす駅周辺地区の整備 (交通広場や駅へのアクセス道路、生活利便性の高い駅前空間、景観等の整備促進) これまでの取組  鉄道駅は、交通拠点機能に加えて、周辺施設との連携により日常生活を支える拠点にもなっています。地域の皆さんとともに各駅の状況にあわせたまちづくりを進めています。  石神井公園駅周辺では、練馬高野台駅から大泉学園駅間の高架化事業が平成28年度に完了しました。都市計画道路の整備や南口西地区の再開発事業への支援に取り組んでいます。  上石神井駅付近では、西武新宿線の連続立体交差化を見据えて、駅周辺や外環の2沿道のまちづくりの検討を進めています。また、駅前広場については、整備計画をまとめ、事業化に向けて取り組んでいます。  武蔵関駅周辺、上井草駅周辺、保谷駅周辺においても、まちづくりの検討を行っています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 石神井公園駅周辺地区のまちづくり 11-1石神井公園駅周辺地区のまちづくり @ 駅前にふさわしい土地利用を促進するため、補助232号線(南口駅前広場〜富士街道の区間)の整備にあわせた南口西地区市街地再開発事業の施行を支援します。 A 補助132号線沿道にふさわしい土地利用を誘導し、周辺環境と調和したまちづくりを進めるため地区計画を定めます。 B 南口商店街通りについて、歩行者優先の安全で快適な歩行空間を確保するための検討を進めます。 2 上石神井駅周辺地区のまちづくり 11-2上石神井駅周辺地区のまちづくり @ 連続立体交差化を見据え、駅前にふさわしい魅力あるまちづくりを推進するため、事業計画を検討します。 A 外環の2沿道にふさわしい土地利用を促し、周辺環境と調和したまちづくりを進めます。 B 駅前広場の整備を着実に進めます。3その他の駅周辺地区のまちづくり 3 その他の駅主変地区のまちづくり 11-3武蔵関駅周辺 @ 連続立体交差化を見据え、駅前にふさわしい魅力あるまちづくりを推進するため、事業手法を検討します。 A 駅前広場計画の策定を進めます。 11-4上井草駅周辺  連続立体交差化を見据え、上井草駅に隣接する下石神井四丁目地区のまちづくりを推進するため、事業手法を検討します。また、隣接する杉並区との調整を図ります。 11-5保谷駅周辺 @ 補助156号線沿道にふさわしい土地利用を促し、周辺環境と調和したまちづくりを進めます。 A 駅前にふさわしい街並みを実現するため、街並みルールの策定に向けた取組を進めます。 B 良好な住環境を維持するため、みどりの保全と活用に向けた取組を進めます。 関連する事業 1バリアフリーの一層の充実 11-6駅における2ルート目のバリアフリー化された経路の確保  光が丘駅と小竹向原駅への、2ルート目のバリアフリー化された経路の確保に取り組みます。 11-7駅と公共施設を結ぶ経路のバリアフリー化  主要な公共施設と駅等を結ぶ経路について、バリアフリー化を進めます。経路を指定し、そのうち1地区の改善に取り組みます。 ■戦略計画12 住宅都市にふさわしい自立分散型エネルギー社会へ ビジョンに掲げた平成31年度の目標  練馬区エネルギービジョンに基づく、練馬区の地域特性にふさわしい自立分散型のエネルギー社会へ向けた取組の推進 これまでの取組  東日本大震災を契機として、従来の大規模集中型電力システムの災害時における安定供給面での脆弱性とエネルギー効率の限界が明らかになりました。住宅都市である練馬区は、災害時のエネルギーセキュリティの確保、効率的で低炭素なエネルギーの確保という二つの観点から、住宅都市練馬にふさわしい自立分散型エネルギー社会の実現をめざしています。  平成28年に策定したエネルギービジョンに基づき、災害時拠点病院と医療救護所とのエネルギー融通の検討や避難拠点における電気自動車からの電源供給装置の設置など災害時対策のほか、家庭における省エネルギー機器・設備の導入支援を行っています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 練馬区エネルギービジョンに基づく取組の推進 12-1練馬区エネルギービジョンに基づく取組の推進  災害拠点病院と医療救護所とのエネルギー融通(地域コジェネレーションシステム)の創設に向けて取り組みます。また、医療救護所にV2Lを配備し、避難拠点における電気自動車等外部給電活用の推進を図ります。  エネルギービジョンについては、概ね5か年ごとに行うこととしている内容の見直しに着手します。 