6　計画の推進に当たって　【区政運営の基本的方向】

　人々の価値観の変化に伴い、多種多様化する区民ニーズに対応するには、従来の行政による公平で画一的なサービスの提供の仕方では、限界があります。
　一方、地域のさまざまな課題の解決に向けて、自主的・主体的に取り組む区民や地域団体、NPO等の活動も活発になってきています。
　こうした活動では、行政と比べて臨機応変な対応や、行政が対応しにくいような新たな社会問題を先駆的に取り組むといったことが期待されます。区がこうした区民や地域団体、NPO等と協力関係を築くことによって、区民は、きめ細かで柔軟な公共サービスの提供を受けることが可能となり、ひいては、地域の活性化にもつながります。
　そこで、各種施策の推進に当たっては、町会･自治会等これまでも区とつながりのある地域団体との協働を一層発展させるとともに、NPOなどの新たな活動の担い手との協働を作り上げていきます。
　そのため、区は、業務の見直しや協働に向けた体制作りを進めるとともに、職員の意識改革も進めます。

※注釈：協働
住民と行政の共通の領域において、共通の目的を達成するために、課題解決に向けて、主体性を持って自発的に、かつ互いに対等なものとして尊重しあいながら協力し合う状態

　地方分権改革が進展し、地域のことは地域で責任を持って対処する時代の中にあって、区は住民にもっとも身近な「地域政府」として、協働の推進を図るとともに、区民本意の効率的で質の高い行政を行うため、以下の4つの視点を持って行政改革を進め、計画の実現を図ります。
区民本位の徹底
区政の使命である区民福祉の向上を図るため、区民の納得度と満足度を重視したサービスを効率的・効果的に提供します。
協働型公共経営の構築
　行政サービスの民間開放を進め、区民の参加・参画を徹底するとともに、区民活動との協働により地域経営を推進します。また、区が担うべきところは責任を果たします。
戦略的な組織体制の構築と均衡財政の実現
　新長期計画に定める目標の実現を目的とする組織体制を構築します。同時に、計画事業を着実に行うため、健全な財政基盤を堅持し、均衡財政の実現を図ります。
職員の資質の向上
　行政改革の成否の鍵は職員の意識改革にもあります。課題解決のための立案力や説明力、行動力を培うとともに、経営感覚などを涵養し職員の生産性の向上を図ります。