資料2参考【小竹図書館研修資料】 スライド1 〜誰もが安心して利用できる図書館〜 「一緒に考える障害理解について」 令和3年11月22日(月) 13:00〜14:30 @練馬区立小竹図書館 練馬区立豊玉障害者地域生活支援センター 菊池・山森 スライド2 本日の内容 1、図書館は多様性のある貴重な場 2、小竹図書館さんの今 3、障害について“主に知的障害”について 4、知的障害のある方の生活 5、お互いに知る スライド3 図書館とは? ・図書館の定義: 図書、雑誌 、視聴覚資料、点字資料、録音資料等のメディアや情報資料を収集、保管し、利用者への提供等を行う施設もしくは機関である。 ・図書館は誰でもが自由に知識にアクセスし獲得できる、地域の中で知恵を生み出す源泉である。(都立図書館?より) ・大人から子どもまで利用でき、様々な文化や障害に対応したサービスを提供している多様性のある貴重な場所。(文部科学省?より) スライド4 小竹図書館さんの今!! マスク着用をお願いしても…わかってもらえない。 トイレットペーパーを持ち出す…ルールを守れない、わからない? トイレの中でペーパー遊び?唾吐き…辞めて頂くことはできるのか? 本選びの相談、怒鳴る、選べない…話の内容がわからない。怒らなくてもいいのに。 本選びの相談電話…相談だけで他の図書館で借りている?お話がしたのかな? カウンターで急にキーと大きな声を出す…何かいけない事をしたのかな? 床に寝そべって本を読んでいる…ルールやマナーを守ってもらえない。 雑誌のアダルトページを見てもぞもぞしている…何しているのかな?注意しにくいな。 本ではなく小さく子どもを目で追っている…ダメではないけど非常に心配です。 スライド5 どのような障害があるのか? 障害者総合支援法と児童福祉法の対象者 身体障害…肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、内部障害など。 知的障害…知的機能の停滞があるIQ70以下、生活上の適応機能に制限がある、おおむね18歳未満で現れる。(発達障害:自閉症スペクトラム障害・注意欠陥多動性障害なども一部含まれる) 精神障害…何らかの脳の器質的変化あるいは機能的障害が起こり、さまざまな精神症状、身体症状、行動の変化が見られる状態。(統合失調症、双極性障害、てんかん、高次脳機能障害、依存症、若年性認知症など) 難病…治療がむずかしく、慢性の経過をたどる疾病。 障害児…身体又は知的障害のある児童。 スライド6 この勉強会では… 一見するとわかりづらいと思われる、知的障害について一緒に学んでいきたいと思います。 スライド7 (注釈)資料ではイラストで示しています。 それぞれの障害の特性(厚生労働省ホームページより引用) 広汎性発達障害とは、自閉症やアスペルガー症候群のことをいいます。 自閉症とは、言葉の発達の遅れ、コミュニケーションの障害、対人関係・社会性の障害、パターン化した行動こだわりがあるという特徴があります。 また、自閉症には、知的な遅れを伴うこともあります。 アスペルガー症候群とは、基本的に言葉の発達の遅れはないが、コミュニケーション障害、対人関係・社会性の障害、パターン化した行動・興味・関心のかたより、不器用(言語発達に比べて)という特徴があります。 注意欠陥多動性障害(ADHD)とは、不注意、多動・多弁、衝動的に行動する特徴があります。 また、自閉症や注意欠陥多動性障害には、知的な遅れを伴うこともあります。 学習障害(LD)とは、「読む」、「書く」、「計算する」等の能力が、全体的な知的発達に比べて極端に苦手という特徴があります。 スライド8 知的障害のある方々の生活その1 ・特別支援学校や特別支援学級、フリースクール等で学び社会に出ていく。 ・卒業後の進路は就労、福祉的就労、余暇活動、療養、家事手伝い、自宅での生活など様々である。 ・最重度:IQの測定自体が困難。(1〜2%程度) ・重度:IQが20〜35程度、単純な会話や行動面の一部ができる。(3〜4%程度) ・中度:IQが35〜50程度、言葉の遅れがあり対人コミュニケーションの遅れあり。