資料2 区における障害を理由とする差別に関する相談について(令和4年10月から令和5年3月) 1 練馬区に寄せられた相談件数  18件  (内訳) 相談窓口(※)の件数 4件       相談窓口以外での件数 14件  ※相談窓口:障害者施策推進課、総合福祉事務所、保健相談所 2 相談内容 (1)視覚障害のある方から、盲導犬を連れてクリニックを受診したところ、次回から院内が混雑している場合、盲導犬はクリニックの外で待って欲しいと言われたとの相談があった。   そのため、クリニックに対し、障害者差別解消法および身体障害者補助犬法について説明し、建設的対話に努めるよう依頼した。 (2)車いす利用者から、商業ビルの車いす使用者用駐車施設(区が管理)に車を停めようとしたところ、警備員から、障害者手帳の提示を求められたとともに、利用時間は1時間以内にするようにとの発言があったため、対応を改善するよう相談があった。   当該駐車施設について、警備員の発言にあったような内容の規定はなく、案内を行った警備員の間違った認識によるものであった。   今後、同様の案内をしないよう、担当課から警備会社に指導した。   (3)車いす利用者から、商業ビルの車いす使用者用駐車施設に障害のない方が駐車しないようコーンが置かれていたが、当事者はコーンを動かすことができないため、対応を改善するよう相談があった。   当該ビルでは、車いす使用者用駐車施設の不適正利用防止のための対策として、コーンを置くことを改め、車いす使用者の方の区画であることを分かりやすく表示することや、館内放送・ビル内のデジタルサイネージでの注意喚起等を行うこととした。 (4)車いす利用者から、子どもの区立中学校卒業式に参加した際、明確な説明がなく、保護者席の一番後方の席を指定されたため、対応を改善するよう相談があった。   そのため、当該校では、障害理解に関する研修を実施するとともに、学校行事における教職員の役割分担を記載した実施計画において障害のある方への対応を明記することとした。   また、全区立小中学校長および幼稚園長に対して、個々の場面において必要かつ合理的な配慮を行うことなどについて改めて周知した。 (5)車いす利用者から、福祉団体に手続きの説明を受けに行った際、対応した職員は、相談者本人ではなく、付き添いの介助者に説明をしたり、介助者が同席する場合は事前に連絡をするよう条件を付けたりしたため、対応を改善するよう相談があった。   そのため、当該団体は、合理的配慮に関する研修を行うなど、再発防止のための取組を行うこととした。 (6)肢体不自由と精神障害のある方から、賃貸物件の入居手続きを進めていたところ、不動産業者から急に理由も示されずに断られたとの相談があった。   相談者は、生活保護を受給していたため、区が実施している生活保護受給者を対象とした賃貸物件探しの支援を導入した。   相談窓口では、区内の不動産業者に対し、障害者差別解消法を説明することとした。 (7)車いす利用者から、バスに乗車した際、乗務員が規定どおりに車いすの固定を行わず、また、降車時に車高を下げて欲しいと要望したにも関わらず、車高を下げずに対応し、車いすがスロープ板に接触したため、対応を改善するよう相談があった。   そのため、担当課からバス事業者に対し、障害のある方への適切な対応や研修の実施等について要請した。   バス事業者は、車いすをご利用のお客様対応マニュアルに基づく研修を行うなど、再発防止のための取組を行うこととした。   また、区内の乗合バス事業者5社に対して、障害者差別解消法について周知した。 (8)車いす利用者から、区立施設の車いす使用者用駐車施設に車を駐車していたところ、止めていた車の前にポールが置かれていたため、近くにいた職員にポールを動かしてもらうよう依頼したところ、自分で動かすようにとの発言があったため、対応を改善するよう相談があった。   そのため、施設側は、毎年度行う全職員研修に障害理解と合理的配慮に関する項目を追加するなど、再発防止のための取組を行うこととした。 (9)車いす利用者から、区立施設の車いす使用者用駐車施設に車を駐車していたところ、施設の警備員から、手助けできるよう、今後、区立施設から駐車場に戻る際は、警備員が配置されている通路を通ってほしい旨の発言があり、区立施設から駐車場までのルートを指定されたため、対応を改善するよう相談があった。   そのため、警備会社では、配慮が必要な方が施設に来庁した際に警備員が常に気づけるよう、警備員の施設巡回ルートを見直した。 (10)福祉のまちづくり部会の開催に当たり、視覚障害のある方、聴覚障害のある方および知的障害のある方から、情報保障について要望があったため、資料の事前説明や手話通訳の手配、ルビ付き資料の提供を行った。 (11)区立施設の意見聴取事業において、視覚障害のある方から、参加に当たって、情報保障や移動の支援について要望があったため、点字資料の提供や署名等の代筆、現地までの送迎を行った。 (12)ユニバーサルデザイン講座の参加にあたって、視覚障害のある方から情報保障について要望があったため、点字資料の提供や署名等の代筆、拡大文字資料の提供を行った。 (13)聴覚障害のある子どもを持つ保護者から、子どもの保育園への入園申込にあたって、障害児枠は既に埋まっていることから、補聴器を付けていれば日常生活は送れるため、通常枠で保育園に申し込みたいとの相談があった。    担当課では、保護者との面談等を実施した結果、通常枠での申し込みを認めた。    入園した園では、補聴器の付け外し等の配慮を行うとともに、手話ができる職員が担当している。 (14)障害のある子どもを持つ複数の保護者から、以前より延長保育を利用したいとの相談を受けていた。    区立保育園の障害児の保育時間は18時30分までと定められているが、担当課は、障害児の保育時間を見直し、区立直営保育園が先行して、他の児童と同様に19時30分まで利用できることとした。    区立委託保育園についても、令和6年度から区立直営保育園と同様に19時30分まで利用できるよう調整している。 (15)面談を受けに来庁した聴覚障害のある方や精神障害のある方から、面談を行うにあたって、障害の特性に応じた配慮をして欲しいとの要望があった。    そのため、聴覚障害のある方には、コミュニケーションツール(UDトーク)の活用や手話通訳者を配置した。    精神障害のある方には、周囲に人がいる環境では落ち着いて話せないとのことだったため、個室で面談を行った。 (16)車いす利用者から、地区区民館を利用するにあたって、車いすで移動する際に館内のカーペットを汚さないよう配慮して欲しいとの要望があったため、玄関から利用する部屋までの経路に養生シートを設置した。 (17)低身長の子どもを持つ保護者から、学校の階段に補助として手すりを設置して欲しいとの要望があったため、当該児童の状況に合わせた手すりを設置した。 (18)障害のある子どもを持つ保護者から、難病により体温調節機能が弱いため、教室のエアコンの効き目を良くして欲しい、体育館にエアコンを早期に導入して欲しいとの要望があった。    教室のエアコンについては、フィルターの洗浄を定期的に行うことで対応し、体育館へのエアコンの導入については、前倒しでの導入は難しく、当初から令和6年度に導入することが決定していることを説明した。