(表紙) 練馬区都市計画マスタープラン概要版 暮らし続けたいみどりあふれる快適な住宅都市 〜新しい成熟都市・練馬をめざして〜 2ページ 第1部全体構想T 第1章都市計画マスタープランの目的と位置づけ 都市計画マスタープランの目的と位置づけ 目標とするまちの将来像を示すとともに、実現に向けた考え方等を明らかにします。まちづくりの総合的方針、都市計画に関する基本的方針、各地域で進めるまちづくりの指針です。 目標年次 当初計画策定 平成13年(2001年) 計画改定 平成27年(2015年) 目標年次 平成30年代中頃(2020年代) 第2章まちの現状と課題等 モデルなき成熟社会を迎えて 新しい成熟都市の実現をめざし、住宅都市として都心に近い利便性と豊かなみどりを活かし、安全で快適な魅力ある都市空間を形成 人口構造の変化→人口減少・高齢化 土地利用の変化→良好な住宅都市を維持 都市基盤等の整備状況→都市基盤の整備は不十分 まちづくりの課題 密集住宅市街地の改善、都市型水害対策 都市計画道路の整備促進、鉄道の整備推進 鉄道駅周辺の整備 みどりの保全と創出、都市農地の保全 自立分散型エネルギー社会の実現 3ページ 第3章まちの将来像 まちの将来像 都心に近い利便性とみどり豊かな環境、多彩な地域資源を活かしたまちづくりを進め、新しい成熟社会における住宅都市としての可能性を発展させます。 子どもから高齢者まで誰もが暮らしやすく住み続けたい、住宅都市をめざします。 まちの将来像 暮らし続けたい みどりあふれる 快適な住宅都市 〜新しい成熟都市・練馬をめざして〜 4ページ 将来の都市構造 (1)都市の核と拠点 都市の核と拠点 鉄道駅周辺を商業活動や区民生活の中心とする 中心核 練馬駅周辺地区 地域拠点 石神井公園駅周辺地区、大泉学園駅周辺地区、光が丘駅周辺地区、上石神井駅周辺地区 生活拠点 上記以外18駅周辺地区、大江戸線延伸予定3駅周辺地区 (2)都市のネットワーク、みどりのネットワーク 都市のネットワーク 移動の円滑化、環境、防災性の向上を図るため、鉄道・道路ネットワークを形成する 鉄道ネットワーク 西武池袋線など既設の鉄道と都営地下鉄大江戸線の延伸 都市軸 広域的な移動を支える都市計画道路(放射・環状道路など) 主要な交通軸 地域間の移動を支え、生活圏を構成する都市計画道路(補助線道路) など みどりのネットワーク みどりの軸(河川・都市計画道路)とみどりの拠点(公園・緑地)によるネットワークを形成する みどりの軸 白子川、石神井川、旧田柄川、田柄用水跡、都市計画道路 みどりの拠点 城北中央公園、光が丘公園、石神井公園、大泉中央公園、(仮称)清水山公園など 土地利用の方針 土地利用の方針 将来都市構造に基づき、地域特性に応じた土地利用を促す 住宅系土地利用 ◇戸建住宅地区(良好な住環境の維持・形成) ◇都市型集合地区(駅周辺の住宅の中層化) ◇集合団地地区(良好な住宅団地の維持) など 非住宅系土地利用 ◇商業業務地区(土地の高度利用と商業・業務環境の形成) ◇都市型沿道地区(延焼遮断機能の形成) など 5ページ 将来都市構造図 土地利用方針図 6ページ 第4章重点的に進めるまちづくり 新しい成熟都市をめざしたまちづくり 新たに顕在化した社会の状況の変化や住宅都市としての地域特性、今後の事業の取組状況を踏まえ、当面の課題として以下について特に重点的に取り組みます。 まちづくりの重点的な取組 (1)災害に強い安全なまちづくり ◇近い将来発生が懸念される首都直下地震、増加している都市型集中豪雨などの自然災害への対応が必要です。建築物の耐震化や不燃化、水害対策の強化などで、災害に強い安心して住めるまちづくりを進めます。 ○特定緊急輸送道路沿道にある対象建築物等の耐震化 ○都市計画道路等の沿道建築物の不燃化促進による延焼遮断帯の形成 ○都市計画道路・生活幹線道路整備と無電柱化による避難路確保 ○貫井・富士見台地区等木造住宅密集地域での消防活動困難区域の解消 ○雨水貯留浸透施設の増設等による水害対策の強化 など (2)鉄道、道路などインフラの整備 ◇鉄道や道路は快適な都市生活を支え、区民の日常生活に必要不可欠です。快適な住宅都市をめざし、これからの練馬区の発展を支える交通ネットワークの実現を図ります。 都営地下鉄大江戸線の延伸、都市計画道路の整備(整備率を23区平均である概ね6割)、西武新宿線の連続立体交差化などを進めます。 ○都営地下鉄大江戸線の延伸と新駅予定地を中心とした補助230号線沿道のまちづくり ○東京外かく環状道路(関越道〜東名高速)の整備、外郭環状線の2(前原交差点以南)の早期の事業化 ○放射7号線(補助135号線(大泉学園通り)以西)、放射35号線・放射36号線(環状7号線〜放射8号線(川越街道))、補助230号線(土支田通り〜補助135号線)などの早期完成、補助133号線(補助229号線(千川通り以南))などの整備 ○補助132号線(西武池袋線〜石神井公園)、補助135号線(区街6号線〜富士街道)などの整備 ○西武新宿線の連続立体交差化の早期実現 ○都市計画道路の整備にあわせた街路樹等による緑化、無電柱化、自転車レーン等の整備など快適な都市環境の創出 など 7ページ (3)地域生活を支える駅周辺のまちづくり ◇日常生活を支える拠点となる駅周辺では、交通広場やアクセス道路、他の交通機関への乗り換えサービスを備えた、交通結節機能の向上が必要です。便利で賑わいのある商業環境、地域住民等の交流の場を備えた駅前空間、公共的なサービスの提供などによる、生活の中心としての生活利便機能の充実も重要です。 ○石神井公園駅周辺地区 補助132号線や補助232号線の整備や整備にあわせた無電柱化による安全な歩行者経路の確保、駅南口西地区の市街地再開発事業の支援など ○上石神井駅周辺地区 外郭環状線の2・交通広場、東京都と連携した道路と沿道の商店街との一体的なまちづくり、西武新宿線の連続立体交差化促進 ○その他の駅周辺地区 西武新宿線武蔵関駅周辺、西武池袋線保谷駅周辺などの拠点機能向上のまちづくり など (4)みどりあふれるまちづくり ◇公園など市街地のみどりは、防災・環境・景観・レクリエーションなど多面的な機能を担っています。快適な生活を送る上で、必要不可欠なみどりを守り、さらに増やす整備を進めます。また、練馬の重要な地域資源である農地の多面的な機能を有効に発揮するための取組を進めます。 ○練馬総合運動場公園、(仮称)清水山公園など拠点公園の整備 ○都市計画道路の整備にあわせ、街路樹や沿道まちづくりによりみどりを創出 ○特区制度の活用等による都市農地の保全 ○農の風景育成地区制度の活用 ○練馬城址公園の整備に向けて東京都に要請⇒防災拠点・水とみどりのネットワーク拠点・にぎわいの拠点機能の反映、都市計画道路補助133号線をはじめ周辺都市基盤の整備 など (5)環境に配慮したまちづくり ◇基礎的自治体においても、災害時のエネルギーセキュリティの確保と平時の自立分散型エネルギー社会の実現という視点に立った、エネルギー政策の展開が必要です。 ○災害時のエネルギーセキュリティの確保 ○自立分散型エネルギー社会実現への取組(電力・ガス・再生可能エネルギーなど様々なエネルギーのベストミックス) ○コジェネレーションや家庭用燃料電池の導入促進、太陽光発電など再生可能エネルギー活用、清掃工場のごみ焼却熱や発電した電気の利用拡充 など 8ページ 第5章分野別まちづくりの方針 まちづくりの基本的考え方 以下の各分野別まちづくりの基本的考え方に基づき、区のまちづくりを進めます。 災害に強く安全で安心な都市基盤の整ったまちをめざします。 快適に移動できる生き生きとした魅力あるまちをめざします。 練馬区の特性を活かしたみどりあふれるまちをめざします。 