W 練馬区の魅力を楽しめるまちづくり ■戦略計画13 地域特性を活かした企業支援と商店街の魅力づくり ビジョンに掲げた平成31年度の目標  人口が多く交通の利便性が高い練馬区のポテンシャルを活かした、中小企業の事業活動の活性化と商店街の魅力づくり これまでの取組  産業振興の主役は、事業者自身であり、区内産業がさらに活性化するためには、農業、商業、工業など様々な事業者が、それぞれ創意工夫を重ねながら事業を発展させることが基本となります。区の役割は、こうした事業者の自立した活動に対し、適切な支援を行うことです。  練馬ビジネスサポートセンターを拠点に、創業支援、空き店舗入居促進など、中小企業の事業活動を総合的に支援しています。「産業見本市」の開催やアニメ産業への支援により、区内企業の活性化を図っています。また、商店街の活性化に向けて、従来のイベントや装飾灯などへの支援に加えて、「まちゼミ」などの個店の魅力づくりやアニメ、音楽、歴史など地域の特性を活かした事業への支援を開始しました。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 創業への総合的な支援の充実 13-1創業への総合的な支援の充実  練馬ビジネスサポートセンターを拠点に、創業への総合的な支援を充実します。 (1)創業セミナーや創業支援融資の実施により、引き続き区内での創業を促進します。 (2)空き店舗入居促進事業の実施により、空き店舗を活用した創業等を支援し、創業後も出張相談員によるサポートを行うなど、継続的な経営支援に取り組みます。 2 販路拡大など企業活動の活性化   13-2販路拡大など企業活動の活性化   (1)産業見本市などを通じて、企業間交流の活性化を図るとともに、区内産業経済団体等と連携しながら、区内事業者の販路拡大に関する取組を支援します。 (2)福祉・介護などの生活関連産業の持続的発展を促進するため、サービスの創出・成長に取り組む事業者の支援を目的としたモデル事業を実施します。 (3)事業承継に向けた早期取組の重要性について、セミナー等の実施により事業者の意識啓発を図ります。また、事業者に対してヒアリングを行うなど、事業承継支援対象者の掘り起こしを行うとともに、アドバイザーを派遣し、事業承継に向けた支援を行います。 (4)区のアニメ文化を広く発信し、アニメ制作を支える人材育成の取組を支援するため、若手アニメータ−等の発表の場としてアニメコンペティションを実施します。 3 お客が集まる個店づくり 13-3お客が集まる個店づくり  意欲ある個店が商店の魅力を向上させるために行う取組を支援します。個店のやる気を促し、個店および商店街の魅力を高めていきます。 (1)個店連携支援:個店同士の連携による商品開発やイベントなどを支援 (2)店舗改修支援:事業承継に伴う工事や個店の抱える課題を解消するための店舗改修を支援 (3)まちゼミ支援:商店主等が講師となり、プロならではの知識や情報を伝えるゼミの開催を支援 4 特色ある取組を行う商店街への支援 13-4特色ある取組を行う商店街への支援  地域の特色や統一的なコンセプトを掲げ、まち全体のイメージを高め、にぎわいづくりに資する商店街の取組を支援します。 駅周辺等大規模なまちづくりを契機としてまちの再生を目指す地域や、アニメ、自然、文化等の地域資源を活かしてまちおこしを行う地域に対し、イベントへの支援やハード整備(街路灯、看板設置、バリアフリー化等)の支援を継続します。 5 商店街の魅力発信支援事業 13-5商店街の魅力発信支援事業  商店街が魅力あるお店やさまざまな取組を、主体的に広く発信することを支援します。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向け、商店街の持つ魅力を外国人や区外の方に伝えるとともに、区民にも商店街の魅力を再認識してもらえるように、効果的な情報発信をめざします。 ■戦略計画14 農の活きるまち練馬 ビジョンに掲げた平成31年度の目標 1 練馬の魅力・都市農業の振興 2 多面的機能をもつ都市農地の保全 これまでの取組  区内では、市民生活と融合した生きた農業が営まれています。都市農業は生活に新たな豊かさをもたらすものであり、これからの都市生活に必要不可欠なものです。  農業経営を支援し、都市農業の魅力を発信するため、「練馬果樹あるファーム」や「ねりマルシェ」など新たな事業に取り組んでいます。また、「練馬区農の学校」を開校し、農業の支え手となる人材の育成に努めています。  都市農地を守るため、「都市農地保全推進自治体協議会」の会長区として、国に農地制度や税制度の改正を要望してきました。その結果、都市農業振興基本法の制定と基本計画の策定に加え、生産緑地の下限面積の緩和などを内容とする生産緑地法の改正が行われました。