資料2 第2回(仮称)意思疎通条例検討部会ご意見まとめ 【第1回ご意見について訂正】 ○第1回の意見まとめの5ページに「割り勘」をしてくれたとあるが、「個別会計」の誤り。 ○第1回の意見まとめの3ページの耳マークについて、「病院で取り組まれているが」とあるが、すべての病院で取り組まれているわけでなく、一部の大学病院で取り組まれている。 「スーパーマーケットなどでも取り組んでほしい」としているところに、クリニックも加えてほしい。 【第1回ご意見について追加意見】 身近なお店での取組について ○コンビニやスーパーなどのお店で困ることと言えば、会計のところが複雑なこと。 コロナ禍では、飛沫防止のパーテーションがあるとうまくやり取りできず、お釣りの受け取りも難しい。もう少し言葉でやり取りしてほしいと思うことがある。 店長などは、障害者への対応をよく勉強していて理解している方もいると思うが、アルバイトの方などにも理解してもらうことも重要でないか。 区民の障害理解について ○第1回の意見の共通点で言えば、区民の障害者に対する思いがそれぞれ違う中で、障害者への理解について、どのように高めるか。 それを筋道立ててやっていく必要があるということだと思う。 ○外出には杖が必要だが、今日も電車に乗ってきた。席があいていないと座れないので、電車で席を譲ってほしいと思う。困っている人がいることを、車内アナウンスで伝えて、譲り合う雰囲気を作ってほしい。 周りから、「満員電車に乗っているのだから座れなくて当たり前でしょ」という感じがするときはある。バスでも、車内アナウンスがあるが、公共交通機関によって対応が変わっている。 案外、アナウンスを聞いている人がいて、若い人が席を譲ってくれる。そういう気遣いで助かる人もいることを知ってほしい。 分かりやすい情報提供について ○区でワクチン接種の案内チラシを知的障害者用として作っていただいていたが、ふりがなが振ってあるだけでは、分かる方は少ないと思うので、もう少し工夫してほしかった。 分かる人に説明してもらうことなどが必要になってくるのかもしれないが、障害の程度に応じて、チラシの種類がいくつかあるとよかった。 下の方に、センターや福祉事務所が予約の手助けすると書いてあったが、そういった情報こそ伝えてほしいと思う。 手話について ○手話通訳者が増えてほしいが、ただそれだけでない。手話がある社会というものを実現してほしい。手話を広めることによって、民間事業者や職場での障害者への理解も広がると思う。 そのことも含んで手話を広めてほしい。 ○高校の授業で、全10回ほど指文字や挨拶などの手話を教えてもらったが、声を発さず手話で会話してみると、とても難しかった。 10回授業を受けても、使えるようになるのは難しいと思う。やはり小さいころに手話や指文字などを教える機会があるとよいと思う。 アプリなどで手話や指文字を学習できるものがあるので活用するとよい。小さいころに興味を持てば、学ぶ人も増えるのではないか。 職場での障害理解について ○障害者枠での雇用において、発達障害のある方は、会社でわがままと言われることが多いと聞く。 耳は聞こえていても、いろいろな音が入ってきてパニックになってしまうことや、視覚的に歪んで見えてしまい本が読みづらいことなど、理解されにくい。 高校、大学のあと、職場でつまずくということが多い。今の子どもたちは療育を受けていることが多いが、今大人の方は子どものときに療育を受けていないので、 人に頼るということが苦手でSOSを出しにくい方もいる。ジョブコーチに会社との間に入ってほしいと思うが、なかなか対応してもらえないのが現状だと思う。 結果、会社でいじめられて辞めてしまう人もいる。当事者や家族が発達障害の特徴を広めていかなければいけないと思うが、公的な機関からも、もっと普及していただけるとよいと思う。 ○雇用の個別場面での支援を充実するには、ジョブコーチを増やしてほしいと思う。また、受け入れる企業の社員に対して教育などして、障害理解を広めてほしいと思う。 会社は障害者を受け入れると言っていても、社員が理解していないと、いじめられて辞めてしまうこともあると思う。 【課題の整理】(1)条例に盛り込む内容 ○資料3の2ページの「聴覚障害者(ろう者)のコミュニケーションは手話言語である」とあるが、手話言語だけでない。 すべての人が手話を使うわけではないので、誤解のないように「主な」などを付け加えてほしい。 ○ほかの区の条例の資料をもらったが、手話だけの条例だったり、手話と意思疎通となっていたり、それぞれだった。練馬区はどのように整理するのか教えてほしい。 ⇒(区より) 様々なコミュニケーション手段があるので、広くとらえていくべきでないかと自立支援協議会でも確認した。 広く個々の障害特性に応じたコミュニケーション手段について取り上げる条例にしたい。 