行動面で一部支援が必要。(10%程度) ・軽度:IQが50〜70程度、抽象的な事柄の理解が難しい。小学校の教科書程度になると学習が困難。衣食住の行動面は自立。働くことも可能。(85%程度) スライド9 知的障害のある方々の生活その2 福祉的就労(主に軽度知的障害の方) ⇒障害者雇用枠での就労(一般企業・公務員等) ⇒就労継続支援A型事業所での就労(最低賃金が保証され、支援員と一緒に働く場) ⇒就労継続支援B型事業所での就労(軽作業を中心に取り組み、余暇活動や一部生活面のサポートを得て働く場) ⇒就労移行支援事業所での訓練(1〜2年就労に必要なスキルを身に着ける場) 小竹図書館さんのご近所にも障害者の方々の働く場や生活の場があります! ?ご紹介? 放課後等デイサービス:ここのは(来年1月に開業) 児童発達支援:ココロネキッズ 生活介護:ココロネリビング、氷川台福祉園、江古田の森 自立訓練:中途障害者通所事業所だんだん、かもん A型作業所:板橋・中野区に多数 B型作業所:ココロネワークス、すのうべる、ホサナショップ、あんずの家、ひやしんす城北、ベースキャンプ 就労移行支援:就労サポートねりま、板橋・中野区に多数 障害者地域生活支援センターきらら 板橋区発達障がい者支援センター:あいポート スライド10 障害のある方々と図書館の関係 どのようなイメージを持っている? ・本が読める・無料で本やCDが借りられる ・静かな場所・一番身近な公共施設 ・図書館に自分で行けるようになったら大人 ・子どもから大人まで誰でも利用できる ・「図書館に行ってくる」と言えばみんな安心する ・職員さんが親切で丁寧 ・安心できる場所 実際にどのように利用しているのか? ・一人で外出する練習をする時に図書館を選んでいる。困っても職員さんが助けてくれるので、安心して行ける。 ・危険なことがないので安心して過ごせる。途中で疲れてもイスがあって休める。誰でもトイレがあって困らない。 ・「図書館に行きたい」と言って反対する人がいない。自分のペースで勉強したり本を楽しむことが出来る。 ・日中の活動先として通っている。同じペースで通うことで生活リズムが整えられる。 ・⇒本を読む以外の目的も隠れているのかも… スライド11 図書館は、誰もが知識にアクセスでき、様々な文化や障害に対応したサービスを提供している多様性のあるとっても貴重な場所だけど… なんでもかんでも図書館に求められても全部はできないかも… どうしたら、障害のある人もない人も、図書館職員さんも困ることなく、みんなで一緒に、みんなが必要としている図書館を大切にしていけるのか? スライド12 小竹図書館の職員さんに質問タイム! 「障害のある利用者さんと上手くやり取りできた!」 「こんな発見がありました」 「実はね…こんな特技があるみたい」 「職員の〇〇さんのあの対応が素晴らしかったんです」 「これを言っていいのか分かりませんが…」 などなど皆さんの取り組みを教えてください! スライド13 お互いを知る!@ ・軽度知的障害者の方々の特徴は個別性があり、一概に関わりのコツやポイントがあるわけでは無い。 ・しかしヒントになることはある。日常的に職員さんが関わる中でその方を知る事から始まる。(来館時間・行動スタイル・本の傾向・服装・表情・単語・会話など) ・本が好き、図書館が大好き!共通点はなにか? ・上手くいった対応をチームで共有し、次に活かす。 スライド14 お互いを知る!A ・何もない時のプラスの関わり(挨拶、笑顔、時間や場所を共有する)。 ・言語以外のコミュニケーションを意識する(表情、声のトーン、身振り、間合いなど)。 ・できることを簡潔に伝える工夫(イラスト、箇条書き、フローチャートなど)。 ・できないことは長く説明せずはっきり「できない」と端的に伝える。 ・職員のチームプレイ、焦らずじっくり、変わらないことは「維持できている」と捉え直す。 ・障害のある方との関りを他の利用者も見ている。 ・あきらめずに伝えることを続けていく。 スライド15 ご清聴ありがとうございました。 これからも一緒に考えていきます。 ご相談ください。 豊玉障害者地域生活支援センターきらら