環境基本計画2001-2010の概要 あらまし
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ページ番号:957-609-220
更新日:2010年2月1日
計画策定の目的
練馬区は、平成5年に、平成12年度を目標年度とする「練馬区環境基本計画」を策定し、その後、この計画に基づいて、さまざまな環境保全施策を推進してきました。
しかしながら、近年、地球環境問題や有害化学物質による汚染の広がり、区民・事業者・民間団体・区の自主的行動による環境問題解決に向けたシステムづくりへの要請の高まり、清掃事業移管をはじめとする都区制度改革や地方分権の推進等による区の環境行政の枠の拡大など、区の環境行政を取り巻く状況は大きく変わりつつあります。
また、環境教育など、区が実施している施策についても、体系化や区民・事業者・区の役割の見直しなどが求められています。
こうした状況を踏まえ、練馬区は、21世紀初頭期における区の環境施策の基本的方向を再構築し、区民・事業者・区の役割をより明確にするため、現行の環境基本計画を全面的に改定し、新たに「練馬区環境基本計画2001-2010」を策定するものです。
計画の期間
この計画の計画期間は、平成13(2001)年度から平成22(2010)年度の10年間とします。
ただし、社会経済状況の変化や新たな課題となる環境問題の発生などにより、本計画の内容を変更する必要が生じた場合には、本計画を適宜見直します。
みんなで考えたい練馬区の環境面の課題
練馬区がめざす望ましい環境像
環境面での基本課題を踏まえつつ、練馬区で実現すべき望ましい環境像を【環境へのやさしさが育む循環・共生のまち ねりま】と設定します。
この望ましい環境像【環境へのやさしさが育む循環・共生のまち ねりま】は、『安全で健康的な生活環境が保たれたまち』『資源を大切にする環境にやさしい暮らしのまち』『みどり豊かで水に恵まれた美しいまち』の3つの望ましい環境の要素で構成される望ましい環境が、『みんなで環境を良くする行動に取り組んでいるまち』という環境にやさしいこころをもつ区民・事業者・区の環境を良くする行動(望ましい行動)によって不断に実現されている状況を表しています。
【練馬区が目指す望ましい環境像の構造】
計画期間内に達成する目標
望ましい環境像【環境へのやさしさが育む循環と共生のまち ねりま】の実現に向けて、計画期間内に達成すべき目標(=計画目標)を次のように設定します。
施策の体系
4つの施策の柱のもとに、次のように、練馬区の環境保全施策を体系化しました。
施策の体系
環境へのやさしさが育む循環・共生のまち ねりま
区民の健康と生活環境を守るために
環境の監視体制の質的な充実
(1)環境監視の的確な実施と監視体制の再編
有害化学物質等による汚染と健康被害の防止
(1)有害化学物質の実態解明
(2)有害化学物質汚染状況の把握と情報提供
(3)有害化学物質の適正管理と排出抑制の推進
(4)有害化学物質汚染に対する対策の充実
産業型公害の防止
(1)事業所公害等の防止と立地の適正誘導
自動車交通公害対策の推進
(1)環境にやさしい自動車使用ルールの徹底
(2)公共交通網整備の促進
(3)交通需要マネジメント(TDM)の推進
(4)低公害車の普及推進とディーゼル車対策の促進
(5)環境に配慮した道路づくりの推進と沿道環境の整備
(6)自転車利用環境の整備
(7)大気汚染等による被害者の支援
都市・生活型公害問題の解決
(1)啓発、相談体制の充実
地球を守る足元からの行動を広げるために
ごみの発生抑制対策の推進
(1)普及啓発の推進
(2)家庭・事業所におけるごみ発生抑制等の推進
(3)再使用の促進
(4)再生品利用の促進
(5)建設事業における再生材利用の促進
役割分担と協働によるリサイクルの推進
(1)地域や家庭におけるリサイクル活動の促進
(2)事業活動におけるリサイクルの促進
(3)効率的な資源回収事業の推進
(4)リサイクルの拠点づくり
(5)循環型社会推進会議による清掃・リサイクル施策の推進
(6)産業廃棄物・建設副産物の再生利用の促進
ごみの適正処理の推進
(1)ごみ散乱防止対策の推進
(2)ごみ排出ルールの確立
(3)効率的な収集・運搬体制の確立
(4)循環型ごみ処理の推進
(5)安全・適正な産業廃棄物・建設副産物処理の促進
地球環境保全のための足元からの行動
(1)地球環境保全のための普及・啓発
(2)地域・家庭・事業所における温室効果ガス抑制の促進
(3)区民・事業者の環境配慮の取り組みへの支援
(4)フロン対策等の促進
(5)環境配慮型区立施設のモデル建設
みどりと水に恵まれた、美しいまちをつくるために