【課題の整理】(2)関連事業の検討〜意思を伝えるための様々な手段を選べるようにする取組について〜 ○会報を作るときなど、視覚障害者の方への配慮として音声コードを付けたいと思ったが、作り方が分からなかった。 音声コードの作り方やメールを送る場合などの配慮も知りたいと思う。 ○視覚障害者が活字を読もうとするときは、音声コードなどの何らかの方法でできることが多い。しかし、生活の中では、直接話せるということが最も重要。 一人の視覚障害者に対応するには時間がかかることを、どうやって理解してもらうかというのが、取組として必要ではないか。 ○手話は誰でも学べるが、難しい面もある。講習会の目的は、手話を広めること、手話通訳者を育てること、聴覚障害者の社会参加という三つがある。 しかし、講習会は色々な場所であるわけでない。学べる場をたくさん作っていく必要があると思う。それに加えて、学校教育においての充実も必要。 障害とはどういったものかというのを教えるカリキュラムもあるとよいと思う。学校教育の中で、手話教育を積極的に取り入れていくということも必要ではないか。 ○以前、コンビニで買い物をしようとしたとき、ホットコーヒーを頼んだのに、アイスコーヒーが来たり、Mを頼んだのにSが来たり、ということがあった。 コンビニでもメニュー表で、指差し注文できることが多いので、これは大変助かっている。これをもう一歩踏み込んで、「温める/温めない」などだけでなく、 レジ袋の大きさなどのパネルを用意してもらえると、とても良いと思う。 もう一つ踏み込むと、コンビニでもカードがあるので、耳マークシールを貼り、カードで案内してもらえるとよいと思う。そういったことも条例に盛り込んでもらえるとよいと思う。 【課題の整理】(2)関連事業の検討〜意思疎通の手段の幅を広げるためのICTを活用する取組について〜 ○視線入力などICTの活用についての講座がZOOMで行われている。1時間くらいの内容で無料、パソコンの使い方から教えてくれる講座があり、初心者でも受講しやすい。 分からない部分もその場で質問ができる。支援者や家族、学校の先生などが受講している場合が多い。導入に向けてのきっかけ作りだが、ICTに初めて触れるにはとても良い。 先生が優しいというのがポイントだと思う。ハードルもあまり感じにくい。もっと詳しく学びたい場合は、講師のブログで情報を得ることもできる。 ○スマホの講習会を視覚障害者の間でも受けている人が増えていると聞く。スマホの活用でいうと、自分の洋服の色を確認するアプリや、スマホで写真を撮って友達に聞くというのがあると思う。 最新のものだと、スマホと信号機を連動させることによって、信号の色が分かるというのがあると聞いた。東京では、まだ対応している信号機は2〜3本らしいと聞いている。 使える人にとっては便利になっていると思う。 ○スマホには苦手意識がある。やってみようと思えるようにするには、スマホについては任せて、という相談先があればよい。 ワクチン接種の時もそうだったが、コールセンターのような「ここに聞けば大丈夫」という相談先があるとよい。無料で利用できる場所、相談相手があるとかなり有効。 ○障害者の家族も高齢化が進んでおり、ICTを使おうと言っても使ってない人が多い。そもそもスマホを使っていない、持っていてもあまり使えていない。 会議でZOOM会議をやることもあるが全員ができるという状況には至っていない。導入するとなると、それなりに費用や手間がかかる。自宅にWi-Fiがない人も多い。 使おうと思っても、使い方が分からなかったり、費用がかかったりなど、ハードルがある。費用の目安などを示してもらったり、相談窓口があるとよいと思う。 ○Wi-Fiを障害者地域生活支援センターで使えるようになると、スマホも使いやすい。無料で使える場所があるとよいと思う。 ○スマホはよくわからないが、習うより慣れろで使えるようになると思う。無料でWi-Fiを使える場所があるとよい。 【課題の整理】(2)関連事業の検討〜様々な手段があることや障害特性の理解を広める取組について〜 ○コンビニなどのお店でそれぞれコミュニケーションボードを用意するのは大変だと思う。本人が必要とする自分用のカードを持っているというのが現実的かもしれない。 それを本人が作るのも大変かもしれないので、データをダウンロードしやすくしておくなど、自分用のカードを作りやすくする手助けなどの取組が必要だと思う。 ○商店街に障害者が出向いて行って、「メニューは点字を準備した方がよい」、「写真をつけたら分かりやすい」、「障害者が来たらこのように対応する」など、意見を交わしながら取組を行うことは、共生社会を目指すことになると思う。 また、防災訓練に参加したことがあるが、とても良いと思った。共通の関心ごとなので障害の有無にかかわらず、関わりやすい。 ○自宅から駅に向かうときにバスに乗るが、家から一番近いバス停の近くの横断歩道には信号機がない。 ガイドヘルパーと一緒でない時は、一人でその横断歩道を渡るのは怖いので、二駅歩く。近所で声を掛け合うということがあれば、二駅歩かずに済むと思う。 ○一人ひとりを知ってもらうには、実際に関わる機会が必要だと思う。関わる機会が少ない。関わると面倒と思われていたり、関わってもメリットがないと感じたりする人がいる。 大学生と交流したが、関わる前は、「コミュニケーションが取れない」とか、「知能が遅れている」というイメージだったという人がいた。 実際にかかわると、イメージが変わったという人がいた。当事者と関わる時間を持ってもらえたらよいと思う。交流することで理解が深まると思う。 ○ヘルプマークへの理解が浸透してない。つけていても配慮がないことが多い。電車やバスでも、ヘルプマークのステッカーが貼ってあるが、もっと浸透させてほしいと思う。 ○コミュニケーションボードでやりとりできるようにする取組はよいと思う。コミュニケーションボードがあるということを知らせるステッカーをお店の入り口に貼っておくともっとよい。 それを見て入店し、コミュニケーションボードを使って話をしたいと知らせて、対応してもらえるようになったらよい。 指差しで何個買うかなど示せるようにすればよいと思う。ルビを振ることも必要。 ○身体障害のある方が、学校に講師として呼ばれて行くと「あなたが来てくれると、勉強になる」と言われたが、本人からすると、 そう思うならどうして障害の有無で分けて教育するのかという思いがあるという記事を見た。私自身、区民対象の講座の講師を頼まれたことがあったが、 知的障害者と関わったことがないから、対応が分からないという人が多いと聞いた。やはり、小さいころから触れ合う機会があって、一緒に育つという環境が必要だと思う。 交流というより、一緒に育つということができればよいと思う。それによって、同じ社会の一員であるという意識が育っていくと思う。 障害者団体などが、学校に行って学ぶ機会を作ることもしているが、今後も必要だと思う。 ○私のいる職場では聴覚障害者を採用すると、直属の上司や同僚は必ず一日研修を受ける。聴覚障害とはどんな障害か、障害特性や対応方法などの内容を研修する。 研修を受けると、上司や同僚、受け入れる側の気持ちが変わったと聞く。こういったことを教育の現場でも、道徳の時間を活用するなどして、取り組んでほしいと思う。 区でも多様性の理解促進に取り組んでいると思うが、漫画などで分かりやすく伝える資料をダウンロードできるようにすることなども必要だと思う。 ○障害者雇用促進法で障害者が雇用しやすくなった。聴覚障害者は意思の疎通の取りづらさはあるが、体は動かせるので、採用しやすいということもあるのでないか。 採用数は増えても、コミュニケーション方法や職場環境をどうするかなど配慮がどこまでできるかが課題。 休憩時間一人になってしまうということもあったりして、働く楽しさややりがいは、なかなか体験できない。 仕事ばかりしていると感じてつらくなり、やめる人も多く、悪循環があると思う。そういったことを知ってもらい対応する取組が必要だと思う。 【その他のご意見】 ○障害者差別解消法があるが、差別がなくなったかというとそんなことはないと思う。行政機関は合理的配慮の提供が義務化。 民間は努力義務なのでなかなか進んでいないと思う。鉄道やバス、利用しにくいところがある。杖持っている方々がいたとしても、席譲ってくれないなど、なかなか進まない。 そういったことがなくなるよう取り組むのも大切だと思う。 ○障害者地域生活支援センターで質問すると答えを教えてもらったり、ダメなことを注意されたりすることがある。でも、その過程が分からないと同じことを繰り返してしまう。 答えばかり教えないで学ぶ機会が欲しいと思う。どう思うか、どう考えるか話し合いがほしい。考える力を養えないと思う。参加している団体では、壁がなく意見を言い合える。 いろいろな人の意見を聞いて、考える時間がある。仲間もできる。できなかったことができるようになる。成長できたと感じることができる。 ○発達障害の場合の就労は、本人の研修期間はあっても、周囲には理解されないまま就職しているという現状もあると思う。 特性が様々あるので、会社の受入れが難しい面もあると思う。会社でも大学でも、合理的配慮はあると思うが、配慮を受ける障害のある側からアピールするのは難しい。 社内で溶け込めないと思うと言いづらい。配慮が適切にされているか、客観的に判断してくれるところが欲しいと思う。 企業として合理的配慮をするというのを掲げていても、実際どうなのか、それを実行しているのかジャッジをしてもらえないと、そのままで終わってしまうこともあるのではないか。 きちんと対応しているかどうかを公表して判断できる社会になってほしい。