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 意欲的な都市型農業経営の支援 14-1意欲的な都市型農業経営の支援 (1)季節の味覚を楽しめる多様な果樹の摘み取りや直売等を行う農業者を「練馬果樹あるファーム」事業として支援するとともに消費者が季節を通じて果樹とふれあえる機会の充実を図ります。 (2)練馬区農の学校の運営を通して、農業者の支え手を育成し、支え手を必要とする農業者とのマッチングを行います。 (3)農業経営の改善に計画的かつ意欲的に取り組む農業者を認定農業者・都市型認定農業者として認定し、経営改善に向けた取組を支援します。 2 練馬の都市農業の特色を活かした魅力の発信 14-2練馬の都市農業の特色を活かした魅力の発信 (1)練馬産農産物のブランド化を推進・支援します。 (2)区内農業者、商業者等が連携した駅等での即売会を開催・支援することにより、練馬産農産物やその加工品などの魅力を区内外に発信します。 3 都市農地の保全に向けた取組の推進 14-3都市農地の保全に向けた取組の推進 (1)都市農地保全推進自治体協議会の会長区として、国に改善要望をしてきた農地制度や税制度について、生産緑地指定の下限面積が緩和されるなど、要望の一部が実現しました。引き続き、都市農地の保全に向けた制度改正を実現するため、国に働きかけを行います。 (2)農の風景育成地区制度の活用により、農の風景の保全および育成を行います。 (3)教育や防災等の都市農業・農地の持つ多様な機能を有効に発揮するための取組により、都市農業・農地の役割や重要性について、区民の理解をさらに深めます。 (4)都市計画決定後30年を経過する生産緑地を引き続き保全していくため、特定生産緑地の周知と指定を推進します。 4 世界都市農業サミットの開催 14-4世界都市農業サミットの開催  練馬区は生きた農業と都市生活が融合する世界でも稀有な都市です。このような都市の魅力と可能性を世界に発信し、都市農業をさらに発展させていくため、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて国際的な機運が高まる平成31年(2019年)に、都市農業について特徴的・積極的な取組を行っている都市を招聘し、世界都市農業サミットを開催します。 ■戦略計画15 みどりあふれるまちづくり ビジョンに掲げた平成31年度の目標 1 みどりのネットワーク形成の推進    公園、樹林地や街路樹等を結ぶ、みどりのネットワークを充実 2 都市インフラの整備におけるみどりの創出    街路樹や緑地を設け、より豊かで質の高いみどりを創出  3 みどりの美しい街並みづくり    みどりが連続する美しい景観と安全の確保が両立する街並みを形成 4 子どもたちが楽しめる体験型事業の拡大    未来を担う子どもたちのみどりを愛する心をはぐくむ体験型事業を実施 これまでの取組  区では公園や街路樹の整備など、みどりの創出や保全に取り組んできました。その結果、公共のみどりは増えています。しかし緑被地の3/4を占める民有のみどりは、税負担や相続の理由により、一貫して減少しています。  こどもの森、四季の香ローズガーデン、清水山の森、中里郷土の森など特色のある公園を新たに開設しました。道路整備や河川改修にあわせてみどりを創出し、公園や樹林地とのみどりのネットワーク形成を進めています。  平成28年度には「みどりの区民会議」を設置しました。練馬のみどりを将来にわたって守り育てる方策の検討を区民参加で続けています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 新たなみどり施策の展開 15-1新たなみどり施策の展開  練馬区の魅力は、みどりの豊かさと大都市の利便性が両立していることです。現在に受け継がれた貴重なみどりを守り育て、未来につないでいかなければなりません。そのためには区民との協働が不可欠です。みどりの区民会議における議論を深めながら、みどり施策の新たな考え方をまとめ、区民の皆さまと力を合わせてみどりを守り育てていきます。 2 みどりのネットワーク形成の推進 15-2みどりを地域で守り育てる仕組みの拡充  みどりの豊かさを実感できるまちづくりを進めるために、みどりを地域で守り育てる仕組みを拡充します。また、公園や憩いの森の住民参加による管理の拡充などを進めます。 15-3特色ある公園の整備  スポーツや花の名所など、区内外から多くの人が訪れるような魅力的で特色ある公園の整備を進めます。  また、引き続き整備を予定している公園についても、都市計画等の手続きを順次進めていきます。 15-4民有樹林地の保全  民有樹林地に関する調査の結果を踏まえて、適用すべき保全制度について所有者との合意形成を図ります。特に重要な樹林地については、都市計画公園として決定します。 