みどりと水のまちづくり
(1)(仮称)みどりを守り育てる仕組みづくり
(2)みどりと水のネットワーク
(3)ふるさとのみどりの継承
(4)身近なみどりの創造と再生
(5)公共施設を利用したビオトープの整備
(6)河川の多自然型整備の促進
(7)水循環に係わる区民活動との連携
(8)湧水の保全と水循環の再生
環境美化の推進
(1)(仮称)環境美化行動計画の策定
(2)環境美化キャンペーンの推進
(3)放置自転車・違法駐車対策の推進
市街地景観の形成
(1)景観形成の仕組みづくり
(2)公共施設の景観整備
(3)自然景観・歴史的景観の保全
(4)魅力ある街並みの形成
まちづくりにおける環境配慮の仕組みづくり
(1)環境影響評価制度の的確な運用
(2)まちづくり事業環境配慮制度の創設
(3)住宅・大規模店舗建設における環境配慮の誘導
(4)環境にやさしい住宅づくりの促進
(5)地域環境カルテ・環境指標研究
環境にやさしいこころを育み、環境にやさしい仕組みをつくるために
環境保全推進の枠組みの確立
(1)環境基本条例の制定
(2)環境に係る計画の体系的な策定
環境学習の体系的促進
(1)環境学習実施主体間の情報交換・連携の強化
(2)小中学校における環境教育推進の仕組みづくりとその応用
(3)環境学習のリーダー「エコ・アドバイザー」の育成
(4)こどもエコクラブ等の団体活動への支援
(5)環境学習拠点の設置
環境情報の的確な提供
(1)環境白書の作成
(2)環境情報システムの整備
(3)多様な情報手段による環境情報の共有化の促進
(4)環境学習拠点の設置
区民・事業者・区の協働による環境保全の仕組みづくり
(1)区民環境行動方針の策定
(2)循環型社会推進会議による清掃・リサイクル施策の推進
(3)練馬・環境保全推進会議やねりまエコ・アドバイザーの活動の支援
(4)NPO、事業者団体、研究者などとの連携の強化
(5)地域環境カルテ・環境指標の研究
(6)区民・事業者の環境配慮の取り組みへの支援
(7)グリーン購入・グリーン調達等の促進
区の仕事における環境配慮率先実行の着実な推進
(1)環境マネジメントシステムの構築とISO14001認証の取得
(2)地球温暖化対策実行計画の策定
(3)環境会計等の新たな環境マネジメント手法の導入
(4)区の施設における省資源・省エネルギー・ごみ減量等の推進
重点施策とモデルプラン
本計画の施策の体系で示した施策分野のうち、特に、次の8つの施策分野を、計画期間内における区の重点施策に位置づけ、重点的にその推進を図ります。
また、各重点施策において計画する事業・制度のうち、区が中心となって実施することが可能な、代表的な事業・制度について、具体的な計画イメージをモデルプランとして提示します。
モデルプランは、可能と考えられる事業・制度のイメージ例を示すもので、今後、実際に事業・制度の検討を行う中で、その効果、効率、費用、体制などを精査し、今後、内容などを明らかにしていきます。
重点施策 | モデルプラン | ||
---|---|---|---|
1 | 自動車交通公害対策の推進 | 1 | コミュニティ・サイクルシステム(CCS)の整備 |
2 | ごみの発生抑制対策の推進/役割分担と協働によるリサイクルの推進 | 2 | 生ごみのリサイクルシステムの構築 |
3 | 地球環境保全のための足元からの行動 | 3 | 地域で進める環境にやさしい暮らしモデル事業 |
4 | みどりと水のまちづくり | 4 | みどりと水の拠点の整備 |
5 | 学校等を利用した水辺のビオトープの整備 | ||
5 | 環境美化の推進 | 6 | 環境美化行動計画の策定 |
6 | まちづくりにおける環境配慮の仕組みづくり | 7 | まちづくり環境配慮制度の創設 |
7 | 環境学習の体系的推進/環境情報の的確な提供 | 8 | 総合的な学習の時間における環境教育の円滑な推進の仕組みづくり |
9 | 環境情報・環境学習の拠点の整備 | ||
8 | 環境保全推進の枠組みの確立/区民・事業者・区の協働による環境保全の仕組みづくり | 10 | 区民環境行動方針の策定と環境基本条例の制定 |
このようなモデルプランを進めていきます
モデルプラン1 コミュニティ・サイクルシステム(CCS)の整備
自動車交通公害対策は、高度で、広域的な対策が必要とされることから、区単独で効果ある施策を実施することは困難ですが、そのなかで、「環境にやさしい自動車使用ルールの徹底」や「自転車利用環境の整備」は、さまざまな工夫を加えることにより、ある程度効果的な対策とすることが可能です。特に比較的平坦な地形を有する練馬区では、自転車利用による自動車交通量の抑制等に一定の期待がもたれます。自転車利用の適正化促進の一環であるコミュニティ・サイクルシステム(CCS)の整備と自転車走行環境の整備をモデルプランのひとつとして提示します。