まちの個性を大切にした環境に配慮したまちをめざします。 誰もが暮らしやすい地域のつながりを大切にしたまちをめざします。 安全・安心のまち (1)防災・復興まちづくりの方針〜お互いに助け合い、災害を防ぐまち〜 ・密集住宅市街地整備や耐震化促進、都市計画道路の整備などによる防災性の向上 ・河川改修、ハザードマップなどによる都市型水害への対応 ・被災後の復興を円滑に行うための事前準備 など (2)防犯まちづくりの方針〜安心して生活できるまち〜 ・市街地における防犯対策の推進 ・防犯の視点を取り入れたまちづくり など 活動的でにぎわいのあるまち (1)交通の方針〜活動的に行き来のできるまち〜 ・鉄道やバスなど公共交通の充実 ・まちのバリアフリー化、ユニバーサルデザインへの配慮 ・都営地下鉄大江戸線の延伸および地域のまちづくり ・西武新宿線の連続立体交差化の促進、交通結節点の整備、駅周辺のまちづくり ・都市計画道路の整備の促進 ・自転車利用環境の整備、自転車レーンの整備促進 など (2)産業・魅力あるまちづくりの方針〜生き生きとしたにぎわいのあるまち〜 ・特色ある商店街づくり、お客が集まる個店づくり ・駅周辺の道路整備や連続立体交差化を契機にした商店街地域のまちづくり ・都市農業、アニメ産業など練馬区ならではの産業の育成 ・「まち歩き」「ポタリング」による練馬の魅力を体感できる仕組みづくり など 9ページ みどりと水のまち (1)みどりのまちづくりの方針〜みどりや水との出会いがあるまち〜 ・公園・緑地の整備によるみどりの拠点づくり ・河川、都市計画道路およびその沿道のまちづくりによるみどりの軸づくり ・みどりの拠点と軸によるみどりのネットワークづくり ・こどもの森など子どもが楽しめる体験型事業の実施 など (2)農のあるまちづくりの方針〜農とともにあるまち〜 ・果樹あるファーム事業など農の魅力の発信 ・特区制度を活用した都市農地の保全 ・農のある風景の継承 ・都市農地の多面的機能(環境保全や防災)の活用 など 環境と共生するまち (1)景観まちづくりの方針〜周辺と調和のとれたまち〜 ・河川沿い、駅周辺、幹線道路沿道など地域特性に応じた景観の形成 ・景観に配慮した道路や公園等の公共施設整備 ・景観資源を活かしたまち歩きなどの啓発事業実施 など (2)環境に配慮したまちづくりの方針〜自立分散型エネルギー社会のまち〜 ・コジェネレーションシステム、燃料電池などの設備、機器の導入促進 ・太陽光発電設備など再生可能エネルギーの活用 ・地球温暖化対策、ヒートアイランド現象の緩和 など ともに住むまち (1)住まいづくりの方針〜ともに住むやさしいまち〜 ・高齢者や障害者、子育て世代などさまざまな世代や世帯が安心して暮らせる住まいづくり ・建築物等のユニバーサルデザインの推進 ・安心して暮らせる福祉のまちづくりの充実 など (2)地域で連携するまちづくりの方針〜交流を育むまち〜 ・施設を活用した地域の交流の場づくり ・大学や企業との連携によるまちづくり ・戸建住宅、集合住宅、駅前の商業施設など特徴を踏まえたまちづくり など 10ページ 第2部地域別指針 地域別指針について 地域別指針の位置づけと役割 全体構想に基づき、地域のまちづくりを進める際の指針です。 地域区分の考え方 笹目通りで東西に区分後、鉄道駅を中心とした生活圏の範囲を基本に、第1地域から第7地域までの7地域に区分しました。各地域は、概ね人口10万人規模となっています。 第1地域:東武東上線および東京メトロ有楽町線・副都心線沿線地域 第2地域:西武池袋線・豊島線、西武有楽町線、東京メトロ有楽町線・副都心線沿線および都営地下鉄大江戸線沿線地域 第3地域:西武池袋線・豊島線および都営地下鉄大江戸線沿線地域 第4地域:市街地として独立している光が丘地区を中心とした地域 第5地域:都営地下鉄大江戸線の延伸予定地域 第6地域:西武池袋線沿線地域 第7地域:西武新宿線沿線地域 11ページ 地域まちづくり指針図 ◇第4章の重点的に進めるまちづくりに基づく都市整備の内容を、地域ごとに地域まちづくり指針図として示します。 ◇第5章の分野別まちづくりの方針に基づき進める地域のまちづくりを、あわせて示します。 第1地域 主なまちづくり 放射35号線・放射36号線など都市計画道路の整備 都市計画道路の整備の進捗にあわせた沿道のまちづくり 北町地区の密集住宅市街地整備促進事業による防災性の向上と地区計画に基づくまちづくり こどもの森(羽沢緑地)の整備などによるみどりの保全と創出 12ページ 第2地域 主なまちづくり 放射35号線・放射36号線など都市計画道路の整備 区画街路1号線、補助133号線、補助172号線の整備 中心核の練馬駅周辺の商業・業務活動の充実 江古田北部地区の密集住宅市街地整備促進事業による防災性の向上と地区計画に基づくまちづくり 練馬城址公園の整備 第3地域 主なまちづくり 補助133号線の整備 貫井・富士見台地区の密集住宅市街地整備促進事業による防災性の向上 中村橋地区の地区計画に基づくまちづくり 練馬城址公園の整備 高松一・二・三丁目農の風景育成地区における拠点の整備 13ページ 第4地域 主なまちづくり 定められた地区計画に基づくまちづくり 光が丘団地における公共施設等の適切な機能更新 地域冷暖房施設の更新によるエネルギー効率の向上 第5地域 主なまちづくり 都営地下鉄大江戸線の延伸および延伸を見据えた周辺のまちづくり 東京外かく環状道路の整備 外郭環状線の2(地上部街路)の整備 放射7号線、補助230号線、補助233号線の整備 都市計画道路の整備の進捗にあわせた沿道のまちづくり (仮称)清水山公園の整備 大泉学園町希望が丘公園、(仮称)西大泉五丁目緑地の整備 14ページ 第6地域 主なまちづくり 東京外かく環状道路の整備 外郭環状線の2(地上部街路)の整備 放射7号線、補助135号線の整備 都市計画道路の整備の進捗にあわせた沿道のまちづくり 地域拠点である石神井公園駅のまちづくり 大泉学園駅周辺のアニメを活かしたまちづくり 保谷駅周辺における西東京市と連携したまちづくり 第7地域 主なまちづくり 西武新宿線の連続立体交差化 東京外かく環状道路の整備 外郭環状線の2(地上部街路)の整備 地域拠点である上石神井駅周辺の交通環境や商業環境の向上をめざしたまちづくり 武蔵関駅周辺、上井草駅周辺(生活拠点)の交通環境や商業環境の向上をめざしたまちづくり 15ページ 第3部全体構想U 第6章都市計画マスタープランの実現に向けて まちづくりの基本的な進め方 ◇区民・事業者・区が共に連携、協力して、地域の課題解決に取り組む協働のまちづくりを推進します。 ◇まちづくりの進捗状況等に合わせた情報提供を実施します。 ◇まちづくり条例・景観条例など既存の仕組みの活用を図るとともに、新たな工夫を重ね、相互に調整、補完しながらまちづくりを実施します。 ◇練馬まちづくりセンターと連携し、まちづくり情報の発信、まちづくり活動の支援等を行います。 都市計画マスタープランの実現に向けて ◇区は、国・東京都・関係機関等と連携するとともに、庁内の横断的な連絡調整を図り、まちづくりを推進します。 ◇個別のまちづくりや都市施設の整備について、都市計画マスタープランに基づき、検討を進めます。 ◇見直しの際は、区のまちづくりの進捗状況や、社会経済状況の変化を踏まえて、まちづくり条例の規定に基づき改定します。 ◇都市計画マスタープランの目標年次を超えた、将来のまちづくりのあり方について検討を進めます。 (裏表紙) 練馬区都市計画マスタープラン 平成27年(2015年)12月 発行 練馬区都市整備部都市計画課 住所 〒176-8501練馬区豊玉北6−12−1 電話 03−5984−1534 電子メール toshikeikaku@city.nerima.tokyo.jp