3 都市インフラの整備におけるみどりの創出 15-5都市インフラの整備におけるみどりの創出  国や都などの事業主体とも連携し、都市計画道路や河川の整備にあわせ、街路樹等による緑化を進め、みどりの創出に取り組んでいます。  また、幹線道路が整備され、その沿道まちづくりを進める際にも、公園・緑地を整備し、みどりの創出を図っていきます。 4 みどりの美しい街並みづくり 15-6みどりの美しい街並みづくり @区や環境まちづくり公社、外部の専門家がアドバイザーとして、地域ぐるみでの緑化の取組に対して支援し、まちなかにまとまりや連続性のあるみどりを創出します。みどりの協定や沿道での緑化、花壇作りなどの支援制度を活用します。 A大泉学園通りのサクラ並木の健全度を診断し、必要に応じて精密診断を行い、その結果に基づいて伐採・植替などを行って健全な樹木を維持します。 ■戦略計画16 風を感じながら巡るみどりのまち ビジョンに掲げた平成31年度の目標  練馬区の多彩な魅力を「まち歩き」「ポタリング」を通して区内外に発信し、「住んでよし」「訪れてよし」のまちのイメージを拡大 これまでの取組  練馬区は、みどり、歴史、文化、商店街、農業、映画・アニメ、食など多彩な魅力を持つまちです。伝統的な祭りや郷土芸能も継承されています。こういった練馬ならではの魅力をさらに磨き、体験できる仕組みづくりを行います。  日本を代表する演者による「みどりの風 練馬薪能」は好評を博しました。真夏の第九コンサートや練馬まつり・記念パレードなど独立70周年記念事業には、多くの区民のみなさんに参加いただきました。  運動場などのスポーツ施設の整備・改修を行うとともに、東京2020オリンピック・パラリンピックの機運醸成に取り組んでいます。 観光事業をさらに充実するため、(一社)練馬区産業振興公社内に「ねりま観光センター」を開設し、観光事業の新たな展開も進めています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 「練馬ならでは」の都市文化を楽しめるまちに 16-1「練馬ならでは」の都市文化を楽しめるまちに (1)誰もが、質の高い文化芸術に触れられ、参加して楽しめるイベントを開催します。さらに、区の魅力的な文化の掘り起こしや一流の音楽家・芸術家などの本格イベントの企画開発に取り組みます。 (2)美術館をより魅力的な施設とするため、周辺施設を含めた空間を大胆な発想で活用し、区の文化芸術の拠点の一つとして再整備を検討します。 (3)東映撮影所やアニメスタジオがある大泉学園の持つ個性や魅力を資源として活用し、映像文化のまちづくりを進めていきます。 2 練馬の魅力を体感できる仕組みづくり 16-2練馬の魅力を体感できる仕組みづくり (1)練馬区の多彩な魅力をまち歩き・ポタリングを通して区内外に発信します。 (2)区民や区を訪れる来街者・訪日外国人旅行者など、誰もが無料で利用できるインターネット環境を整備します。観光や災害対策面から効果が見込める場所を中心に、整備拠点を拡大します。 3 シェアサイクル導入に向けた取組の実施 16-3シェアサイクル導入に向けた取組の実施  身近で新たな交通手段であるシェアサイクルについて、区内での利用動向、サイクルポートの配置など、シェアサイクル事業の費用対効果等を検証するため社会実験を実施します。 4 自転車レーンの整備促進等による散策しやすいまちづくり 16-4自転車レーンの整備促進等による散策しやすいまちづくり  国や都などの事業主体とも連携し、都市計画道路の整備にあわせて、自転車レーンの設置や沿道の緑化、無電柱化等を推進し、散策しやすい快適な都市環境を実現するまちづくりに取り組みます。 5 身近でスポーツを楽しめる環境の整備 16-5身近でスポーツを楽しめる環境の整備 (1)区民が身近なところでスポーツを楽しめるよう、屋外・屋内スポーツ施設の整備・充実を図ります。 (2)障害がある人もない人も継続的にともにスポーツを楽しめる環境を整えます。 6 (仮称)国際文化交流フェスティバルの開催 16-6(仮称)国際文化交流フェスティバルの開催  東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、多様な食文化や伝統芸能など、世界各地の文化を理解し交流を深めることを目的とした(仮称)国際文化交流フェスティバルを、世界都市農業サミットと連携した事業として開催します。 7 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組 16-7東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組 (1)オリンピック・パラリンピックに向けた取組にできるだけ多くの区民が参画するよう、区民や関係団体と協働して取り組みます。 (2)節目の時期など区民の注目を集めるタイミングに合わせ、効果的な機運醸成事業を実施します。 (3)各施策の充実と連動させながら機運醸成に取り組みます。 ■戦略計画17 練馬城址公園をにぎわいの拠点に ビジョンに掲げた平成31年度の目標  東京都が事業化する練馬城址公園の整備に、区が求める機能を反映 これまでの取組  昭和32年に都市計画決定された「練馬城址公園」の区域内では、現在、遊園地の「としまえん」が営業をしています。「としまえん」は都内有数の遊園地として、長年にわたって区内外の方から親しまれ、その知名度は高く「練馬区のシンボル」と言える貴重な財産です。  平成23年12月に、東京都は練馬城址公園を事業化する意向を明らかにしました。  練馬城址公園の整備にあたっては、整備主体である東京都に対して、区の求める機能が盛り込まれるよう要請することが重要です。区では、都の担当部署と連絡会を設置し、情報の交換を行っています。 平成30年度 - 平成31年度の取組 1 練馬城址公園をにぎわいの拠点に 17-1練馬城址公園をにぎわいの拠点に  東京都が平成32年度までに整備着手する意向を表明している練馬城址公園について、区が求める機能が反映されるよう東京都と調整を行います。 X新たな区政の創造 ■戦略計画18 新しい成熟都市に向けた区政の創造 ビジョンに掲げた平成31年度の目標 1 区政改革計画に基づく取組の推進 2 区民とともに進める区政 3 ICTの活用などによる区民サービスの向上 これまでの取組 区政改革の目的は、区民サービスを充実し、向上することにあります。 ビジョンで掲げた政策の実現に向けて、具体的な仕組みや態勢を区民の視点から改めて見直すため、平成27年6月に区政改革推進会議を設置しました。平成28年3月に推進会議から提言を受けました。区政の重要課題に関するデータを公表し、推進会議、区議会、区民の皆さんと議論を深め、平成28年10月に「区政改革計画」を策定しました。「公共施設等総合管理計画」も平成29年3月にとりまとめました。 現在は、目指す将来像を「暮らし」「都市」「区民参加と協働」の3つの分野から示すグランドデザイン構想の策定を進めています。 また、区民参加による広報キャンペーンを進めてきたほか、区民の皆さんと区との協働の試みとして「地域おこし」事業も開始しました。 平成30年度-平成31年度の取組 1 区政改革計画に基づく取組の推進 18-1 区政改革計画に基づく取組の推進 「みどりの風吹くまちビジョン」を実現するための具体的な仕組みや態勢を、区民の視点から改めて見直す区政改革計画の取組を着実に実行します。 2区民とともに進める区政 18-2 地域おこしプロジェクトの実施 区民の自由な発想で未来に向けた練馬の発展につながる「地域おこしプロジェクト」を実施し、区民参加と協働のさらなる推進を図ります。 18-3相談情報ひろばの充実 NPO・ボランティア団体等の活動拠点を活用して、地域住民の交流の場を提供するとともに、各地域の団体の活動や情報交換の拠点としての機能を持つ「相談情報ひろば」を充実し、地域における課題解決力の向上を支援します。 18-4協働ワークショップの実施 区民と区が目指す将来像を共有するために策定する区民参加と協働のグランドデザインを具体化する取組として、協働ワークショップを実施します。 18-5新たな広報戦略の実施 区民参加と協働による区政をさらに推進するため、これまで積み上げてきた「よりどりみどり練馬」の成果を生かして、区民と区の関係を深める新たな広報戦略を実施します。 3 ICTの活用などによる区民サービスの向上 18-6無料公衆無線LAN(無料Wi-Fi)の整備 区民や区を訪れる来街者・訪日外国人旅行者など、誰もが無料で利用できるインターネット環境を整備します。観光や災害対策面から効果が見込める場所を中心に、整備を拡大します。 18-7住民税などの新たな納付方法の導入 住民税などの納付にあたって、窓口へ足を運ばずに納付できるようにすることで、区民や事業者の利便性を高めます。 @ 住民税(普通徴収分)および軽自動車税について、ペイジーおよびクレジットカードによる納付を導入します。 A 住民税(給与特別徴収分)について、地方税共通納税システムによる納付を導入します。 18-8オープンデータ活用の推進 区が保有する公共データを、二次利用が可能なオープンデータとしてサイトで公開しています。 サイトの検索機能向上や都サイトへの掲載など、より活用しやすい環境を整備し、区民や民間団体、事業者と連携しながら、新たなサービスの創出や地域課題の解決へのデータ活用を推進します。