モデルプラン5 学校等を利用した水辺のビオトープの整備
水辺は、多様な生物を育むに好適な場所(ビオトープ)ですが、生物は移動しながら生活し繁殖していくため、水辺のビオトープが面的に、ネットワーク化されていることが望まれます。
区内においては、公園や学校などの公共施設が数多くあり、これらを利用して水辺を中心とするビオトープを設置すれば、生きものが自由に移動できる環境をつくることができます。中でも区立小中学校への設置は、平成14年度から本格導入される「総合的な学習の時間」などにおける環境教育への活用も期待できます。
区は、このような考えから、平成22年度までに、水辺のビオトープを、小中学校を含む公共施設22か所に整備することを目標としてかかげます(うち既整備2か所)。また、これらのほかにも、ビオトープとなる公園・緑地等の整備を進め、ビオトープネットワークの形成を図っていきます。
モデルプラン6 環境美化行動計画の策定
区民、事業者、区が協働して環境美化を推進する仕組みを構築するための計画として、「(仮称)環境美化行動計画」を策定します。その策定の流れをモデルプランとして提示します。
モデルプラン8 総合的な学習の時間における環境教育の円滑な推進の仕組みづくり
総合的な学習の時間における環境教育の円滑な実施のための仕組(例)
(1) 「(仮称)環境学習推進連絡会」の設置と体制の整備
庁内の環境学習関連部局と区立小中学校教員などからなる「(仮称)環境学習推進連絡会」を設置し、「総合的な学習の時間」における環境教育の円滑な実施のための仕組みづくりを含め、区の環境学習の推進に関する各部局間の連携と仕組みづくりを推進します。
また、関連部局の環境学習情報を集約し、学校や教員、児童・生徒の相談を一次的に受ける窓口の設置や、環境教育プログラム作成支援システムの整備や実践講座の企画を担当する体制の整備を図っていきます。
(2) 環境教育プログラム作成支援システムの整備
「(仮称)環境学習推進連絡会」が中心となって検討し、各学校において「総合的な学習の時間」における環境教育プログラムづくり行う際に、それを支援するための情報提供の仕組みづくりを進めます。
(3)環境教育プログラム作成実践講座の開催
区の環境学習事業の経験を生かし、「総合的な学習の時間」における環境教育プログラムづくりを行う教員などを対象とした実践講座の開設を検討します。
環境基本計画の推進のためのしくみ
1.区民・事業者・区の協働で進めます
- 「(仮称)環境基本条例」を制定し、区民・事業者・区の基本的役割や区の施策の基本的あり方を明確化し、計画の推進を図ります。
- 「(仮称)区民環境行動方針」を区民・事業者の参加のもとに策定し、区民・事業者・区の役割と行動、各主体の連携のあり方について明確にして、計画の推進を図ります。
- 環境学習、リサイクル、みどりの保全や創造などについて活動している民間団体(NPO等)とさまざまな分野で連携を強化し、その活動を支援するとともに、区民・事業者の自主的な環境保全活動の促進を図るため協働していきます。
- 環境に関する情報や区民・事業者が環境に配慮した行動を行うのに役立つ情報を提供する仕組みを強化します。
2.分野別計画を策定します
本計画は、環境に係る区の施策の方向を定める基本計画・総合計画です。各分野の具体的な施策や制度などは、「リサイクル推進計画」「水辺ふれあい計画」などの分野別計画で、より具体的な目標や計画内容を定め、推進していきます。
3.庁内の計画推進体制を強化します
- 平成13年度にISO14001の認証を取得し、環境マネジメントシステムによる計画進行管理を行います。
- 定期的に計画の進捗状況を点検し、必要に応じて施策の見直しを行います。また施策の進捗状況について、例えば「(仮称)練馬区環境白書」等で公表していきます。
4.広域的な協力体制を確立します
- 地球環境問題や自動車交通公害問題など、練馬区単独では解決できない問題が少なくないことから、国や東京都との連携や広域的な施策の対策強化を要望してきます。
- 近隣自治体や先進的な取り組みを行っている自治体などと積極的に情報交換を行うとともに、広域的な環境問題について協力体制を築いていきます。
お問い合わせ
環境清掃部 環境政策課
組織詳細へ
電話:03-3993-1111(代表)
この担当課にメールを送る(新しいウィンドウを開きます)


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